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親権者となった母の再婚相手と子の養子縁組

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平成19年10月27日(土):初稿
○AB夫婦が妻Bが子C(2歳)の親権者となって引き取り、離婚した後にBがDと再婚し、Dが妻Bの連れ子であるCと養子縁組をすることは世間で良くあります。この場合Dも再婚でその子Eが居る場合、BとEも養子縁組をするのが普通です。

○未成年者を養子とするには、民法798条によって家庭裁判所の許可が必要で、その未成年者が15歳未満である場合は、更に民法797条によって法定代理人の承諾が必要です。家庭裁判所の許可は、自己または配偶者の直系卑属を養子とする場合は必要ありません。従って上記DB間、BE間の養子縁組には配偶者の子との養子縁組ですから家庭裁判所の許可は不要です。また子Cの法定代理人はBだけですのでBの承諾があれば実父Aの承諾が無くてもDB間の養子縁組は可能です。

○要するに再婚者同士のお互いの連れ子との養子縁組は、特別な手続無くして、戸籍係に届出をするだけで可能ですので、特に幼い連れ子が居ての再婚の場合、連れ子と再婚相手が家族共同体として生活するのに、連れ子と再婚相手に法律上親子関係が無く単なる姻族1親等の関係では何かと不便と言うこともあり、連れ子と養子縁組を結ぶのが普通と思われます。

○上記例で、AB離婚の際、AはCの養育料として毎月3万円をCが成年に達するまで支払うとの約定があった場合、Aの養育料支払義務については「離婚後妻が再婚した場合の養育料支払義務」に記載したとおり、「養親たる父が養子についての生活保持義務としての第一次的扶養義務を負い、実父は第二次的扶養義務者に後退し、原則として扶養義務から解放」されます。

○但し、実父Aと養父Dの収入状態等によってAに養育料支払義務が残る場合もありますので、Aが法律上も養育料支払義務を免れるためには、家庭裁判所に事情変更に基づく養育料減免申立をして裁判所の審査を経て養育料支払義務免除の決定を得る必要があります。

○別れた妻が再婚したので、もう養育料支払は止めても良いでしょうかとの質問は良く受けますので、おそらく実父は前妻の再婚を聞き養育料支払を停止し、前妻も新しい父が出来たので前夫への養育料を請求しなくなる例が多いのではないかと推測しています。

○連れ子のある女性と再婚しその連れ子と養子縁組をする事態になった場合、「連れ子のある女性との結婚の覚悟は」に記載したとおり、再婚相手に対し連れ子を「自分の本当の子供と思って面倒を見るのだから、前夫からの養育料は受け取らないで欲しい」と言う方も居るはずです。

○問題は、この場合、実父AのCとの面接交渉をどう考えるべきかという点です。AにしてみればBの一方的都合で、我が子Cとの関係を完全に断ち切られるのは、理不尽極まりないと思うでしょう。BがAの意向に反して離婚を強行したと思っている場合は尚更です。これは非常に難しい問題であり、色々検討していきます。
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