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H29- 2-23(木):二審も菅元首相の請求棄却=安倍氏メルマガ名誉毀損訴訟-東京高裁一部紹介
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○「二審も菅元首相の請求棄却=安倍氏メルマガ名誉毀損訴訟-東京高裁」の続きで平成28年9月29日東京高裁判決(ウエストロー・ジャパン)一部を紹介します。

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第3 当裁判所の判断
1 当裁判所も,控訴人の請求はいずれも理由がないと判断する。その理由は,以下に述べるとおりである。

2 認定事実

(中略)

3 争点1(本件記事の摘示事実は何か及び同記事は控訴人の社会的評価を低下させるものか否か。)について
(1) 本件記事の内容は,前記前提事実(第2の1(5))のとおりであり,これによれば,見出しは「X総理の海水注入指示はでっち上げ」であり,これに続くリード部分にも「福島第一原発問題でX首相の唯一の英断と言われている「3月12日の海水注入の指示。」が,実は全くのでっち上げである事が明らかになりました。」との記載があるところ,これは,前記2(4)認定のとおり,3月12日午後8時50分頃官邸ウェブサイトにおいて控訴人の海水注入の指示がされた旨が公表されたこと,控訴人自身もマスコミ取材に対して同日午後8時20分から1号機に海水を注入する異例の措置を始めた旨を発表したこと,5月2日の参議院予算委員会でのA大臣の答弁において,総理からの指示を受けて3月12日午後8時20分に1号機への海水注入を開始したと説明したことなど,政府が控訴人の指示により1号機への海水注入が開始された旨の説明していることについて,「全くのでっち上げ」であると指摘し,これを最も問題視しているものと解される。

 そして,これに続けて,事実は次のとおりとして,いったん開始された海水注入が,控訴人の言動により中断し,その後再開されたという経緯を体言止めの4行の文章で簡潔に摘示し,これに続けて,実際は東京電力がマニュアルどおり淡水が切れた後海水を注入しようとして実行したが,やっと始まった海水注入を止めたのは控訴人であったと指摘し,この事実を糊塗するため,最初の注入を「試験注入」とし,海水注入を控訴人の英断によるものとの内容虚偽の報道発表がされたことを摘示した上で,その末尾において,「X総理は間違った判断と嘘について国民に謝罪し直ちに辞任すべきです。」として,控訴人が海水注入を中断させたことを「間違った判断」であると評価し,控訴人はこの「間違った判断」と虚偽の報道発表について国民に謝罪し,直ちに内閣総理大臣を辞任すべきとの意見ないし論評を表明したものと認められる。

(2) 本件記事は,当時野党の国会議員であった被控訴人が,自己の政治的主張を伝えるメールマガジンの記事として配信したものであるところ,その内容は,前記(1)判示のとおりであって,公表された控訴人の「海水注入の指示」は「全くのでっち上げ」であり,海水注入に関する控訴人の「間違った判断」と虚偽の報道発表について控訴人の謝罪と辞任を求めるものであるから,一般の読者の普通の注意と読み方とを基準として判断すれば,本件記事は内閣総理大臣としての控訴人の社会的評価を低下させるものということができる。

(3) 被控訴人は,本件記事の配信前に,テレビ報道において本件記事と同内容の報道がされており,本件記事によって控訴人の社会的評価が低下したとはいえない旨主張する。
 しかしながら,前記2(5),(6)認定のとおり,本件メールマガジンが配信されたのは5月20日午後7時頃であるが,その直前である同日午後5時48分頃に,テレビ局1社が2分間程度福島第一原発への海水注入の問題を取り上げて報道したというにすぎない状況であったから,本件メールマガジン配信当時において,本件記事の摘示した事実が広く国民に知れ渡っていたということはできず,そのような報道がされた事実があるからといって,本件記事が控訴人の社会的評価を低下させるものとの認定判断を左右するものではない。

 また,被控訴人は,本件記事が掲載された直後,実際には海水注入が中断していなかったという事実が広く知られることになったから,本件記事によって控訴人の社会的評価が低下することはなかった旨主張する。
 しかしながら,本件記事は,控訴人の海水注入の指示によって海水注入が開始されたとの報道発表がでっち上げであるとするものであるから,実際に海水注入の中断がなかったとしても,本件記事が控訴人の社会的評価を低下させるものであるとの認定判断を左右するものではない。

 さらに,被控訴人は,本件記事は,対立政党の党首であり時の内閣総理大臣である控訴人に対する野党議員の政治論争であり,また,原子力災害の対応は一刻を争い,事実関係を確認する時間にも制約があって,読者もそのような状況下で作成された記事であることを承知して報道機関の報道とは異なるものであることを前提に本件記事を読むのであるから,本件記事は直ちに控訴人の社会的評価を低下させるものではない旨主張する。

 しかしながら,ある記事の意味内容が他人の社会的評価を低下させるものであるかどうかは,当該記事についての一般の読者の普通の注意と読み方とを基準として判断すべきものであるところ,一般の読者の普通の注意と読み方とを基準として判断すれば,本件記事が控訴人の社会的評価を低下させると認められることは前示のとおりである。
 被控訴人の主張はいずれも採用することができない。

4 争点2(真実性又は相当性の抗弁の成否)について
(1) 公共の利害に関する事項について自由に批判,論評を行うことは,もとより表現の自由の行使として尊重されるべきものであり,その対象が公務員の地位における行動である場合は,その意見ないし論評の表明により当該公務員の社会的評価が低下することがあっても,その目的が専ら公益を図るものであり,かつ,その意見ないし論評の前提としている事実が主要な部分について真実であることの証明があったときは,人身攻撃に及ぶなど意見ないし論評としての域を逸脱したものでない限り,上記行為は違法性を欠くものというべきであり,仮に上記証明がないときにも,行為者において上記事実の主要な点を真実と信ずるについて相当の理由があれば,その故意又は過失は否定されると解される(最高裁昭和60年(オ)第1274号平成元年12月21日第一小法廷判決・民集43巻12号2252頁,最高裁平成6年(オ)第978号同9年9月9日第三小法廷判決・民集51巻8号3804頁参照)。

(2) 前記3(1)判示のとおり,本件記事は,当時内閣総理大臣であった控訴人の本件事故への対応すなわち原子炉への海水注入に関して,海水注入に係る事実経過を摘示した上,控訴人に間違った判断があり,海水注入の指示に関して虚偽の報道発表がされていることを摘示して,これらを批判し,国民に対する謝罪と辞任を求めるものであるから,本件記事の公表は,公共の利害に関する事実に係り,その目的が専ら公益を図る目的にあるということができる。

(3) そこで,本件記事のうち,控訴人の「間違った判断と嘘」について国民への謝罪と辞任を求めるという意見ないし論評の前提として摘示されている事実の主要な部分について,真実であることの証明があるといえるかについて検討する。
 前記2認定の事実によれば,3月12日,東京電力は福島第一原発の1号機について淡水を使用して冷却する措置を講じていたが,その時点においては,原子炉を冷却することが最も重要な要請であったため,淡水が枯渇した場合にはすみやかに海水を注入する必要があり,その措置を採るとして,その旨官邸に連絡し,原子炉規制法に基づく措置命令の権限を有するA大臣はこれを了承して,午後6時5分頃東京電力に海水注入の指示が伝達されたこと,A大臣は1号機への海水注入について控訴人に報告し,その了解を得る必要があると考え,本件会議が開催されたが,注入する淡水を海水に変えることによって再臨界の可能性が高くなるものではないのに,控訴人は海水注入による再臨界の可能性について強い口調で質問し,これに答えたB委員長もその気迫に押されてその場で否定することができず,再臨界の可能性等について再度検討することとして本件会議は散会となり,本件会議に参加していたCフェローは,控訴人は海水注入を了解しておらず,了解を得ないまま手続を進めることはできないと受け止めたこと,1号機については午後7時4分に海水注入が開始されており,本件会議に出席していたCフェローは,午後7時25分頃D所長に電話をかけた際にそのことを知ったため,Cフェローの判断により,官邸は海水注入を了承しておらず,控訴人に対する説明が終わっていない段階で現場が先行して海水注入を行うことが将来の妨げになっても困るとの意見を伝え,本店対策本部も中断を決断したこと,しかし,D所長は,これに従わず,海水注入は中断しなかったこと,その後,午後7時40分頃,B委員長,保安院の職員らが本件会議で示された検討事項について控訴人に報告し,控訴人は,午後7時55分,A大臣に対し海水注入を指示し,このことは,本店対策本部に伝えられたこと,東京電力は,午後7時4分の海水注入開始を試験注入の開始として位置付け,これを一旦停止し,午後8時20分から本格的に海水注入を開始するという内容の報告を保安院にしたこと,官邸ウェブサイトにおいては,午後8時50分頃,午後6時に「真水による処理はあきらめ海水を使え」との内閣総理大臣指示があった旨公表されるとともに,控訴人自身もマスコミ取材に応じて午後8時20分から1号機に海水を注入する異例の措置を始めた旨を公表したこと,A大臣は,5月2日の参議院予算委員会において,3月12日午後7時4分に「海水注入試験」を開始し,これを停止して,総理からの指示を受けて午後8時20分に海水注入を開始した旨答弁していること,以上の事実が認められるというべきである。

 そうすると,3月12日の時点において,1号機の原子炉を冷却することが最も重要な要請であり,淡水が枯渇した場合にはすみやかに海水を注入する必要があったことから,政府から海水注入の指示を受けた東京電力がその作業を進めていたところ,海水注入の判断について控訴人の了解を得ようとして開催された本件会議の席上において,控訴人が,その場面では本来問題にする必要のなかった再臨界の可能性を強い口調で問題にしたことから,会議の参加者が控訴人は海水注入を了解していないと受け止め,そのため,東京電力も開始した海水注入について中断する旨の誤った決断をしたというのであり,控訴人が本件会議において内閣総理大臣としてのある判断を示し,その判断が東京電力による海水注入中断という誤った決断につながったという意味において,控訴人の「間違った判断」があったと評価されるのはやむを得ない。したがって,控訴人の「間違った判断」があったとする意見・論評の前提となる事実については,その主要な部分について真実と認められるというべきである。

 さらに,その後,官邸及び控訴人は控訴人の指示により午後8時20分から海水注入が開始されたとの発表をしたのであるが,この発表は,前記認定に照らせば,1号機への海水注入については,東京電力がその措置を採ることを官邸に連絡し,A大臣はこれを了承して,午後6時5分頃東京電力に海水注入の指示が伝達され,午後7時4分に開始されていたという事実に反するものであって,事実に反する発表であったものというべきであり,A大臣の5月2日の予算委員会における説明も,前記認定に照らし事実に反するものであるから,海水注入の指示に関して虚偽の報道発表がされたとの事実の摘示についても,その主要な部分において真実と認められるというべきである。

 したがって,本件記事が,控訴人の「間違った判断と嘘」について国民への謝罪と辞任を求めるという意見・論評の表明の前提として摘示する事実については,その主要な部分について真実性の証明があるというべきである。


(4) 控訴人は,本件記事に記載された事実のうち,海水注入の開始後に官邸への報告があったこと,それについて控訴人が「俺は聞いていない」と激怒したこと,官邸から東京電力への電話で一旦開始された海水注入が中断したこと,実務者,識者の説得によって海水注入が再開したこと,海水注入を止めたのは控訴人であったことは,いずれも摘示された事実の重要な部分として,真実性の証明の対象となる旨主張する。

 しかし,本件記事が最も問題視している点は,前記3(1)判示のとおり,控訴人の指示により1号機への海水注入が開始された旨の虚偽の報道発表がされていることであり,本件記事はこれに加えて,控訴人が海水注入を中断させたことを「間違った判断」であると評価して,「間違った判断」と虚偽の報道発表について国民に謝罪し,内閣総理大臣を辞任すべきとの意見を表明したものであり,1号機への海水注入に関して,内閣総理大臣としての「間違った判断」があり,虚偽の報道発表をしたとの意見・論評の表明がその社会的評価を低下させるものと認められることは前記3判示のとおりであるところ,これを前提として判断すれば,本件記事における意見・論評の前提となる事実の主要な部分について真実と認められることは前示のとおりである。

 本件記事に記載された事実のうち,海水注入の開始後に官邸への報告があったこと,それについて控訴人が「俺は聞いていない」と激怒したこと,海水注入が実際に中断したこと,政府の職員などの官邸の関係者が東京電力に電話をしたこと,実務者,識者の説得によって海水注入が再開したこと,控訴人が海水注入を実際に中断させたことは,内閣総理大臣である控訴人について,1号機に対する海水注入の指示に関する「間違った判断」と虚偽の報道発表について謝罪と辞任を求める本件記事においては,意見・論評の表明の前提として摘示された事実の主要な部分をなすものではないというべきである。

 また,控訴人は,控訴人は海水注入についてはもともと了承しており,海水注入の準備が整うまでの間に塩による腐食の問題を検討するようにいったにすぎず,再臨界の問題は海水注入とは関係がない旨主張し,東日本大震災復興特別委員会議録(甲11)及び控訴人作成の陳述書(甲19)にはこれに沿う記載がある。しかし,少なくとも本件会議に参加したA大臣,E補佐官,G秘書官及びCフェローは,控訴人の質問の趣旨を海水注入によって再臨界するおそれがないかと問うものであると理解したこと,E補佐官及びG秘書官は,B委員長の回答を聞いてこのままでは海水注入ができなくなってしまうと懸念し,散会した後,改めて海水注入しても再臨界するおそれがないことを説明することにしたことが認められることは,前記2認定のとおりであって,これらの事実に照らし,前記会議録及び陳述書記載は採用することができない。したがって,控訴人の前記主張は採用することができない。

(4) 以上のとおりであるから,被控訴人が本件メールマガジンに本件記事を掲載して公表した行為については,公共の利害に関する事項について,内閣総理大臣である控訴人の行動についての事実の摘示を前提として,原子炉への海水注入に関する「間違った判断」と虚偽の報道発表について国民への謝罪と辞任を求めるという意見・論評の表明であるところ,その前提として摘示された事実のうちの主要な部分は真実であるものと認められる。そして,本件記事の内容は,人身攻撃に及ぶなど意見ないし論評としての域を逸脱したものとは認められない。したがって,控訴人が本件記事を公表したことについては,違法性を欠くものというべきであり,本件メールマガジンの配信が控訴人に対する名誉毀損に当たることを前提とする控訴人の請求は,理由がない

5 争点3(本件記事を被控訴人の管理する本件サイトに掲載し続けたことが不法行為に当たるか。)について
 前記2(7)認定の事実によれば,被控訴人が本件記事を公表した5月20日の後,5月26日に東京電力は3月12日の海水注入は中断していなかった旨の事実を公表し,遅くとも5月27日の報道によりこの事実が国民に広く知られるようになった事実が認められる。

 しかし,本件記事の内容について,意見・論評の表明の前提として摘示された事実のうちの主要な部分が真実であると認められ,本件記事をメールマガジンとして配信したことについて違法性を欠くものであることは,前示のとおりであるところ,本件記事を本件サイトに掲載したことについては,あくまで,メールマガジン記事として配信された5月20日当時の記事として,他のメールマガジンに掲載された記事とともにバックナンバーとして本件サイトに掲載されていたというにすぎず,被控訴人が本件記事を本件サイトに掲載し,これを継続したことについて,不法行為が成立することはないというべきである。
 したがって,この点に関する控訴人の請求も,理由がない。

6 結論
 以上のとおりであるから,控訴人の請求はいずれも理由がなく,これを棄却した原判決は相当であるから,本件控訴を棄却することとし,主文のとおり判決する。
 (裁判長裁判官 後藤博 裁判官 小池晴彦 裁判官 大須賀寛之)
以上:7,106文字
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H29- 2-22(水):離婚訴訟中の面接交渉を認めた平成元年8月14日千葉家裁審判全文紹介
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○離婚には同意したものの経済的条件が抗合わず不調となり、離婚及び親権者の定めにつき、裁判が進行している事例で、離婚訴訟が終了するに至るまで、毎月第1及び第3土曜日並びに第2及び第4日曜日のうち予め申立人が指定する日に、申立人の指定する場所において、各3時間以上の時問、申立人を申立人と相手方との間の長男に面接させなければならないとした平成元年8月14日千葉家裁審判(家月42巻8号68頁<参考収録>)全文を紹介します。

○残念ながら、平成2年2月19日東京高裁決定(家月42巻8号57頁)では、夫婦が少なくとも事実上の離婚状態にある場合には民法766条を類推適用すべきであるとした上、原審判が認めた面接交渉は子の福祉を損なうおそれが強いので、現時点ではこれを許さないことを相当とする余地があり、また、仮に許すとしても家裁調査官等を関与させる等の配慮が必要であるとして取消・差し戻しとなりました。

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主  文
 相手方は、平成元年9月以降申立人と相手方との間の離婚訴訟が終了するに至るまで、毎月第1及び第3土曜日並びに第2及び第4日曜日のうち予め申立人が指定する日に、申立人の指定する場所において、各3時間以上の時問、申立人を申立人と相手方との間の長男Aに面接させなければならない。 

理  由
1 申立人は、「相手方は、申立人が当事者の間の長男Aと毎月土曜、日曜、祝祭日及び体暇中にその子と面接することを認める」との旨の審判を求め、別紙記載のとおり申立ての実情を述べた。

2 一件記録によれば、次の各事実が認められる。
(1) 申立人と相手方は、昭和59年11月24日に婚姻した夫婦であり、同人らの間には、長男A(昭和61年4月9日生)がある。

(2) しかし、申立人と相手方の間には、性格の不一致等から争いが絶えず、申立人は、昭和62年9月13日、本件相手方を相手方として当裁判所に夫婦関係調整の調停を申立て(当裁判所昭和62年(家イ)第726号)、同事件調停期日において当事者間に離婚の合意は成立したものの、経済的条件等については合意成立に至らなかつたため、同63年1月28日、同調停事件は調停不成立により終了した。そこで、申立人は、相手方との離婚及びAの親権者を申立人と定めることを求めて千葉地方裁判所に訴えを提起し、同訴訟は、同裁判所昭和63年(タ)第40号として係属中である。

(3)Aは、現在、相手方と共に申立人所有名義のマンションに居住し、時折、相手方の実弟がAの面倒を見ているため、相手方の実弟が父であると錯覚し、そのように信じて生活を送つているという極めて異常な状況にある。
 申立人は、会社員であり、月収約20万円の所得があり、本件相手方の申立てにかかる東京家庭裁判所昭和63年(家)6633号婚姻費用の分担申立事件審判により、昭和63年11月以降毎月金5万円の婚姻費用分担金を相手方に支払うよう命じられたため同金員を相手方に支払つてきた。これに対し、相手方は、中学校教諭の職にあり、年額合計約金450万円の所得があるほか、その実家から月金7万円程度の経済的援助を受けている。

(4)相手方は、Aの福祉を害するということを理由に申立人がAと面接することを拒絶している。相手方がAの福祉を害すると考える根拠の要旨は、要するに、Aが産れて間もなく夫婦別居となりAが申立人の顔さえ知らず、前記のとおり相手方の実弟を父と信じるような生活に安定しているので、Aと申立人との面接を許せば、Aの精神状態が不安定になり、相手方の生活も混乱に陥るということにある。

(5)申立人は、最低限でも第1及び第3土曜日並びに第2及び第4日曜日にAと面接することを望んでいる。
 以上のとおり認められる。

3 そこで判断すると、申立人と相手方とが夫婦関係にある以上、申立人に父としてAと面接する法律上の権利が一般的に帰属していることは当然のことである。
 しかし、申立人と相手方との夫婦関係が実質的に破綻していると見られることは前記のとおりであるから、申立人がAと面接することによりAの福祉にとつて明らかに重大な支障がもたらされる危険性がある場合には、上記申立人の面接権も一定程度の制限を受けることがあると解されるところ、本件全記録を精査しても、そのような危険があるとは認められない。

 なるほど、相手方は、申立人がAと面接することによりAの精神状態に不安定を招くと主張する。しかしながら、この主張は、相手方の感情的・一方的な見解に基づくものであるし、相手方の実弟がAの父とは絶対になり得ないことやAの年齢等に照すと、むしろ可及的速やかにAと申立人とを面接させ、Aをしてその真実の父が申立人であることを知らしめることこそがAの福祉に合致すると考えられる。

 また、そもそも、申立人と相手方夫婦の別居開始が、相手方において前記マンシヨンのドアにチエーンをかけ、申立人がその中に入れないようにしたという相手方の一方的な排除行為に始まつたことが本件記録によつて認められるのであるから、Aが真の父である申立人の顔さえろくに知らないような状態になつてしまつたことの原因のほぼ全部が相手方にあるということができ、してみると、相手方において前記のように申立人とAとの面接を拒絶すること自体が信義則に反するものであるといわざるを得ない。

 更に、本件に関する当庁家庭裁判所調査官の調査結果及び相手方本人審問の結果によると、申立人とAとを面接させた場合、相手方の精神状態の安定が損われる虞が多分にあることが認められるが、仮にそうであるとすると、ますますもつてAを相手方の養育・監護にのみゆだねることは適当でないといわなければならず、可及的速やかに申立人においてもAに対する実質的な監護・養育が可能となるような状況を準備しなければならないのである。

 結局のところ、相手方の前記主張は採るに値せず、このほか、本件全記録によつても、申立人がAと面接することがAの福祉を著しく害することになると認めるに足る根拠を見出すことはできない。

4 よつて、申立人が実質的に面接を希望する範囲内で、申立人の本件面接交渉の申立ては理由があるので、本件記録に現われた全事情を考慮のうえ、主文のとおり審判する。 

(別紙)
申立の実情

1 申立人と相手方は、昭和59年5月3日結婚(入籍日同年11月24日)し、昭和61年4月9日長男Aが生れた。

2 申立人と相手方は、いわば性格の不一致で結婚当初から頻繁に争いを繰り返し、千葉家庭裁判所と相談のうえ、昭和62年9月13日、申立人が住所地の母親宅に別居し、同月15日千葉家庭裁判所に夫婦関係調整調停(昭和62年〔家イ〕第726号)を申立てた。

3 この調停は、両当事者とも婚姻生活破綻の事実は認め、離婚には同意したものの経済的条件が抗合わず不調となり、現在、千葉地方裁判所昭和63年(タ)第40号にて、離婚及び親権者の定めにつき、裁判が進行している。
 なお、この裁判においては、相手方も離婚を求める反訴を既に提起しており、離婚自体には、双方間に争いはなく、争点は、主として経済問題、子供の親権者の点だけである。

4 相手方は、この裁判においても、婚姻生活破綻の事実は認めているものの、財産分与等を求めて強く争っている。

5 申立人は、前記別居後も、再三にわたり長男Aとの面接を要求したが、面接調停の場でなけれは話し合いに応じないとの姿勢であるので、申立趣旨のとおり調停を求める。 
以上:3,101文字
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H29- 2-21(火):高田知己弁護士著”車いす弁護士奮闘記”紹介-脊髄損傷受傷治療経緯
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○「高田知己弁護士著”車いす弁護士奮闘記”紹介-はじめに」の続きです。
高田知己弁護士著”車いす弁護士奮闘記”紹介-はじめに」では、高田知己弁護士著「車いす弁護士奮闘記」紹介と言いながら、仙台弁護士会所属小高雄悦弁護士の紹介に終始してしまいました(^^;)。

○この小高弁護士の紹介で、「そのときの小高氏の話で一番印象に残ったのは、胸随損傷で下半身不随の患者はいっぱい居るが、大変なのは、大人になって交通事故で下半身不随になった場合で、大きく成長し重くなって動かなくなった下半身を抱えての移動等は相当大変だ」との言葉が印象に残っていますが、この大変な「大人になって交通事故で下半身不随になった場合」が高田弁護士の場合です。

○成人してからの交通事故で、胸随損傷・頚髄損傷で後遺障害等級第1級になった方の損害賠償請求事件を数件取り扱っていますが、小高弁護士のお言葉通り、ホントに大変な状況になります。10代後半で胸髄損傷のため下半身が動かなくなった方は、精神もうつ状態となり、見守る家族の方々が大変ご苦労されており、私との裁判の打ち合わせも大変でした。

○高田弁護士も「あの時の交通事故で死んでも良かったのではないかと考えるほど、すっかり元気と明るさを失ってしまいました。」と記載されています。以下、交通事故での脊髄損傷の厳しさを実感する高田弁護士の記述の備忘録です。
・事故現場の数百メートル手前から事故現場といわれている所までの記憶は今でもない
・ざるから水が流れるように肺から大出血している。
・まず、激痛です。どこが痛いのか分からないが痛いという感じです。とにかく苦しい。
・ベッドに仰向けに寝ていたのですが、起きることはもちろん寝返りさえ打てません。下半身は動かないようにベッドに固定。人間は同じ姿勢で居ると身体が痛くなってきます。
・手術後急性腎不全を発症、腎臓が動かなくなったため、体に水がたまり、顔やあご、手などがむくみ、腫れ上がってきた
・手術のお陰で絶対安静状態を脱して、少しずつ体を動かせるようになりました。
・ベッドを60度か70度の角度に立てて、初めて座位に近い姿勢をとったとき、急に気分が悪くなり、目をつぶっていないにもかかわらず視界が暗くなっていきます。座っただけで気を失いそうになった。
・手術の2ヶ月後初めて車いすに乗ったが、最初はベッドから車いすに乗り移るだけでとても大変
・初めて車いすに乗って動いたときは、とにかく全てが重く感じた。自分の体がとても重い。手を動かせば手の重さを、腕を動かせば腕の重さを、そして身体そのものの重さを感じ、自分で車いすを動かそうとしても重くて進めない。
・数メートル先の洗面所で手を洗うだけの動きで強い疲労感を感じ、ベッドに戻り休むことしか考えられなくなる
・車いすのキャスター上げ練習は、最初に聞いたときはできるはずがなく、最初に聞いたときは冗談と思ったほど難しい練習だった
・キャスター上げができるようになると外出して散歩等ができるようになった
・車いすに乗っていることが恥ずかしいという感覚を克服するために、一人で買うには恥ずかしくて勇気が必要な物を買うことで、自意識過剰を克服した
・リハビリテーション病院での3ヶ月の訓練で毎日、長距離走・バスケットボール等のリハビリで車いすを自由に操ることができるようになり、同じ障害の友人も数多くでき、相当元気を取り戻し、事故から1年と少し経った頃に自宅に戻ることができた
以上:1,421文字
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H29- 2-20(月):高低差のある土地の境界擁壁修繕費用負担に関する判例紹介3
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○「高低差のある土地の境界擁壁修繕費用負担に関する判例紹介2」の続きです。
傾斜地等においては、そのまま何もしないで放置しておくと、土砂の崩落が起こる場合が少なくないところ、一般的な物権的請求権の観念からすれば、このような場合、下方の土地の所有者、占有者は上方の土地の所有者に対しその費用負担において妨害予防請求等をなしうるとも言えます。しかし、その結果は上方の土地の所有者に酷な場合が少なくなく、このような場合、妨害予防等の請求はなしえず、相隣関係の規定を類推し、共同の費用をもって予防の措置を講ずべきであるとした昭和58年3月17日東京高裁判決(判タ497号117頁)全文を紹介します。

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【判旨】
一 防護擁壁設置請求について
1 控訴人が控訴人所有地(一)及び(二)を所有し、その両地上に控訴人居宅を、控訴人所有地(一)上に控訴人工場をそれぞれ建築所有して、右両土地を占有していることは当事者間に争いがない。

2 控訴人は、右両土地の所有権又は占有権を妨害されるおそれがある旨主張するので、これを検討する。
 被控訴人が右両土地に隣接してその北西側上段に位置する被控訴人所有地を所有しているが、同所有地は被控訴人が昭和30年に訴外Aから買受け、以来これをみかん畑として占有耕作してきたこと、被控訴人所有地のうち控訴人所有地(一)及び(二)に隣接する部分は控訴人所有地(一)及び(二)側に向け急傾斜しており、その表層は俗に「まぐそ岩」と呼ばれる極めて風化し易い土層であること及び昭和49年7月7日の夜の豪雨に際し被控訴人所有地の土砂が控訴人所有地内に流入したことは当事者間に争いがない。

 右の事実に、〈証拠〉を総合すると、控訴人所有地(一)及び(二)と被控訴人所有地とはもと一筆の土地で、訴外Aの所有であり、そのうち山裾に当る部分はほぼ平坦で野菜畑となつており、その北西側上段の傾斜面(山側)に当る部分はみかん畑となつていたが、控訴人は昭和26年秋ころ右土地のうち山裾に当る公道沿いの部分を買取り控訴人所有地(一)及び(二)と分筆のうえ所有権移転登記を経由し、昭和28年ころ同土地のうち北西側山裾の傾斜面に接する部分の土を削り取つて整地したうえ、同年12月ころその地上に控訴人居宅を建築し、次いで控訴人所有地(一)上に木造二階建工場(以下、「旧工場」という。)を建築し、次いで昭和45年旧工場を取毀し、同年中にその跡地に現存の控訴人工場を建築し、同工場で印刷業を営んでいること、他方、被控訴人は昭和30年7月Aから前記土地のうち控訴人所有地(一)及び(二)の北西側上段の傾斜面(山側)に当る部分を買い取つて被控訴人所有地として所有するにいたり、以来これをみかん畑として占有耕作していること、被控訴人所有地のうち控訴人所有地(一)及び(二)と隣接する部分は従来から土砂崩落を繰り返えしており、殊に昭和41年秋ころには同地の土砂が控訴人所有地(一)内に崩落し、これにより同所内の被控訴人所有地との境界付近に植栽してあつた檜一本が旧工場の裏に倒れたことがあり、昭和43年には同様に控訴人の旧工場内に土砂が流入し工場内の印刷機械に被害を生じたことがあり、昭和46年5月ころにも同様に控訴人の居宅の床下に土砂が流入し、控訴人方の水道管が切断されるなどの被害があつたことがあつたところ、昭和49年7月7日夜本件事故の際には被控訴人所有地内に地滑りが生じ、被控訴人所有地内の土砂、水など大量が控訴人所有地(一)及び(二)内に崩落流入するなどし、控訴人が多大の財産的損害を蒙つたこと、被控訴人所有地内にはその後も時々小規模の土砂の崩落が生じていること、以上の事実が認められる。

 右の事実によれば、被控訴人所有地内の土砂等が将来大量の降雨の際などには再びかなりの規模による崩落を生じ、これが控訴人所有地(一)及び(二)内に流入する危険があることを推認するに難くなく、これを覆えすに足りる証拠はない。してみれば、控訴人は被控訴人所有地内からの土砂等の崩落により控訴人所有地(一)及び(二)の所有権又は占有権の円満な状態が侵害される危険があるということができる。

 ところで、およそ所有権又は占有権の円満な状態が他から侵害される危険があるに至つたときには、所有権又は占有権を有する者は、その効力として、権利の円満な状態を保全するため、現にこの危険を生ぜしめつつある者に対しその者の費用において危険防止の措置を請求することができ、しかも当該危険が右の者の行為に基づくと否とを問わず、又、その者の故意、過失の有無を論じないものというべきであるが、右の危険が相隣地の関係にある場合に、それが土地崩落を内容とするものであり、しかも隣接土地所有者の人為的作為に基づくものでないときには、前記の請求をなし得ないものと解するのが相当である。

 けだし、相隣地の関係にある場合には、右のような危険は相隣地両地に共通に同時に発生する特性を有するものであり、右予防措置を講ずることは相隣地両地にとつて等しくその必要性があり利益になるものといえるうえ、これを実施するには多大の費用を要することが一般であるから、このような場合において、一方の土地の所有者又は占有者にかかる請求権を認めることは著しく衡平に反するものといわねばならないからである。そして、このような場合には、むしろ土地相隣関係の調整の立場から民法223条、226条、229条、232条の規定を類推し、相隣地所有者が共同の費用をもつて右予防措置を講ずべきである(なお、予防措置のための工事の実施、費用分担などについては、まず相隣地当事者間で協議し、もし協議が調わないときは、一方でこれを施工したうえ、他方にもその分担すべき費用の補償を請求すべきである。


 そこで、本件において前示危険が被控訴人の人為的作為に基づくものであるか否かの点につき審究する。
〈証拠〉によれば、被控訴人は前示のように、昭和30年7月被控訴人所有地を買受けて以来、これを占有、耕作するに至つたものであるが、買受後間もない頃それまで同地上に生立していたみかんの古木約20本を伐り倒し、その跡地及び空地に3年生のみかんの苗木約50本を植栽し、その際深さ約30センチメートル、直径約50センチメートルの植穴を掘り、その間右みかん栽培のため肥料、農薬を搬入しこれを施したこと(被控訴人がその所有地にみかんの木を植栽し、肥料を搬入したことは当事者間に争いがない。)、昭和49年7月7日の本件事故に際しては、降雨は同日午後8月30分ころ強くなつたものであつて、それ以前はそれほど強くはなかつたところ、午後8時ころ被控訴人所有地内の土砂が控訴人所有地(一)内に崩落し始め、午後9時過ころ更に被控訴人所有地内の土砂と水が控訴人所有地(一)及び(二)内に急激に崩落したものであることが認められるので、本件事故の原因は前示七夕豪雨にあるのではなく、したがつて被控訴人の右行為が前示危険の原因であると考えられる余地もあるかのようであるが、他方、〈証拠〉によれば、被控訴人所有地のうち控訴人所有地(一)及び(二)に隣接する部分は傾斜は急であるが、階段状をなし、いわゆる段畑となつていたこと、被控訴人は前示みかんの植栽に際し、他から土砂を搬入したり、機械を用いて他に大穴を掘つたり、必要以上に耕土を掘り起こしたりしたことはなかつたこと、被控訴人所有地内には右みかん畑以外に工作物は一切存在せず、また被控訴人は右みかん植栽には施肥・剪定・採取などに機械力を用いず、すべて手作業で行い、更に前記段畑の法面には野草をもつて表土を保護するように配慮していたこと、前示数度にわたる被控訴人所有地内からの土砂の崩落はいずれも降雨の際であり、殊に前示本件事故の際にはその約1週間以前から降雨が断続的に存した状況にあつたことが認められ、これに前示被控訴人所有地の表層は「まぐそ岩」といわれる極めて風化し易く、風化するともろく崩壊する性質を有するものであること、被控訴人が被控訴人所有の占有耕作及びみかんの植栽に際し、とくにその崩壊を招くような行為をしたことを認めうる証拠がないことを併せ考えると、前認定の被控訴人所有の占有管理の方法など人為的作為が本件事故はもちろん将来における被控訴人所有地からの土砂の崩落の危険の原因となつているものということは困難であり、みしろ右危険は主として被控訴人所有及び控訴人所有地(一)及び(二)の存する位置、地形、土質の状況に降雨の自然条件が加わつて出現するに至るべきものと考えるのが相当である。

 被控訴人は、被控訴人所有地内からの土砂の崩落の危険は、控訴人がした本件事故後の復旧工事施工によつて原状を大きく変形させ新たに作出された旨主張するのであるが、〈証拠〉によれば、控訴人は本件事故後の復旧工事施工を訴外B建設株式会社に依頼し、控訴人居宅及び工場裏から土砂を排出するとともに、同所に再び土砂の流入の生ずることを防ぐための応急措置として、同所に接する被控訴人所有地内の崩落し易い表層土をかなり大量に削り取つたことが認められるが、前掲各証拠によれば、右復旧工事も被控訴人所有地内の一部について施工されたに止まることが認められるから、前示危険は依然として存することが明らかであり、右復旧工事をもつて新な危険を作出したということはできない。

 そうだとすれば、本件において、被控訴人所有地内から控訴人所有地(一)及び(二)に土砂崩落流入の危険が依然として存在するものの、被控訴人所有地と控訴人所有地(一)及び(二)とは相隣地関係にあるところその危険は被控訴人の人為的作為に基づくものということはできない。しかも、被控訴人所有地はみかん畑であり、控訴人所有地(一)及び(二)は宅地であつて被控訴人所有地内からの土砂崩落防止の必要と利益は被控訴人と控訴人とに共通にかつ等しく存するところであり(被控訴人所有地は収益がそれほど多くないとみられるみかん畑であるのに対して、控訴人所有地は公道沿いの宅地であつて、同地上の本件工場で現に印刷業を営む工場用地兼住宅用地であるから、崩壊を予防することの必要と利益は被控訴人の方がはるかに大である。)、更に右危険防止措置としての防護擁壁設置工事を施工するには多大の費用を要すること〈証拠〉によれば、右工事には少くとも900万円程度の費用を要することが認められる。)からしても、控訴人が被控訴人に対しその費用のみをもつて右防止措置を求める請求権を取得することはできないものというべきである。

 以上のとおりであるから、被控訴人に対し本件防護擁壁設置を求める控訴人の請求は理由がない。
(岡垣學 磯部喬 大塚一郎)

以上:4,443文字
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H29- 2-19(日):洋泉社MOOK"ストレッチの科学"紹介
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○「ふりふりストレッチについての説明に衝撃を受ける!」に「・今まで、筋肉を伸ばして柔らかくするストレッチは、運動前に行うことでケガの予防効果があると言われてきたが、最近の研究によってストレッチにはケガ予防に効果がないということが明らかになった
・従来の体を柔らかくするストレッチは、筋肉がゆるむことで、筋力が低下してしまい、ふんばりがきかないせいで転びやすくなってしまう
・ストレッチは柔軟性がアップするものの、筋力低下によってケガ予防の効果は期待できない
」なんて記載していました。

○しかし、私は、毎朝、筋トレ前に、午前7時頃から20分以上かけて真向法を中心とするストレッチ運動を継続しています。やはり、ウオーミングアップは、必要と感じて身体がストレッチを要求するからです。ストレッチの後に筋トレを行いますが、ストレッチをしないでいきなり筋肉に負担をかけるのに抵抗感があります。ストレッチをしたからといって、筋力が低下するとの実感もありません。ですから上記ストレッチで筋肉が緩んで筋力が低下するとの理論にも違和感というか抵抗感がありました。

○先日、たまたま、表題の洋泉社「ストレッチの科学」という書籍を見つけて早速購入しました。上記ストレッチ筋力低下論を検証したいと思ったからです。以下、備忘録です。

・ストレッチとは主に筋肉を伸ばす行為、筋肉は「起始」・「停止」と呼ばれる両端があり、これを遠ざけることで筋肉を伸ばすのがストレッチ
・ストレッチで伸ばされるのは、筋肉のみならず、筋肉を取り囲む筋膜・腱・関節・皮膚・神経・血管等も同時に伸ばしている
・仕事やスポーツの終了後、筋肉は疲労して硬くなる→筋肉内血管・リンパ管を圧迫→血流が悪くなり疲労物質がたまりやすい状態となる→疲労
・ストレッチで筋肉を伸縮することで、筋肉内血管・リンパ管にマッサージ効果→血流の改善・良化→疲労物質の除去
・仕事終了後、そのまま眠るのと、入浴後ストレッチをしてから眠るのでは翌日のコンディションは相当異なる
・ストレッチの効果として骨盤歪み改善-股関節の動きにかかわる筋肉のいずれかが硬くなりバランスが崩れると骨盤が歪むので、ストレッチで筋肉群のバランスをとる








以上:912文字
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H29- 2-18(土):DNA鑑定結果について評価の分かれた地裁・高裁判決の上告審結果について
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○「DNA鑑定採用で父子関係を否定した平成10年5月14日福岡高裁判決紹介」で、「この高裁判決の原審平成9年11月12日大分地裁判決(判タ970号225頁)は、DNA鑑定結果を排し、親子関係不存在確認請求を棄却していました。この判決は、親子関係不存在確認訴訟とDNA鑑定について詳細に論じており、大変、参考になりますので、後日、紹介します。」とし、その翌日から「DNA鑑定無視で父子関係認定した平成9年11月12日福岡高裁判決紹介1」として掲載していました。

○この大分地裁判決についての感想を含めたホームページ投稿フォームからのメールを頂き、表題の誤りに気付きました(^^;)。「平成9年11月12日大分地裁判決」とすべきところを、「平成9年11月12日福岡高裁判決」と誤って記述していました。そこで早速、4つに分けた判決紹介記事の表題を訂正しました。メールされた方には感謝申し上げ、山口裁判官にはお詫び申し上げます。

○このメールされた方からは、「小松弁護士様のお人柄のにじみ出たホームページやコメントも素晴らしいですが(いつも、感心・感銘を受けています。)、いろいろ参考になる判決文の全文を掲載されておられることが、とてもとても重宝で役立っています。」と暖かい励ましを頂き、重ねて心より感謝申し上げます(^^)。

○この方は、平成9年11月12日大分地裁判決について、「とても感銘を受けた判決文でした。山口裁判官の良心と当事者に対する慈愛に満ちたまなざしが感じられる判決文で、こんな裁判官もいらっしゃったのかという素直な驚きがありました。」と感想を述べておられますが、私も山口裁判官の判決文をもう一度読み直しました。感想は、全く同感で、これを破棄した福岡高裁の判決に、正に杓子定規判決と憤りを感じてしまいました。

○福岡高裁判決では、「被控訴人は、離婚、その後の損害賠償請求訴訟という控訴人と春子間の紛争の巻き添えとなり、突然父親と信じていた控訴人から本件訴訟を提起されたのであり、その心情は察するに余りがあり、極めて不幸な事態というべきではある。」とも述べており、この「その心情は察するに余りがあり、極めて不幸な事態」を回避するために山口裁判官の「良心と当事者に対する慈愛に満ちたまなざし」を維持していいじゃないですかと、言いたいところです。

○この福岡高裁判決は、最高裁に上告されて、既に結果は出ているはずですが、その判決文はおそらく裁判所HP等判例集には掲載されていません。上告受理申立は受理されなかったと思われます。高裁判決に変更があった場合は、どこかの判例集に公表されるのが普通だからです。上告受理申立の不受理決定は、
第一 主文
1 本件を上告審として受理しない。
2 申立費用は申立人の負担とする。
第二 理由
 本件申立ての理由によれば、本件は、民訴法318条1項により受理すべきものとは認められない。
で、オシマイです。たとえ数十万字の上告受理申立理由書を書いても、その回答は僅か100文字足らずで終わります。何ら理由も付されないのが普通です。この福岡高裁判決に対する上告受理申立も同じ結論と思われます。
以上:1,297文字
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H29- 2-17(金):2017年02月16日発行第191号”コーデリア弁護士の正直”
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横浜パートナー法律事務所代表弁護士大山滋郎(おおやまじろう)先生が毎月2回発行しているニュースレター出来たてほやほやの平成29年2月16日発行第191号「コーデリア弁護士の正直」をお届けします。

○「絶対に正直なことしか言えない。」なんてまるで私を形容しているみたいですが(^^;)、他人の紛争解決を業務とする弁護士業務の方針としては、「絶対に正直」よりは「ウソも方便」の考え方の方が重要でしょう。「ウソも方便」は、「谷沢永一先生の『知ったかぶり日本史』-上手い嘘が大事」に繋がります。

末弘厳太郞博士の「嘘の効用」なんて大論文もネットに掲載され、「全く嘘をつかずにこの世の中に生き長らえることは、全然不可能なようにこの世の中ができているのです。」と仰って、「われわれお互いにこの世の中に生きてゆきたいと思う者は、これらの嘘をいかに処理すべきか、というきわめて重大なしかもすこぶる困難な問題を解決せねばなりません。」と大真面目に論じており、私も勉強してみます。

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横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

コーデリア弁護士の正直


コーデリアというのは、シェイクスピアの「リア王」の娘です。三人姉妹の末娘ですね。父親のリア王は、それまで治めていた自分の国を、3人の娘たちに譲ろうと考えます。そこで、各娘たちに、父である自分を、いかに愛しているのかを話させます。その内容に応じて、何を与えるのかを決めようというわけです。上の娘たちが、「お父様以外は一切愛せません。」といったおべんちゃらを長々と言い、それを喜んだリア王は、二人に沢山の領土を上げます。

ところが、リア王が一番かわいがっていた、末娘のコーデリアは、姉たちのように嘘はつけないということで、正直な気持ちを話すのです。「お父様のことは心から愛していますが、いずれ結婚したら、夫のことも同じように愛します。」これを聞いて激怒したリア王は、コーデリアに何一つやらずに、放り出してしまいます。その後リア王は、口のうまかった姉二人の下で暮らしますが、すでに権力も財産も娘に渡しています。娘二人にひどい仕打ちを受けて、住んでいた城を追い出され、荒野をさすらいます。それを知ったコーデリアが、愛する父親を助けに行ったが。。という悲劇ですね。長々書いて済みません。

この話について通常は、娘たちの本当の気持ちを見抜けなかった、愚かなリア王の悲劇ということで理解されています。リア王は、正直な気持ちを話したコーデリアの、真心を見ることができなかったんですね。これはまあ、その通りだと思います。

その一方、なんだってコーデリアは、「正直」に話したんだろう、という疑問も禁じ得ないのです。自分をかわいがってくれている父親の気を悪くすることを、正直に話す必要なんてないじゃないですか。

「言葉というのは、現在の真実を述べるものではない。将来を良くするためのものである。」なんてことを、かつて読んだことがあります。コーデリアは、父親に対する自分の言葉で、将来がこんな風になってしまうことを考えていたのだろうか、という疑問です。

どんなに腕が良くても、患者の生きる力を奪うのは「ヤブ医者」だと思います。余命1年だと思っていても、「正直」にそんなこと言われたら、がっかりして半年で死んじゃいそうです。嘘でもいいから、「全然大したことありません!」と言ってもらえたら、元気が出て1年半は生きるかもしれないじゃないですか。

「絶対に正直なことしか言えない。」みたいな人は、弁護士にもいるんです。例えば、示談交渉の場面です。自分の依頼者が、絶対に相手は受けないだろうという要求をしてくることはよくあります。そういう場合、私なんかは、「嘘」にならない範囲で、手加減して相手に伝えます。「正直」に伝えたら、さらに争いが大きくなってしまうからです。ところが、「正直」に全てを相手方に伝える弁護士も、相当数いるのです。弁護士が入らないほうが、紛争が早期に解決したなんて、本当にありうるのです。「正直」に言わないということは、「嘘」をつけということとは違います。コーデリアの場合では、「嘘」をつかずに、ただ泣けばよかったのです。「お父様が大好きです!」と言って。

男性用の、小のトイレを綺麗に使ってもらうには、どんな表示をすれば良いかという、問題があります。正解は、「綺麗に使っていただき有難うございます!」なんです。これで、嘘が本当になるそうです。言葉は、こういう風に使うべきです。一方、最悪なのは、「一歩前に。貴男のはそんなに大きくない!」
真実なだけに、私なら意地でも一歩下がります!

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◇ 弁護士より一言

 中学生の娘は、学校で古典の暗記をしています。「奥の細道」とか「平家物語」とか、いろいろありますよね。娘が頑張って覚えていたので、よせばいいのに、全部言って見せました。「パパ、すごい!」という、娘の声を期待していたのです。
ところが現実には、「パパ、ヤバッ!そんなに沢山暗記していた、パパの青春って何なの?」
コ、コーデリアだって、リア王にこんな酷いことは言わなかったぞと、大いに憤慨したのでした。
以上:2,175文字
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H29- 2-16(木):RU平成29年2月例会映画"五つの銅貨"共同鑑賞会開催報告
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○「RU平成26年3月例会出会いの会報告」以来、3年ぶりにRU(ライジングアップ)の話題です。
平成29年2月15日は、当事務所内ツルカメ第一スタジオでRU平成29年2月例会を開催しました。繰り返し記載していますが、RU(ライジングアップ)は、昭和56年頃設立された異業種交流グループで、私も昭和59年に参加し、以来、33年を経過しました。参加当初33歳の若き弁護士も、前期高齢者になっています。

○このメンバーの一人「鈴屋金物株式会社」社長鈴木誠一氏作成HPの「RUメンバー」に現在の会員がほぼ掲載されていますが、平成29年は3年程前に参加された関根進会員が1巡目会長で、「映画で音楽を楽しむ」との企画で、第1回目が、アメリカの古き良き時代の映画「五つの銅貨」でした。

○ツルカメ第一スタジオは、昼は、小松法律事務所会議室で、最大11名のメンバーで、10台中合7台のディスプレイが同じ映像を映せるようになっており、私がお客様と打ち合わせをしながら、パソコンで打ち込む画面を11名のお客様に同時にお見せして文章作成が可能になっています。11名も集まることは滅多にありませんが、4,5名のお客様に3台程度のディスプレイを見て頂くことはしょっちゅうやっております。

○今回は、PC画面ではなく、テーブル下に密かに配置しているBDプレーヤー映像を7台のディスプレイで同時に映して、6名の参加者で映画「五つの銅貨」を鑑賞しました。関根会長は、筋金入りのジャズファンで小学校時代からジャズ映画を繰り返し鑑賞したきたとのことです。「五つの銅貨」は小学校高学年時代、初めてTV放映された物を鑑賞して大感激し、その後、映画館でも鑑賞したとのことです。

○私は、ジャズは前記鈴木誠一氏主催ビバップスの演奏会で聴く程度で、自ら好んで聴くことはなく、「五つの銅貨」も、今回の鑑賞会のためアマゾンから927円で購入して初めての鑑賞でした。Yahoo!映画情報によると「5つの銅貨 (1959) 」「ジャズ・プレイヤー、レッド・ニコルズの半生を描いた伝記的作品。娘の小児麻痺で一度はジャズを捨てた彼が、再びカムバックするまでを感動的に描く」と解説されていますが、父と娘の愛憎を巡ってホロリとさせられる場面が多く登場します。

○ジャズを殆ど知らない私でも知っている有名なルイ・アームストロングが実物で、名前だけは知っているグレン・ミラーが他の役者で出てきますが、ジャズ好きにはたまらない映画と思われます。放映終了後の鑑賞感想披露会では、グレン・ミラーは第二次世界大戦で戦死したはずなのに映画では戦後の場面に出てきたのではないとの細かい意見が出され、再度、確認する必要が出てきました(^^;)。
以上:1,120文字
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H29- 2-15(水):高低差のある土地の境界擁壁修繕費用負担に関する判例紹介2
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○「高低差のある土地の境界擁壁修繕費用負担に関する判例紹介」の続きで、2m程の高低差のある低地隣接地所有者からほぼ境界に沿った擁壁について倒壊のおそれがあり妨害予防請求として改修を要求されているとの相談に関連する判例として、仮換地に土砂崩壊予防のための擁壁を放置する費用を仮換地使用収益権と隣地所有者との共同負担とした昭和51年4月28日東京高裁判決(判例タイムズ340号172頁、判例時報820号67頁)全文を紹介します。

○妨害予防請求としての予防工事の請求について、「一審原告Xが一審被告Yに対しその費用のみをもつて本件予防工事の実施を求める請求は理由がないとせざるをえない(右予防工事の実現については、両者の協議、合意でまずなすべきであるが、協議が整わないときは一方がまずこれを施工したうえ、その費用の補償を他方に請求すべき筋合である。)」として棄却しました。

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主 文
一、第一審被告Yの控訴(昭和47年(ネ)第2570号事件)について
(一) 原判決主文第二項を取り消す。右部分についての第一審原告Xの請求を棄却する。
(二) その余の部分についての控訴を棄却する。
二、第一審原告らの控訴(昭和47年(ネ)第2577号事件)を棄却する。
三、訴訟費用は、第1、2審を通じ、これを10分し、その五を
 第一審原告Xの、その三を第一審被告Yの、その二を第一審原告Xを除く五名の、名負担とする。

事 実《省略》

理   由
第一 一審原告らの一審被告Yに対する請求について

一 一審原告Xが本件土地を所有してその地上に本件建物を所有していたこと、本件土地付近一帯の土地が区画整理地区に編入され、一審被告Yの先代Aに対しその従前の土地に対する仮換地として本件仮換地が指定され通知されたこと、その指定、通知は右Aあてになされたけれどもこれを相続人である一審被告Yに対する指定、通知として有効と解することができること、したがつて一審被告Yは本件仮換地に対する使用収益権を取得したこと、しかし一審被告Y自身は右指定、通知を知らなかつたこと、昭和41年6月28日台風に伴う風雨のため本件仮換地の一部が崩壊し、その土砂が本件土地に流下して一審原告X所有の本件建物を損壊するとともに右建物に居住中の亡B(一審原告中Xを除く5名の母)が死亡したこと、本件仮換地が高さ約20メートル、約5○度の傾斜地でくずれやすいこと、しかしながら一審被告Y自身としては、本件仮換地が自己のため指定、通知されたことを知らなかつたため隣地所有者たる一審原告X及び同所に居住するB及びその相続人たる前記一審原告5名に対して損害を与えることを知りまたはこれを予見しうべきものであつたとはいえず、したがつて一審原告らに対し民法第709条による損害賠償責任を負うとは認められないこと、以上の点についての当裁判所の認定と判断は、次に訂正するほかは、原判決理由の冒頭(原判決13丁裏5行目)からその五の30行目(原判決18丁表4行目)までと同一である。

 原判決の訂正〈省略〉

二 そこで一審原告Xの一審被告Yに対する妨害排除の請求につき検討する。
 本件土地内に前記風雨により本件仮換地から崩壊流下した少くとも約150立方メートルの土砂が現に堆積され本件土地の利用が妨害されていることが、〈証拠〉によつて認められるが、右土砂は、一審被告Yが使用収益権を有する本件仮換地の一部を形成していたものが流下したものであり、同人はその所有者に準ずる地位にあるものということができるから、同人は右土砂堆積により一審原告Xに対し本件土地の利用を妨害しているものと認められる。したがつて、一審原告Xは、本件土地の所有権に基づく物上請求権により、一審被告Yに対しその費用をもつて右土砂を撤去すべきことを請求することができるもいうべきである。

 この点につき一審被告Yは、当審において、右義務のないことを種々の理由をあげて主張するので、これらにつき判断する(前記事実欄の一審被告Yの主張(一)ないし(四))。
(一) 右主張の(一)について。仮換地に対する使用収益権が所有権そのものでないことはいうまでもないが、所有権と同一内容のものである。(土地区画整理法第99条第1項)から、その裏腹として、たとえ現実にこれを使用収益していなくても、その使用収益しうべき地位から生ずる対社会的な義務は仮換地指定がなされた者が負うものと解すべきであり、本件のような妨害排除の義務もこれに属するといえる。かく解されないと、その義務は仮換地自体の所有者(従前の土地としての所有者)に属することとなり、使用収益権を奪われた者に義務を負わす不合理を生ずる。よつて一審被告Yの右主張は採用できない。

(二) 右主張の(二)について。物上請求権は物権の円満な行使が妨げられた状態そのものによつて生ずるものであり、その妨害者の責に帰すべき事由の存否を問わないものである(大判昭和12年11月19日、民集16巻14号1881頁参照)。なお、不可効力による場合は別に考える余地があるとしても、本件の場合は、風雨による土砂崩壊であるとはいえ、本件仮換地がともかく一審被告Yのため有効に指定されていたこと、しかも崩壊の蓋然性の存する土地であることを考えると、不可抗力に基づいて生じた妨害状態とまではいえない。

(三) 右主張の(三)について。この主張は当審に至つて初めてなされたものではあるが、そのため訴訟を遅延せしめるものとはいえないから、時機に遅れたものとして却下されるべきものとは認められない。ところで、本件仮換地がその地形からみて利用価値が乏しいことは検証の結果により肯認できないではないが、全然無価値なものといえないことはもちろん、〈証拠〉によれば、その従前の土地も傾斜地で、本件仮換地はこれに照応するものとして指定処分がなされたことが認められるから、一審被告Yに不利益のみを する処分ではなく、したがつて違法な処分とは到底いえないから(なお妨害予防の義務について後記するところ参照)、この主張も理由がない。

(四) 右士張の(四)について。一審被告Yは本件仮換地の従前の土地の所有権を放棄することにより本件妨害排除義務を免れる旨主張するけれども、およそ権利の放棄は、これにより第三者の権利を害する場合には許されないか、放棄しても当該第三者の権利には影響を及ぼさないものと解すべきである(民法268条1項、第398条、民訴法第598条第1項等の趣旨参照)。本件において、一審被告Yは本件仮換地の使用収益権者たる地位において前記妨害排除の義務を負つたことは前記のとおりであるから、その侵害状態発生後において従前の土地の所有権、したがつて仮換地の使用収益権を放棄すれば、一審原告Xは妨害排除を求める相手方を失うことになり、その権利を害することは明らかであるから、一審被告Yの権利放棄の主張は理由がない。

三 次に一審原告Xの一審被告Yに対する妨害予防の請求についてみる。
 本件仮換地が急な傾斜地でくずれやすい土地であることは前認定のとおりであり、現に本件の土地崩壊が起こつたことを考えると、将来も激しい風雨などにより再び同様の事故が発生するおそれがあると認められる。しかしながら、本件土地と本件仮換地とは相隣地の関係にあり、本件仮換地につき将来の土地崩壊を予防することは、両地にとつて等しく利益となり、その必要も両地に等しく存するといえる。しかもその予防工事には莫大な費用を要することは明らかであるから、一方的に一審原告Xの一審被告Yに対する物上請求権に基づく予防工事施行の請求を認めることには躊躇せざるをえない(予防工事施行の請求を認めることは、その相手方たる一審被告Yのみの費用をもつて実施すべきことを命じることになることは、民法第414条第2項から明らかである。)。

 そこで右予防については、土地相隣関係の調整の見地からこれを考えるべきものと解されるが、民法上その直接の規定を欠く。もつとも民法第216条はこの場合に比較的近いようであるが(この場合には、損害を受けるおそれのある土地所有者が相隣地所有者に対しその費用をもつて予防工事を求めうる。)、同条は水流に関し、しかも工作物の破壊ないし阻塞による損害の場合であるから、本件のように単に土砂崩壊による損害の場合に短推するのは適当でなく、むしろ本件において一審原告Xが設置を求める擁壁のごときは、高地低地間の界標、囲障、しよう壁境界線上の工作物に近い性質をあわせ有することも考えると、民法第223条、第226条、第229条、第232条等の規定を類推し、相隣者たる一審原告X、一審被告Yが共同の費用(通常は平分と解する。)をもつてこれを設置すべきものと解するのが相当である。したがつて、一審原告Xが一審被告Yに対しその費用のみをもつて本件予防工事の実施を求める請求は理由がないとせざるをえない(右予防工事の実現については、両者の協議、合意でまずなすべきであるが、協議が整わないときは一方がまずこれを施工したうえ、その費用の補償を他方に請求すべき筋合である。)。

 以上のとおりであるから、本件予防工事の実施を求める請求は、その他の主張に論及するまでもなく理由がないものというべきである。

第二 一審原告らの一審被告横浜市に対する請求について。
 一審原告らは、一審被告横浜市ないしその市長が行政上の指導による防災義務を懈怠したことを理由として、一審原告らが本件事故により受けた損害の賠償を求めるものであるが、当裁判所もその理由はないものと判断するものであつて、その詳細は、原判決19丁表末行から20丁表1行目までに説示するところと同一である。

第三 結論
 以上説示のとおりであるから、一審被告Yの控訴に基づき、原判決中その主文第二項を取り消して、一審原告Xの一審被告Yに対する擁壁設置の請求を棄却し、一審被告Yのその余の部分に対する控訴を棄却し、一審原告らの控訴はいずれも理由がないから棄却し、訴訟費用の負担につき民訴法第95条、第96条、第89条、第92条、第93条を適用し、主文のとおり判決する。
 (瀬戸正二、小堀 勇、青山 達)
以上:4,222文字
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H29- 2-14(火):高低差のある土地の境界擁壁修繕費用負担に関する判例紹介
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○2m程の高低差のある低地隣接地所有者からほぼ境界に沿った擁壁について倒壊のおそれがあり妨害予防請求として改修を要求されているとの相談を受けました。20年以上前はこのような相談が良くあったように記憶していますが、最近は殆どなくなっていました。民法の相隣関係の問題で、結構判断が難しいものです。

○境界が、その高低差のある上の土地の端としても、その擁壁は、上の土地を支えるためのもので、上の土地の所有者は、修繕義務は一切負担しなくても良いと簡単に断定することはできません。このような場合、高低差ができた経緯等を考慮する必要もあり、その改修費用の負担は結構難しい問題となります。関連判例を探していたところ、隣地との間に約4mの高低差のある低地所有者から高地所有者に対し所有権に基づく妨害予防請求としてなされた擁壁の改修請求について、土地相隣関係調整の見地から、低地所有者に改修費用の3分の1を負担させて認容した昭和61年2月21日横浜地裁判決(判タ638号174頁、判時1202号97頁)がありました。

関係する民法条文は以下の通りです。

第223条(境界標の設置)
 土地の所有者は、隣地の所有者と共同の費用で、境界標を設けることができる。
第226条(囲障の設置及び保存の費用)
 前条の囲障の設置及び保存の費用は、相隣者が等しい割合で負担する。
第229条(境界標等の共有の推定)
 境界線上に設けた境界標、囲障、障壁、溝及び堀は、相隣者の共有に属するものと推定する。


関係部分を以下に紹介します。

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四 請求の趣旨2項(二)につき
1 本件擁壁上部大谷石3、4段目までの部分が現状において倒壊又は崩落の危険性があることは、前記1、3、(三)認定のとおりである。
 そして、本件擁壁上部大谷石3、4段目までの部分が倒壊又は崩落した場合には、原告所有土地又は原告所有建物に損害を与えるおそれがあることは、前記二認定のとおりである。
 そうすると、原告は、被告Aに対し、所有権に基づく妨害予防請求権に基づき、本件擁壁上部大谷石3、4段目までの部分が倒壊又は崩落しないような工事をすることを求めうるといえる。

2 そこで、右工事内容につき、検討する。
 第一に、右工事対象につき検討するに、擁壁は、その構造上、一体として、土圧に対する耐久力や排水機能等を備えていなければ、その目的を達成することができないものであるところ、前記1、2、3認定のとおり、本件擁壁は、その素材が大谷石であつて旧擁壁部分に面する地盤は自立しており、差当り崩壊する危険性が認められないとはいつても、その風化が著しく、その背部に裏込めがなく、水抜穴も十分に設置されているとはいえないから早晩その改修を余儀なくされるものと思われること、本件地盤には、所々に透水性のスコリアの混入している部分があり、本件擁壁側の関東ローム層には切裂もあり、その地層は、北側から南側(本件擁壁側)へかけて低くなるようなゆるやかな流れ盤構造形をなしていることなどの事実に照らすと、本件擁壁上部大谷石3、4段目までの部分が倒壊又は崩落しないようにするためには、右部分の改修にとどまらず、右部分とその下方部分との結合を強固にし、右部分の下方の擁壁の背部にも裏込めを施すなど本件擁壁全体についての改修工事が必要であるというべきである。

 次に、右工事の具体的方法につき検討するに、原告は、横浜市宅地造成工事技術資料(甲第7号証)に基づき、本件擁壁を新擁壁に改修することを求めるところ、右改修工事方法は、前記一認定の諸事実に照らして、必要かつ相当であると認められる。

3 ところで、被告Aは、本件擁壁を原告主張のような新擁壁に改修する必要があるとしても、その費用は、原告及び被告Aが共同して負担すべきである旨主張する。
 そこで検討するに、原告所有土地と被告A所有土地とは相隣関係にあり、被告A所有土地の崩落を予防することは原告所有土地にとつても等しく利益になり、その予防工事に莫大な費用を要することも明らかであるから、右予防工事については土地相隣関係調整の見地から、原告の求める新擁壁の如きは、高低地間の界標、囲障、しよう壁等境界線上の工作物に近い性質を併有することを考え、民法223条、226条、229条、232条等の規定を類推適用して、相隣者たる被告A及び原告が共同の費用をもつてこれを設置すべきものと解するのが相当である。

 そこで更に右費用負担の割合につき検討するに、前記1、1、2認定の事実及び弁論の全趣旨によれば、原告所有土地は、昭和35、6年ころ、被告A所有土地に隣接する部分につき、約2メートルの切土がなされて宅地造成がなされ、このため、被告A所有土地側に高さ約2メートルの旧擁壁が造られたことが推認でき、また、前記1、1認定のとおり、被告A又は被告A所有土地の前所有者は、昭和42年夏ころ、被告A所有土地に高さ約2メートルの盛土をして原告所有土地よりその地上面が約4・1メートル高い平坦地とし、このため、旧擁壁上に大谷石を三段高さ約1メートル分積み加えて大谷石10段積高さ約3・1メートルの本件擁壁を造つたものであるから、高さ約3・1メートルの本件擁壁のうち、高さ約2メートルの部分は、原告及び被告Aの双方にとつて等しく改修の利益があり、高さ約1メートルの部分は被告Aにとつてのみ改修の利益があるものとみうるところ、右事実のほか本件にあらわれた諸般の事情を斟酌すると、原告は被告Aに対し、被告Aの費用を2、原告の費用を1とする割合の費用負担をもつて、本件擁壁を新擁壁に改修することを求めうるというべきである。

4 以上のとおり、原告は、被告Aに対し、所有権に基づく妨害予防請求権に基づき、被告Aの費用を2、原告の費用を1とする割合の費用負担をもつて、本件擁壁を新擁壁に改修することを求めうるので、原告の被告Aに対する請求の趣旨2項(二)にかかる請求は、右の限度で理由があるが、その余の部分は理由がないことになる。

以上:2,506文字
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H29- 2-13(月):映画"ハドソン川の奇跡"を観て-兎に角、感動
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○平成29年2月12日夕方、自宅の私の部屋に設置したサナス社のフルモーションマウント壁掛け金具で取り付けたサムスン有機ELテレビOLED55C6Pで、パナソニックUltraHDブルーレイプレーヤーUB90に、"ハンクスとイーストウッド。「夢のタッグ」が実現"とのキャッチフレーズの「ハドソン川の奇跡」4KULTRAHD版を鑑賞しました。しかし、このキャッチフレーズを読まず監督がイーストウッドとは知らないまま鑑賞しました。

○ハドソン川の奇跡と言えば、数年前に100数十人の乗客の旅客機が、空中で鳥の大群と衝突してエンジン不調になり、ハドソン川に不時着して、乗客全員の生命を救ったとして、一躍、その飛行機の機長が英雄扱いされて世界中の大ニュースとなったことをシッカリ記憶していました。ですから、てっきり、その空中での鳥の大群との衝突とハドソン川不時着に到るまでの手に汗握る状況が中心の映画で、ハラハラ・ドキドキ・ワクワクの映画と期待して鑑賞を始めました。

○Yahoo!映画Japanでのあらすじ紹介は「2009年1月15日、真冬のニューヨークで、安全第一がモットーのベテラン操縦士サレンバーガー機長(トム・ハンクス)は、いつものように操縦席へ向かう。飛行機は無事に離陸したものの、マンハッタンの上空わずか850メートルという低空地点で急にエンジンが停止してしまう。このまま墜落すれば、乗客はおろか、ニューヨーク市民にも甚大な被害が及ぶ状況で彼が下した決断は、ハドソン川への着水だった。 」となっています。

○しかし、映画の本題は、上空での派手な空中戦ではありませんでした。Yahoo!映画解説に「機長の手記を基に描かれる、奇跡の脱出劇の背後に隠された真実に言葉を失う。 」とあり、同映画レポートの「『ハドソン川の奇跡』機長は英雄か、犯罪者か? 老成してなお鋭さを増すイーストウッドの演出力」との表題で見事にこの映画の本質が解説されています。

○私は、このレポート「『ハドソン川の奇跡』機長は英雄か、犯罪者か? 老成してなお鋭さを増すイーストウッドの演出力」を全く読まないで、この映画を、イーストウッド監督の作品とも判らないまま漫然と鑑賞しました(^^;)。最初の内は、何だ、予想と違って、かったるい作品だなと感じましたが、忽ち、シッカリと主人公の機長の心情に感情移入して、グイグイ引き込まれて、最後は、副機長のジョークに涙を流しながら、正に泣き笑いの感動で終わりました。

○最後に、実際の機長の映像が出てきますが、真冬の厳寒状況がヒシヒシと感じられる素晴らしい映像に、人間の温かさ・素晴らしさをシッカリと感じて、大感動で終わり、映画っていいな!、と大満足でした。それにしても、86歳のイーストウッド監督は凄い!の一言です。

以上:1,151文字
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H29- 2-12(日):6年ぶりに弁慶橋を渡って"ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町"初宿泊2
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○「6年ぶりに弁慶橋を渡って"ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町"初宿泊」を続けます。
ここ数年、東京出張の際の定宿は、赤坂エクセル東急ホテルのプレミアルーム46㎡(1泊2万円弱)で、平成29年2月も5・6日と2連泊し、3泊目だけ無理して、旧赤プリ跡地にできた平成28年7月開業の「ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町」のエグゼティブキングルーム36㎡(1泊5万円弱)に宿泊してみました。正に一生に一度の話の種としてでした(^^;)。

○旧赤プリは、平成14年から平成23年3月まで10年近く東京出張の度に利用し、桐師匠【多遊】さんのデータベースソフト桐レッスンが最重要イベントで、その他にもフラメンコギターミニコンサートやミニ同窓会、桐講習会等開催し、時に東京のお客様との打ち合わせ等に大いに活用させて頂きました。しかし、「ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町」になってからは、宿泊料金が旧赤プリの3倍以上の私には縁のないホテルとなり、今は、専ら赤坂エクセル東急ホテルを利用し、時々、桐レッスン、また、お客様との打ち合わせ等に利用しています。

○案内ボーイと一緒に私が初宿泊した32階の3253号室に入ると、部屋の使用方法について色々説明されましたが、一番、驚いたのが、部屋の中央部にあるバスルームの仕切りでした。普段は透明で風呂に入りながら、大きな窓の夜景も楽しむことができます。ところがバスルーム入り口の操作盤スイッチ一つで仕切り全面が曇りガラスに変わって内部が見えなくなります。

○ホテル案内書は、紙ではなく、iPadのタブレットに収められており、メニューから約款等を見ることができます。最初にお願いというメニューがあり開いてみると「完全禁煙にご協力下さい」には気を良くしましたが、「飲食物は一切持ち込まないで下さい」には、なんと狭量なと、気を悪くしました。

○冷蔵庫には多数の飲み物・ワイン等が入っており、食品ボックスにも種々のウイスキーやつまみのスナック・チョコレート類が入っていますが、全て定価の3倍を軽く超えた有料です。ホテルの入っているビル2階にはファミリーマート等コンビニも入っているのに「飲食物は一切持ち込まないで下さい」には不愉快でした(^^;)。

○私はホテルに入ると先ず行うのがノートPCとディスプレイ2台のトリプルディスプレイ設定とWi-Fi設定です。机の幅が狭いのが不便でしたが、なんとか3台繋いで電源を入れると、ディスプレイが点滅状態で映りません。赤坂エクセル東急ホテルでは全く問題なく映るので、こちらは電圧が低いためと思われます。しばらく放っておいたら一時映るようになりましたが、安定しません。更に、Wi-Fi接続の速度も最初20Mくらいあったものが、徐々に落ち始め、TeamViewerでの事務所サーバー接続が途絶えがちになり、速度を測定すると0.1程度まで落ちていました。どうやらIT環境には相当の問題があるようで、私のようなビジネス目的での宿泊には向いていません。

○窓際は細長いベッド様になっており寝転びながら夜景等を満喫できるのは最高でした。また部屋のセイフティネットや調度品等私がこれまで宿泊したホテルの中で最高峰の最高級ホテルであることは間違いありません。しかし、ビジネス用にはむかず、用途に応じて利用すべきでしょう。

1.窓からの夜景・ライトアップされた東京タワーも見えます  
    

2.明け方午前6時前の風景・東京タワーが明け方からライトアップされています  
    

3.昼間のホテル眼前の風景・赤坂エクセル東急ホテルの建物が細長いことが良く判ります、窓に突然サングラスをかけた一団が現れ、驚嘆しました(^^;)
    

4.部屋の内部に入ります、  
      

5.部屋の内部、壁掛けTVの下に細長いテーブルがありますが、仕事をするには狭すぎ、ビジネス仕様ではないことが良く判ります、  
     

6.洗面・バスルームに入ります、バスルームの仕切りがスイッチ一つで瞬時に透明から曇りガラスの変わります
     

7.トイレと洗面小道具等、各種操作盤とiPadタブレット案内板、スイッチが入っていません 
        

8.冷蔵庫等各種ボックス、ウイスキー・ワイン・各種スナック菓子類等が定価の3倍以上で販売されています、普通に買えば1本100円程度のチョコスティック2本を1000円で購入しました。
     
以上:1,814文字
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