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加茂淳医師HPでの外傷性椎間板ヘルニア説明

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平成22年 9月13日(月):初稿
○「加茂淳整形外科医師著作で感激した記述紹介」から始まって「加茂淳整形外科医著作-生理機能のトラブル」まで、加茂淳整形外科医師の著作「トリガーポイントブロックで腰痛は治る!ーどうしたら、この痛みが消えるのか?」の内容を私なりに紹介しており、また、実際、加茂医師の治療を受け、痛みから解放されたと言う方にお目にかかったことがあります。

○加茂医師は「痛みからのメッセージ★★心と身体の間で 」との副題の心療整形外科との名称でブログを開設されて、痛みの問題解説を試みられています。平成22年9月11日のブログもヘルニアと筋性疼痛の違いについてわかりやすく解説されています。以前の加茂先生の記述で、これは重要と感じて更新情報ネタに保存していたものを備忘録として残します。

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他人の痛みにかかわる仕事として、医師など医療関係以外では、各種保険会社、裁判官、弁護士、労災関係事務係などがある。
この方たちは医学を勉強したわけではないが、他人の痛みに業務上関わらざるを得ないことがある。
当然、それなりに勉強が必要なのだが、残念なことにレクチャーをするべき医師が全く駄目だということを知るべきだ。

神経症状、神経学的検査、神経損傷などの根本的な言葉の意味に誤解がある。
スパーリングテストやラセーグテストは神経学的検査ではない。五十肩の腕を挙げると痛むのと同じことで、ワケあり筋を伸展したり短縮したりしているだけだ。

痛みやしびれは神経学的徴候ではない。それなのに「神経症状はどうなのか」という質問を受ける。型どおりの質問をしているだけだ。「神経症状はない」と答えると、「な~んだたいしたことがないんだ」と思うのだろう。

このさいはっきりさせよう。痛みやしびれは神経症状ではない。神経症状といえば麻痺のことなのだ。これが分からない医師がなんと多いことか。

昔からの伝統的間違いを引きずっているだけだ。
このような間違いが医学会から修正されることは期待薄だ。
裁判による認定で徐々に変化していくかもしれない。過労死とかうつが労災と認定されてきているように時代とともに変化していくものと思う。

患者は痛みを治療してもらう権利を有し、医師は痛みを治療する義務がある(アメリカ痛みの10年宣言;熊澤孝朗氏の論文より)。
労災には労災の理論があるのだろうが、損保には損保の理論があるのだろうが、医師は患者をまえにして「医学的真実」に従って治療するだけだ。

むち打ちで頚部椎間板ヘルニアになる可能性があるか(外傷性椎間板ヘルニア)?
①もともとヘルニアがあって、それに筋肉の微小損傷が生じた
②今回の外力によってヘルニアと筋肉の微小損傷が生じた
③今回の外力によって筋肉の微小損傷が生じ、筋肉のスパズムが続き短縮して結果的にヘルニアが生じた
この3つのケースが考えられる。水掛け論で永遠に分からないだろう。偶然に受傷直前にMRIを撮っていれば比較して結論は出るのだが。

ヘルニアそのものが症状を起こすとすれば、頚部では「脊髄マヒ」だ。脊髄マヒ(痙性麻痺)があるかどうかは、神経学的検査で分かる。フスクローヌス、バビンスキー、トレムナー反射、腱反射亢進。

私はむち打ちで脊髄マヒを生じた例を経験したことがない。
ヘルニアによって痛みやしびれは生じない。
痛みやしびれは、筋肉の微小損傷によるスパズム以外に考えられない。斜角筋、胸鎖乳突筋、僧帽筋など。

これが慢性化すると線維筋痛症にまで発展することさえある。
裁判官、弁護士、各種保険会社、労災関係者は痛みの医学について勉強していただきたい。
保険事業から「痛み」を除外するもよし、保険料を上げるもよし。

医師も「外傷性頚部症候群」とか「頚椎ねんざ」という病名を捨てて「胸鎖乳突筋の微小損傷」などという明確な診断名をつけるべきではないだろうか。それは肉眼による腫れの確認や圧痛でわかる。


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