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映画”恋愛裁判”を観て-アイドルになるのも大変と実感

令和 8年 2月10日(火):初稿
○令和8年2月8日(日)は、夕方、TOHOシネマズ仙台2番シアターで映画「恋愛裁判」を鑑賞しました。鑑賞した理由は、聴覚障害者の私は、邦画は日本語字幕付でないと鑑賞できないところ、この映画は数少ない日本語字幕付だったからです。映画コムでは「「淵に立つ」「LOVE LIFE」の深田晃司監督が、アイドルの恋愛禁止ルールを題材に描いたオリジナル作品。恋愛禁止ルールを破ったとして裁判にかけられる女性アイドルの姿を通して、日本で独自に発展したアイドル文化と、その中で暗黙の了解とされてきた「アイドルの恋愛禁止」問題について切り込んだ社会派ドラマ。」と解説されています。

○深田監督が「元アイドルの女性に賠償命令」という新聞記事に着想を得て、構想から10年をかけて完成させたと解説されていますが、この新聞記事の判決は、平成27年9月18日東京地裁判決(労働判例ジャーナル49号2頁、判時2310号126頁)と思われます。女性アイドルが故意または過失により交際禁止条項に違反し、交際に及び発覚に至ったことにつき債務不履行責任及び不法行為責任を負い、芸能事務所らは、本件グループの解散がなければ、本件グループに関する費用に相当する額の利益を得ていたとされ、請求額の10乃至15%相当額の支払が命じられています。

○その後、同様の訴訟が提起されて、平成28年1月18日東京地裁判決(判時2316号63頁、判タ1438号231頁)は、芸能プロダクションと女性アイドルとのマネージメント契約において、芸能プロダクションが女性アイドルの価値を維持するため女性アイドルが異性との性的な関係を持つことを制限する規定を設けることには一定の合理性が認められるとしながら、女性アイドルが異性と性的な関係を持ったことを理由に芸能プロダクションが損害賠償を請求できるのは、女性アイドルが芸能プロダクションに積極的に損害を生じさせようとの意図をもって殊更これを公にしたなど、芸能プロダクションに対する害意が認められる場合等に限定されるとして、請求は棄却されました。

映画「恋愛裁判」は、この2つの裁判例を題材として、深田晃司監督と三谷伸太朗氏が脚本を担当した映画です。しかし、裁判という表題ながら、法廷場面はそれほど多くありませんでした。法律実務家が監修しなかったのか、映画観客に流れを判りやすく説明するためのものですが、法廷での尋問シーンは、実務ではあり得ないシーンも含まれていました。裁判の結論は、映画ではハッキリ示されていませんが、主人公の態度で結論を推定できるよう演じられていました。

○アイドルとファンの交流等私には全く知らない世界のストーリーで、おそらくアイドルと芸能プロダクションとの間の契約には、恋愛禁止条項がつくのが一般的なのだろうと推測でき、アイドルになるのもなかなか大変だと実感しました。

カンヌ映画祭出品!『恋愛裁判』特報②【1/23(金)全国公開】


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