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老人の性パワーに驚いた話し

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平成18年 1月13日(金):初稿
○もう10年以上前になりますが、慰謝料請求をされていた58歳の女性からの訴訟事件を受けたことがあります。その女性は68歳の男性と不倫関係になりそれが男性の妻にばれて500万円の慰謝料請求の訴えを出されていました。事情を聞くと1年程度不倫関係にあったことは事実で両者燃えさかっているときは1ヶ月位は毎日会って事に及んでいたと聞き、68歳にもなった男性が1ヶ月間も毎日出来るのかと感嘆しました。

○当時40代でその方面の欲求の衰えを感じ、艶福家の有名落語家70才当時の俳句?「今はただ小便だけの道具かな」という句が当たり前で、男も70歳位になったら欲求はなくなるのだろうなと思っていたからです。

○ところが、同じ頃、40代の女性から結婚して20年になるが、結婚以来ずっと夫から毎日求められ、最近はそれが苦痛極まりなくなったので離婚したいと言う相談を受けました。生理時も休まないのですかと聞くと代替手段を要求され休めないと聞き、世の中には凄い人も居る者だとこれ又感嘆しました。

○私の感覚では結婚して20年もなれば夫婦間での性欲求は相当程度失われ、仕事に疲れた夫にとって妻との性行為は正に「お努め」となって苦役となっているのではと思っていたからです。

○この2つの例で感じたのは、こと「性欲求」については、個人差が驚くほど激しいものだと言うことです。畏敬する谷沢永一先生は名著「人間通」の個人差という項で、人間の生殖器には大きな能力差があり、「誰でも否定できない事実として、第一に、人並み外れて性行為の回数を重ねなければ身体が持たない絶倫型がある。第二に、数多くの異性を相手に性行為の遍歴を重ねなければ気が済まない好色型がある。」、「持って生まれた容姿が変更できない宿命である如く、絶倫と好色もおそらく遺伝子の所産であろう。」と喝破しています。

○私は幸か不幸か、「絶倫型」にも「好色型」にも該当しないようですが(^^;)、前述の68歳の男性などは「絶倫型」且つ「好色型」かも知れません。

○ところがある時友人から小林照幸著「熟年性革命報告」を薦められて読み、「老人と性の話し」の展開に驚いたことがあり、その中で一寸感動したある老人ホームでの老人の性の話(実話)を紹介します。

・ある老人ホームに80才のA女が入所してきました。A女は、会社経営を引退して入所しましたが、プライドが高くいつも化粧をしてブラジャーも着け、身だしなみをキチンとして男性から注目されました。

所内のボス格のB男とC男(いずれも80才)が言い寄るようになり、どういう訳か、どちらも度々1000円札の両替を依頼するようになりました。

そのうち深夜見回る職員がA女のベッドでA女とB男が裸で性行為をしているのを発見するようになりました。2,3日後にはA女とC男が裸で性行為をしています。

職員は、所長に報告し、所長はA女を呼んで注意しますが、A女は「妊娠の心配のないセックスがこんなに楽しいものだとは知らなかった。B,Cからは1回、300円ずつ貰ってセックスをさせてやっている。みんなが楽しんでいるのに何が悪い」と開き直り、注意を聞く耳を持ちません。

確かにA,B,Cともセックスに勤しんでいた時は、それまでになく生き生きとした表情となり、セックスが生き甲斐のようになっていた。

しかし、やがて破綻します。B.Cの確執が高まり、両者は、職員が寝静まった深夜ホームの中庭で決闘をしました。互いに車椅子で、Bは竹箒を、Cは傘を持って対峙しました。勝負は一瞬で決まりました。剣道の有段者であるBの竹箒がCの頭部を強打し、Cが頭から血を流して気絶しているのが翌日発見されます。

Cは、一命は取り留めましたが、入院し、その後A,B間のセックスもなくなり、表情も暗くなり、それから1年以内に3人とも死んでしまいました。


この話を読み、人間、いくつになっても如何に性が重要かを再認識しました。
以上:1,600文字

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