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谷沢永一先生の「知ったかぶり日本史」-上手い嘘が大事

平成19年 3月12日(月):初稿
○平成19年3月11日、仙台市一番町にある金港堂書店で、たまたま谷沢永一先生の「知ったかぶり日本史」を見つけて購入しました。「夫婦関係の要諦-男の勲章」記載の通り、谷沢本は私の琴線に触れる部分が多く大いに勉強になり、谷沢本を見つけると内容も確認せず購入します。

「知ったかぶり日本史」では、第6章「男と女」の「女の難を言うべからず」が心に残りました。子孫への訓戒として北条重時が残した極楽寺殿御消息の中で、以下の内容の、注目すべき「本邦最初ではないかと思われる」一条を紹介しています。
すなわち、いかなるしづめのめなりとも、女のなんをいふべからず。

御成敗式目・第一目次と言うHPに「三、極楽寺殿御消息・現代語訳・目次・」というページがあり、ここではその現代語訳した記述が紹介されており、「女の難を言うべからず」は以下の通りです。
九十、ご婦人についての悪口
見っともないクダラナイ女に対しても、
「ブス・デブ・チビ」と
君は、悪口を言っては、いけません。
まして、きちんとした婦人に向かって、失礼な口をきくなど、
モッテノホカ。
こんな事が分からなければ、きっと、災難が振りかかります。
分からないヤツは、
大バカ者です。


○谷沢先生は、「知ったかぶり日本史」の中で、「時に1260年前後、13世紀中葉の世界のどこかに、女をブスと言うてはならんという論理を書いた人があっただろうか。」と評価し、次に「我が国の国民すべてが心身ともに豊かになり、一国すべて美人という、世界史の奇蹟が出来した。」「今は見渡すかぎり露もしたたるばかりのお姫様ばかり。」なんて、これ見よがしに書いているのには笑ってしまいました。

「知ったかぶり日本史」の「女の難を言うべからず」での谷沢先生の記述中で私の琴線に触れた記述は、以下の部分です。
 ウソをつけない人は、人間関係に適応できない性質(ひと)なのだ。人間は、ウソつきでなければならない。夫婦、友達、それぞれが、本当に腹の底のまた奥底に秘めている思いをすべてぶっちゃければ、ただそれだけで、家庭も交友も一瞬にして完全に崩壊する。
 人間関係の絆はただひとつ、上手い嘘、である。嘘を本気にする奴は本当の馬鹿であるが、百人中九十九人までの通常人は、ウソで褒めてくれた相手の心遣いに感謝の念をもって、少なくともその日一日元気で過ごせるのである。
以上:977文字

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