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ある遺言無効確認事件の顛末-筆跡鑑定あれこれ6

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平成21年 4月16日(木):初稿
「ある遺言無効確認事件の顛末-筆跡鑑定あれこれ5」を続けます。
約1万1000字で11頁の本文とデータベースソフト桐で作った各A・B・C・D鑑定比較表と内「筆跡は異なる」とのB・C2鑑定の批判一覧を添付した最終準備書面を書き上げて裁判所に提出した時、私は勝利を確信しそのおよそ1ヶ月後に指定された判決期日を待ちました。自分で納得した準備書面を書き上げると勇気が出てくるものです。

○ところが予定の判決期日の前日に書記官から電話が来ました。裁判所の都合で判決期日が3週間後に延期されるとのことです。過去に判決期日が延期された事件が何件かありましたが、いずれも結論がどうなるか予測の難しい難事件ばかりでした。しかし、この事件については充実した最終準備書面提出で、結論を出すのに迷うような事件ではないはずと勝利を確信して居た私は、その延期の報告に驚きました。

○そのため3週間後に指定された2回目の判決期日が近づくとちと心配になってきました。そして、いよいよ明日判決だと期待していたその日に,またしても、書記官から電話が来て、明日の判決は裁判所の都合で2週間後に延期しますとのことです。この時点でさすがの私も不安が大きくなってなり、この事件の最終準備書面を初め見直しました。

○裁判官は結論を出すのに迷っているのであろうか、そんな迷うような事案ではないはずだ、しかし裁判所の選んだ公平な立場のC鑑定は、「筆跡は異なる」と結論付けている、やはりこの事実は重かったのか、私は最終準備書面を書き上げて出来た自信がグラグラ揺れてきました。

○そしていよいよ明日3回目の判決というその日の昼のことです。昼食を終え南町通りを歩いていると前方から対向してこの事件の担当裁判官が歩いてくるのが見えました。すれ違う直前に私はこの裁判官の顔を見て頭を下げました。ところが裁判官は厳しい症状を崩さず、私と目を合わそうとせず、いわば知らないふりをして通り過ぎました。

○担当裁判官のこの様子を見て私は不安が一気に高まりました。10数年前ですがやはり結論が大変難しい事件に遭遇し、2万字20頁以上の渾身の最終準備書面を書いて判決期日を臨むも、何と、3回も判決期日が延期され、4回目の判決期日にようやく勝利判決を得た事件がありました。この事件では、4回目の判決期日の直前に担当裁判官、直々に私に電話を寄越して、「何度も延期して申し訳ございませんでしたが、今度は延期せず判決を出します。」と伝えてきました。私は裁判官のこの態度に勝利を確信し、結果も完勝でした。

○ところが今回は,裁判官が道ばたであっても目を合わそうとせず知らんふりされたと私は確信しました。実際は目が悪くて私に気付かなかっただけかも知れませんが(^^;)、小心者の私は、この裁判官の様子に、それまでの自信が一気に崩れて不安なままに判決期日を迎えました。
この判決の結果は、「ある遺言無効確認請求事件地裁判決1」以下に記載しています。
以上:1,218文字

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