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ご訪問有り難うございます。当HPは、私の備忘録を兼ねたブログ形式で「桐と自己満足」をキーワードに各種データを上記14の大分類>中分類>テーマ>の三層構造に分類整理して私の人生データベースを構築していくものです。
なお、出典を明示頂ければ、全データの転載もご自由で、転載の連絡も無用です。しかし、データ内容は独断と偏見に満ちており、正確性は担保致しません。データは、決して鵜呑みにすることなく、あくまで参考として利用されるよう、予め、お断り申し上げます。
また、恐縮ですが、データに関するご照会は、全て投稿フォームでお願い致します。電話・FAXによるご照会には、原則として、ご回答致しかねますのでご了承お願い申し上げます。
     

R 6- 6-22(土):有田秀穂医師著”医者が教える正しい呼吸法”紹介-吐くことが重要2
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○「有田秀穂医師著”医者が教える正しい呼吸法”紹介-吐くことが重要」の続きです。有田秀穂氏著「医者が教える正しい呼吸法」60頁に呼吸するときの身体の内部の動きについて、以下の図解がありました。



○この図解での、「生きるための呼吸」とは、寝ているときも、起きて何か作業をしているときも、絶えず止まることはありませんと説明されており、無意識呼吸のことを言っており、「心とつながる呼吸」(ゆっくり吐く呼吸)は、意識的にゆっくり吐くことから始まり、息を吐くために、腹筋を絞るようにして下腹部をへこませることによって、胃や腸などの内臓が押し上げられ、その圧力で横隔膜が上にふくらみますと説明され、意識呼吸のことを言っているようです。「生きるための呼吸」は横隔膜の自立的動きによる腹式呼吸で、「心とつながる呼吸」は、意識的に腹筋と横隔膜を動かすことによって行われる腹式呼吸とのことです。

○この図解では、「生きるための呼吸」・「心とつながる呼吸」(ゆっくり吐く呼吸)いずれも場合も、吸うとき・吐くときいずれも鼻で行っているようになっており、吐くときも鼻で行うのが当然と説明されていると思いました。そこで、鼻で吐くときの重要性についての解説を探しましたが、残念ながらその解説はありませんでした。

○同著144~147頁の「正確さにこだわらない。「そのうちそうなる」と気持をラクに」の小見出しで始まる文章には、「ゆっくり吐く呼吸」の重要性が全てで、吐いて吐いて、吐ききってから、体の自然な反応に任せてスッと吸うの繰り返しでよいとシンプルに記述されています。その時間配分については、大まかな目安として、「吐く息は、吸う息の1.5倍」、息を吐ききるまでの時間は通常10秒程度ですが、最初からこの秒数にこだわることはないとのことです。

○残念な記述は、吸うときは鼻から自然にが基本としながら、吐くときに関しては、口でも鼻でも、どちらでも結構ですとの記述です。鼻から吐くことの重要性については全く解説がありません。息を吐くのは、口でも鼻でもよく、特に決まりはなく、自分でやりやすい方で実践して下さいとのことで、有田氏は鼻で吐くことの重要性は全く考慮されていないようです。兎に角、口でも鼻でもいずれでもよいけれども、意識してゆっくり吐く時間を設けることの重要性を強調されています。私は、鼻からゆっくり吐くことに努めます。
以上:988文字
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R 6- 6-21(金):相続預金について特有財産との立証ができないとした家裁審判紹介
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○「相続預金について特有財産との立証ができないとした高裁決定紹介」の続きで、その第一審令和3年11月25日東京家裁審判(判タ1510号204頁、家庭の法と裁判42号42頁)全文を紹介します。

○申立人妻と相手方夫の離婚が成立したことから、申立人が、相手方に対し、離婚に伴う財産分与を求め、東京家裁は、本件に現れた一切の事情を考慮し、財産分与に当たる金額を算定したうえで、申立人の請求は前記金員の支払を求める限度で理由があるが、本件各不動産については相手方の特有財産であるから、相手方に特有財産の処分を命じるのは相当でないなどとして、結論として、相手方夫は、申立人妻に対し、5441万円を支払えと命じました。

○相手方夫は、夫名義の預金について、殆どを亡父から相続したもので、相手方の固有財産であると主張しましたが、東京家裁は殆どを、固有財産とする裏付けがないとして財産分与対象の共有財産と認定したため、相手方夫が抗告しました。しかし、東京高裁の結論もほぼ同様で、財産分与金額5441万円が5000万円に減額されただけで、殆ど変わりませんでした。

*********************************************

主   文
1 相手方は,申立人に対し,5441万円を支払え。
2 手続費用は各自の負担とする。

理   由
第1 申立ての趣旨

1 相手方は,申立人に対し,財産分与として,相当額を支払え。
2 相手方は,申立人に対し,財産分与として,別紙「婚姻関係財産一覧表」記載「相手方名義の資産・負債」の番号1-1ないし1-3の各不動産を譲渡せよ。

第2 当裁判所の判断
1 認定事実

 本件記録によれば,次の事実が認められる。
(1)申立人(昭和39年*月*日生)と相手方(昭和39年*月*日生)は,昭和60年12月12日に婚姻した。
 両者の間には,昭和61年*月*日に長女が,平成4年*月*日に二女が,平成9年*月*日に長男が,それぞれ出生した。申立人,相手方及び子らは,別紙「婚姻関係財産一覧表」(以下「一覧表」という。)記載「相手方名義の資産・負債」の番号1-3の建物(自宅)において生活していた。

(2)相手方は,婚姻当時,大学生であったところ,大学を卒業後,大学院に4年間通って卒業し,平成10年に税理士資格を取得した。相手方は,大学院在学中から,○○税理士事務所に勤務していたが,その後,同税理士事務所の経営を引き継ぐとともに,有限会社○○(以下「本件会社」という。)の代表者となった。
 申立人は,婚姻後,専業主婦として家事や育児を行っていたが,掃除や洗濯が苦手な性格であり,自宅内が片付いていないこともあった。

(3)相手方は,平成27年8月10日,自宅を出て申立人と別居した。

(4)相手方は,平成29年,申立人に対して離婚を求める調停を申し立てたが(横浜家庭裁判所平成29年(家イ)第1294号),この調停は同年5月18日に不成立となり終了した。
 相手方は,申立人に対して離婚を求める訴訟を提起したところ(横浜家庭裁判所平成29年(家ホ)第*号),横浜家庭裁判所は,平成30年10月24日,相手方と申立人とを離婚する判決を言い渡した(以下「本件離婚判決」という。)。申立人は,本件離婚判決について控訴したが(東京高等裁判所平成30年(ネ)第*号),東京高等裁判所は,平成31年3月27日,申立人の控訴を棄却する判決を言い渡した。本件離婚判決は令和元年8月22日に確定し,相手方と申立人は離婚した。

(5)申立人は,令和元年11月15日,相手方に対し,離婚に伴う財産分与を求める調停を申し立てたが(東京家庭裁判所令和元年(家イ)第8940号),この調停は令和2年8月21日に不成立となり本件審判手続に移行した。

2 分与対象財産確定の基準日について
 分与対象となる共有財産確定の基準日は,別居日である平成27年8月10日(以下「基準時」という。)とすることが相当である。

3 分与対象財産の有無及びその評価額について
 基準時における分与対象財産及びその評価額について,申立人は,一覧表の「申立人主張額」欄記載のとおり主張し,相手方は,一覧表の「相手方主張額」欄記載のとおり主張するところ,一覧表の「認定資料等」欄記載の資料及び理由により,一覧表の「認定額」欄記載のとおり,申立人名義の資産につき合計128万0233円,相手方名義の資産につき合計1億1010万4182円であると認める。
 以下,一覧表の「相手方名義の資産・負債」について,補足して説明する。
(1)番号1-1ないし1-3の各不動産について
 番号1-1ないし1-3の各不動産の評価額は,評価額を2050万円とする申立人提出の査定書(甲18)と,評価額を2659万円とする相手方提出の査定書(乙43)の平均値である2354万5000円をもって相当と認める。

 もっとも,資料(甲19の1ないし19の3)によれば,番号1-1の土地の持分2分の1,番号1-2の土地の持分36分の1及び番号1-3の建物の持分2分の1(番号1-1ないし1-3の各不動産全体の2分の1に当たる部分)は,相手方がその父から相続した相手方の特有財産であると認められる。また,資料(乙19,35,36の1,36の2)によれば,〔1〕相手方は,平成20年*月*日に死亡した相手方の父から,相手方の父名義の○○銀行の預金281万5900円を相続したこと,〔2〕相手方は,平成21年3月4日,同預金が入金されていた預金口座を解約して262万3451円の払戻しを受け,その全額を相手方名義の番号2-8の預金口座に入金したこと(送金手数料が控除されたため入金額は262万3136円となっている。),〔3〕番号2-8の預金口座からは,それ以降,平成24年10月まで継続的に番号1-1ないし1-3の各不動産に係る住宅ローン(月額6万円強)が引き落とされていたが,同年5月29日に入金があるまでは利息以外の入金はほとんどなかったことが認められ,番号1-1ないし1-3の各不動産に係る住宅ローンの一部につきもっぱら相手方が相手方の父から相続した特有財産によって支払われていたものと認められる。平成21年3月から平成24年5月までの間に,240万円程度(6万0292円が22回,6万2996円が17回で計239万7356円)が支払われていたことなどに鑑み,番号1-1ないし1-3の各不動産のうち,さらに5パーセントに当たる部分について相手方の特有財産とすることが相当である。

 そうすると,番号1-1ないし1-3の各不動産のうち,分与対象となるのは45パーセントに当たる部分であり,その評価額は,1059万5250円となる(2354万5000円×0.45=1059万5250円)。

(2)番号2-1ないし2-5の各預金について
 番号2-1ないし2-5の各預金の基準時の残高は,一覧表の「認定額」欄記載のとおりであるところ,相手方は,そのうち,2882万7500円は,相手方の父から相続した相手方の特有財産であると主張する。
 この点,資料(乙19)によれば,相手方が,平成20年*月*日に死亡した相手方の父から,計2882万7500円の預金を相続したことが認められるが,この相続した預金が番号2-1ないし2-5の各預金の口座に入金され,基準時における残高の中に残存していたことを裏付ける資料はないから,相手方の主張は採用できない。

(3)番号2-6の預金について
 番号2-6の預金の基準時における残高は2474万9875円であるところ,相手方は,同預金の口座には,相手方の父の資金ほか,昭和56年に相手方の母から相続した約500万円及び平成7年に相手方の母方祖父から相続した約200万円が入金されていたとして,基準時残高のうち2000万円を超える部分は相手方の特有財産であると主張する。

 この点,資料(甲6,乙19,30ないし34)によれば,〔1〕相手方が相手方の父から相続した相手方の父名義の○○銀行○○店の預金二口(〔ア〕口座番号〈省略〉,取得価額630万2095円のもの,及び,〔イ〕口座番号〈省略〉,取得価額238万6631円のもの。取得額の合計は868万8726円)につき,平成21年2月26日に払い戻したこと(払戻額は,〔ア〕の口座につき644万1636円,〔イ〕の口座につき243万9593円で,計888万1229円),〔2〕相手方は,同日,払い戻した888万1229円の全額を相手方名義の番号2-3の預金口座に入金したこと,〔3〕相手方は,同年4月2日,同口座から888万1365円を,相手方名義の番号2-6の預金口座の定期預金に振り替えたこと,〔4〕この定期預金は平成21年10月9日に全額が払い戻されたが(払戻額は888万1365円),同日にそのうち388万5989円が再度定期預金として預け入れられ,さらにこの定期預金が平成22年6月30日に払い戻されたものの,同日に400万円の定期預金として預け入れられたこと,〔5〕この400万円の定期預金は満期ごとに自動継続され,基準時における残高は404万4335円となっていたこと,〔6〕平成21年10月9日に払い戻された〔4〕の定期預金888万1365円の残金499万5376円は,同日,○○銀行○○店の外貨定期預金口座(口座番号は〈省略〉)に預け入れられ(預入額は5万5685.49米ドル,1米ドル89.79円として500万円相当),継続が繰り返されていたこと,〔7〕この外貨定期預金は,平成25年12月10日に払い戻され(払戻額は5万5739.28米ドル,日本円で570万5540円),相手方名義の番号2-3の預金口座に入金されたこと,〔8〕相手方は,平成26年12月16日,相手方名義の番号2-3の預金口座から570万5540円を,相手方名義の番号2-6の預金口座の定期預金に振替えたこと,〔9〕この定期預金の基準時における残高は570万5540円であったことが認められる。

 以上の事実経過からすると,相手方名義の番号2-6の預金口座の定期預金の基準時の残高のうち,〔5〕の404万4335円及び〔9〕の570万5540円の計974万9875円は,相手方が相手方の父から相続した預金が継続して維持,増殖されてきたものであると認められるから,相手方の特有財産とすることが相当である。なお,相手方は,他にも相手方の母又は母方祖父から相続した資金が入金されている旨主張するが,そのような事実を認めるに足りる資料はない。
 したがって,相手方名義の番号2-6の預金口座の定期預金の基準時の残高2474万9875円のうち,分与対象財産となるのは,特有財産974万9875円を控除した1500万円となる。

(4)番号2-7の預金について
 番号2-7の預金の基準時における残高は,一覧表の「認定額」欄記載のとおりであるところ,相手方は,同預金の口座は,相手方の父が相手方名義で開設したC銀行の口座から引き継がれたものであるから,相手方の特有財産であると主張する。
 この点,資料(乙5の1ないし5の3)によると,昭和61年1月31日に相手方名義でC銀行の預金口座が開設された事実が認められ,また,その通帳に書き込まれたメモ書の内容に照らすと,相手方の父が同口座を管理していたことがうかがわれるものの,同口座が相手方名義の番号2-7の預金口座に引き継がれていたとしても,相手方の父の資金が基準時の残高に残存していたことを裏付ける資料はないから,相手方の主張は採用できない。

(5)番号4-1ないし4-5の株式等について
 番号4-1ないし4-5の株式等は,基準時において,D株式会社の相手方名義の証券口座(以下「D口座」という。)に保有されていたところ,相手方は,D口座は,相手方の父が相手方名義で開設したE株式会社の証券口座(以下「E口座」という。)から引き継がれたものであり,同株式等は相手方の父の資金を原資とする相手方の特有財産であると主張する。

 この点,資料(乙2の1,2の2,37ないし42の2)によれば,〔1〕昭和61年10月4日に相手方名義によりE口座が開設されたこと,〔2〕その後,E口座を通じて株式取引が行われ,昭和62年4月及び平成5年5月当時の売買報告書や領収証に相手方の父によるとみられるメモが記載されていること,〔3〕平成9年11月4日当時,E口座には,F株1000株,C銀行株7000株,G銀行株3000株がそれぞれ預け入れられていたこと,〔4〕同年12月3日に,D口座にF株1000株,C銀行株7000株,G銀行株3000株がそれぞれ預け入れられたことが認められるが,相手方の父がE口座を管理しており,同口座の株式がD口座に引き継がれたことがあったとしても,前記株式等が相手方の父の資金に由来することや,D口座に引き継がれた株式がそのまま残存していることを裏付ける資料はないから,相手方の主張は採用できない。

(6)番号5-3の預り金について
 資料(乙7,10ないし13,21の1ないし乙24,26の1ないし乙28)によれば,〔1〕相手方が,本件会社と会計顧問契約を締結した顧客のうち,相手方個人とも税務顧問契約を締結した顧客について,顧問料支払事務を簡素化する趣旨から,各顧問料の支払先を相手方名義の預金口座に統一していること,〔2〕相手方が,本件会社の顧問料として支払われた金額を本件会社に対する預り金として会計処理及び税務申告し,他方で,本件会社が,同金額を相手方に対する未収入金として会計処理及び税務申告していること,〔3〕相手方が,この預り金の返還として,適宜,相手方名義の口座から一定金額を出金し,これを本件会社の預金口座に入金していること,〔4〕この取扱いに関する相手方と本件会社の会計処理及び税務申告は,相手方が顧問料を現金で取得した場合について,相手方においては相手方名義の預金口座に入金した時点で預り金として計上し,本件会社においては相手方が現金を取得した時点で未収入金として計上している関係から,若干の誤差はあるものの,相互に整合していること,〔5〕基準時において,相手方には,本件会社に対する計689万4608円の預り金があることが認められる。
 そうすると,相手方は,本件会社に対して預り金689万4608円を返還する債務を負っているものとみることが相当である。

4 寄与度について
 夫婦共有財産は,夫婦の有形・無形の経済的協力関係により形成されたものであり,これに対する双方の寄与度は,特段の事情がない限り,同程度とみることが相当である。この点,相手方は,〔1〕相手方名義の資産形成は,もっぱら税理士である相手方の手腕及び能力によるものである,〔2〕申立人は専業主婦であったが、自宅の掃除や片付けをほとんどせず,自宅はごみ屋敷状態であった等として,分与対象財産に対する寄与度は,申立人が4割,相手方が6割とするのが相当であると主張する。

 この点,資料(乙8,9の1,9の2)によれば,自宅の台所,居間及び冷蔵庫が,少なくとも平成26年9月から平成27年7月までの約10か月間,散らかった状態であったことが認められ,この期間の以前から,自宅が同様の状態であったことがうかがわれるものの,相手方が婚姻してから13年後に税理士資格を取得し,婚姻当初から高額な収入を得ていたわけではないこと,申立人が専業主婦として家事・育児を担ってきたこと,婚姻当初から自宅が散らかった状態であったとまでは認められないことなどに鑑みると,婚姻期間全体を通じてみれば,寄与度は同程度と認めるのが相当である。 

5 分与額について
 申立人名義の資産及び相手方名義の資産の合計1億1138万4415円の2分の1に当たる5569万2208円から,申立人名義の資産の合計128万0233円を控除すると,5441万1975円となるが,本件に現れた一切の事情を考慮して,相手方から,申立人に対し,財産分与として5441万円を支払うものとすることが相当である。

 なお,申立人は,二女及び長男と共に自宅に居住しているとして,一覧表記載「相手方名義の資産・負債」の番号1-1ないし1-3の各不動産を譲渡することを求めているが,番号1-1及び1-3の各持分2分1,番号1-2の持分36分の1は相手方の特有財産であり,相手方に特有財産の処分を命じるのは相当でないから,この請求は認めることができない。また,申立人は,分与額の算定に当たり,申立人への扶養的要素を加味すべきであると主張するが,前記のとおりの財産分与の額などからすると,扶養的要素を考慮する必要性は乏しいと考えられることから,申立人の主張は採用できない。

6 よって,主文のとおり判決する。

別紙 婚姻関係財産一覧表〈省略〉
以上:6,900文字
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R 6- 6-20(木):映画”猿の惑星”第1作を観て-残念ながら初見時感動得られず
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○令和6年6月16日(月)夕方、最近購入したばかりのBD版映画「猿の惑星」第1作を鑑賞しました。「猿の惑星コレクションを購入」記載のとおり、平成16年8月15日にこの1968(昭和48)年制作「猿の惑星」第1作をDVDで鑑賞していますので、ほぼ20年ぶりの鑑賞でした。できれば4KUHDソフトで鑑賞したかったのですがBD版しか発売されておらずやむを得ずBD版を購入していました。

○平成16年8月の「猿の惑星コレクションを購入」には、「第1作だけは、高校の時ですが映画館で見ており、その後10年程前にLDで見て、感動を新たにしました。しかし、今回第1作を見ても何故か、感動はなく、猿に虐待される人間のシーンに妙に胸苦しくなりました。2年程前にリメイク版を映画館で見たときは、その陳腐さにガッカリして、第1作の方が遙かに面白いと感じていたのですが。」と記載していましたが、ほぼ20年ぶりの鑑賞の今回も、似たような感想になります。

○猿の惑星の新シリーズである2011(平成23)年制作「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」以降の作品を最近4KUHDソフトで鑑賞しており、新シリーズでの猿は、モーションキャプチャーという技術で本物の猿と変わらない猿が登場します。これに対し第1作「猿の惑星」では、人間の俳優が精巧な猿の特殊メイクによって顔だけ猿となって演技しており、猿と言うよりは猿の外装を施した人間にしか見えません。高校生の時映画館で初めて猿の惑星を観たときは、その特殊メイクに猿と感じて感動したのですが、新シリーズでの殆ど本物としか思えない猿による演技を観た後の特殊メイク猿は、人間としか感じないため感動も薄れたと思われます。

映画「猿の惑星」第1作のストーリーは単純明快で、半分以上は覚えており、忘れていたシーンも、再現により思い出しました。BD化された映像は、大画面で見てもまずまず耐えられる鮮明さがありましたが、やはり4KUHD化が欲しいところです。BD版には結構長い科学的解説の特典映像があり、こちらも大変勉強になりました。「猿の惑星コレクションを購入」には、「第2,3作は初めて見るものでしたが、特に第3作は、むしろ第1作より良いのではと思った程です。」との記載もあり、BD版を購入して鑑賞します。

『猿の惑星』予告編


以上:956文字
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R 6- 6-19(水):映画”マリアンヌ”を観て-美男・美女の典型に心打たれる
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○令和6年6月15日(土)は、ツルカメフラメンコアンサンブルの定期練習日でしたが、練習後夕食を取り、午後7時頃から映画「マリアンヌ」を鑑賞しました。「平成29年小松家族SF旅行無事終了ーその2-帰路は映画三昧」に、「最も感動したのは「マリアンヌ」でした。主演男優ブラッド・ピット氏のかっこよさに男の私がしびれ、主演女優マリオン・コティヤール氏の美しさに酔いました。4K ULTRA HD + Blu-rayセット版が発売されていると言うことで、早速、購入して再鑑賞を楽しみます」と記載していた映画で、2016(平成28)年制作のアメリカ映画です。

○映画コムでは、「名匠ロバート・ゼメキス監督のもと、ブラッド・ピットとマリオン・コティヤールが豪華共演を果たし、過酷な時代に翻弄されながら究極の愛を試される男女の運命を描いたラブストーリー」と解説されています。平成29年帰国後直ぐに4KUHDソフトを購入し、再鑑賞していたものですが、フラメンコアンサンブル仲間にも鑑賞して貰うべく私としては3回目の鑑賞になります。3回目の鑑賞で結論はシッカリ判っていても、ラストの正に究極の愛を実現するラストシーンには、涙があふれます。

○秘密を抱えた主人公マリアンヌ役のマリオン・コティヤール氏の美しさ、その秘密を知り苦悩する夫でイギリス秘密諜報員役であるブラッドピット氏の苦悩の表情が強く印象に残ります。冒頭、砂漠の画面も綺麗ですが、モロッコ国カサブランカの町並みの映像も4KUHDソフトでは、鮮明で綺麗に再現して目に心地よいものですが、2人の正に美男美女の典型の容貌も目に心地よいものでした。ストーリーは典型的悲劇ですが、その人間性に、あらためて心を打たれました。酷評もあるようですが、私にとっては、何度観ても素晴らしい映画でした。

『マリアンヌ』 予告編


以上:767文字
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R 6- 6-18(火):配偶者慰謝料債務免除を不貞行為第三者慰謝料減額事由認定地裁判決紹介
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○「不貞行為配偶者責任免除に関する平成6年11月24日最高裁判決全文紹介」で、不貞行為配偶者の責任を免除したとしても、不貞行為第三者(間男・間女?)の責任には、原則として影響がないとした平成6年11月24日最高裁判決(判タ867号165頁、判時1514号82頁)全文を紹介し、不貞行為配偶者の責任免除は、不貞行為第三者(間男・間女?)の慰謝料減額事由となるとして、実際減額している判例は多数ありますと説明していました。その判例として平成21年6月4日東京地裁判決(ウエストロージャパン)を紹介します。

○原告が、その妻Aと不貞行為に及び、原告とAの婚姻関係が破綻したとして、被告に対し、不法行為に基づき、慰謝料等500万円の支払を求めました。

○これに対し、東京地裁判決は、Aと同居生活を継続した被告の行為は、全体として違法な行為として評価される上、被告のAとの不貞行為も、原告の婚姻生活の平和維持という法的利益を侵害した違法なものであるとしながら、不貞行為又は婚姻破綻の主たる責任は不貞行為等を働いた配偶者Aにあり、その不貞行為等の相手方の責任は副次的なものにとどまると解されること、原告がAと離婚するに際しては、Aの慰謝料債務を免除したものであること等を考慮して、慰謝料50万円と認定ました。

○「不貞行為又は婚姻破綻の主たる責任は不貞行為等を働いた配偶者Aにあり、その不貞行為等の相手方の責任は副次的なもの」との考え方は、極めて合理的です。家族法学者の殆どは、更に一歩進めて、不貞行為即ち貞操義務違反は、配偶者にのみ生じるもので、不貞行為相手方は貞操義務違反はなく、配偶者が自由意思で性関係を結んだ場合、不貞行為相手方には配偶者の夫に対する責任は生じないと解釈しており、この考えが先進諸国では当然とされています。日本は不貞行為の考え方は先進諸国に入っていません。

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主   文
1 被告は,原告に対し,50万円及びこれに対する平成20年9月15日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用は,これを10分し,その9を原告の負担とし,その余は被告の負担とする。
4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。

事実及び理由
第1 請求

 被告は,原告に対し,500万円及びこれに対する平成20年9月15日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

第2 当事者の主張
1 請求原因

(1) 原告は,平成14年10月20日,A(以下「A」という。)と婚姻し,平成○年○月○日,長女Bが出生した。
(2) Aは,平成17年1月30日,突如長女を連れて自宅を出て,当時の被告宅で被告との同居を開始した。当時の被告宅はワンルームマンションであり,被告とAが不貞関係にあったことは明らかである。
(3) 被告が上記(2)の不法行為に及んだ後,原告とAとの間の婚姻関係は破綻し,平成18年10月4日,裁判上の和解により離婚が成立した。
(4) 原告は,上記(2)の被告の不法行為により,Aとの婚姻生活が破綻し多大な精神的苦痛を受けたが,これを慰謝するには少なくとも500万円が相当である。
(5) よって,原告は,被告に対し,不法行為による損害賠償請求権に基づき,500万円及びこれに対する本件訴状送達日の翌日である平成20年9月15日から民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める。

2 請求原因に対する認否
(1) 請求原因(1)は知らない。
(2) 請求原因(2)のうち,平成17年1月30日よりAが当時の被告宅に居候した事実は認めるが,その余は否認する。
(3) 請求原因(3)(4)のうち,被告の不法行為については否認するが,その余は知らない。

第3 当裁判所の判断
1 請求原因(1)について

 証拠(甲1)及び弁論の全趣旨によれば,請求原因(1)が認められる。

2 請求原因(2)(3)について
(1) 被告が平成17年1月30日から当時の被告宅でAとの同居生活を開始したことについては,当事者間に争いがないところ,上記同居開始時点では,原告とAとの間に婚姻関係があったものであり,しかも,証拠(乙2,3の1,4,証人A)及び弁論の全趣旨によれば,被告は,Aに夫(原告)がいることを知りながら,6畳一間の狭い部屋でAとの同居生活を開始し,平成17年4月初旬ころまで同居生活を継続したことが認められる。
 他方で,Aは,被告との上記同居開始に伴って原告と別居するに当たり,妻(A)のことよりも自分の両親のことを大切にする原告の態度を見て,原告との離婚を考え始めるなど,原告と不仲になっていたものである(乙2,証人A1,2頁)が,この時点では,直ちに離婚に至るほど夫婦関係が客観的に破綻していたものではなく,Aが「別居後に原告と冷静に話ができると期待していた。」などと証言していること(証人A4,14頁)に照らしても,夫婦関係を修復する可能性が残されていたものと認められる。

 そして,原告が,Aとの別居生活が続く中,Aとの話合いを進めるため,平成17年3月末ころに家事調停を申し立てた後,Aは,同年4月初旬になって被告との同居生活を解消して,生活保護を受けると同時に足立区内の施設に入り,同年9月には原告に対し離婚訴訟を提起している(甲9,乙2,4,乙5,証人A17ないし19頁)が,原告とAは,平成18年10月4日,裁判上の和解により離婚するに至っている。
 以上によれば,約2か月余りにわたって狭い部屋にAを受け入れて同居生活を継続した被告の行為は,修復可能性の残されていた夫婦関係をさらに悪化させ,原告とAを離婚に至らせる重大な契機となったものと認められるから,原告の婚姻生活の平和維持という法的利益を侵害した違法なものであって,継続した同居関係が全体として違法な行為として評価されるべきである。

(2) さらに,原告は,被告が同居期間中にAとの性交渉(不貞行為)に及んだとも主張するところ,上記(1)のとおり狭い部屋での同居生活が約2か月余り続いており,Aが長女(B)を同伴していたとはいえ,被告がAと性交渉を持つことは十分可能であったこと,Aが別居に当たり自宅に残していた手帳(甲2)は,当時のAのスケジュール等を記した唯一の手帳であった(証人A10,11頁)が,同手帳のうち,平成17年1月8日の欄には「Bがもう少し眠っていたら,きっとSEXしてた。」と記載され,同月15日の欄には「C(被告の愛称)としちゃった。Cといるとほっとする。おちつく。すっごくいやされる。Cといたい。」と記載されていること等を総合すると,被告が同居期間中にAとの性交渉(不貞行為)に及んだものと推認される。Aは,上記手帳の記載につき「原告に嫉妬してほしくて書いた。」などと説明する(証人A4ないし6頁)が,その説明は合理的なものとはいえず,上記推認を覆すに足りない。

 そして,被告の上記不貞行為も,原告の婚姻生活の平和維持という法的利益を侵害した違法なものとして評価される。

(3) 以上によれば,請求原因(2)(3)が認められる。

3 請求原因(4)について
 上記2の認定事実によれば,原告は,被告の不法行為により精神的苦痛を被ったものであり,被告にはその慰謝料を賠償すべき責任が生じる。
 もっとも,本件の不法行為は,被告とAによる共同不法行為を構成し,各人の損害賠償債務はいわゆる不真正連帯債務の関係になるが,婚姻生活の平和は第一次的には配偶者相互の守操義務,協力義務によって維持されるものであって,不貞行為又は婚姻破綻の主たる責任は不貞行為等を働いた配偶者にあり,その不貞行為等の相手方の責任は副次的なものにとどまると解される。

そして,本件において,原告は,Aに対する反訴では,Aが被告と同居生活をし不貞行為に及んだことによる慰謝料500万円を請求していたのに,裁判上の和解によりAと離婚するに際しては,上記慰謝料等の離婚給付を特に定めず,上記慰謝料請求を放棄して,Aの慰謝料債務を免除したものである(甲3,乙5)。

 そうすると,不真正連帯債務の関係にあって主たる責任を負うAが,原告の債務免除により慰謝料債務を免れているにもかかわらず,副次的な責任しか負わない被告が高額な慰謝料債務を負担するのは公平ではない。加えて,本件訴えは,Aとの裁判上の和解による離婚で一旦紛争の解決をみてから約2年後に提訴されたものである上,その提訴の動機として,Aが養育監護する長女(B)との面接交渉がなかなか実施されないことへの不満があること(証人A20頁),被告は,平成17年4月初旬にAとの同居を解消してから,不貞行為等の関係を有した形跡が何らうかがわれないこと等の諸事情も総合考慮すると,本件で認容すべき慰謝料は50万円をもって相当と認めるべきである。

4 附帯請求について
 原告が申し立てた附帯請求の起算日は,本件訴状送達の日の翌日(平成20年9月15日)であって,被告による不法行為の開始日以降の日であることは明らかである。

5 結論
 よって,原告の本件請求は,慰謝料50万円及びこれに対する不法行為以後の日である平成20年9月15日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で認容し,その余を棄却することとして,主文のとおり判決する。 (裁判官 上拂大作)
以上:3,886文字
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R 6- 6-17(月):ツルカメフラメンコアンサンブル令和6年6月15日練習状況
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恐れ入りますが、本ページは、会員限定です。

以上:21文字
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R 6- 6-16(日):2024年06月16日発行第367号”プロクルステスの寝台”
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横浜パートナー法律事務所代表弁護士大山滋郎(おおやまじろう)先生が毎月2回発行しているニュースレター出来たてほやほやの令和6年6月16日発行第367号プロクルステスの寝台をお届けします。

○ギリシャ神話は、昔、教科書に出てきたもの以外、殆ど読んだことが無く、「プロクルステスの寝台」なんて全くの初耳で、ましてマルクス先生が他の学者達を非難するのに使ったなんて知るよしもありません(^^;)。いつものことですが、大山先生の深く幅広い教養に感服です。

○裁判実務での要件事実の考え方を「プロクルステスの寝台」と捉えられていますが、世の中で起きる紛争(事件)の解決に要件事実以外の要素が重要なことが良くあります。仙台弁護士会の弁護士紹介ページでの私のひと言に「最近、思うのは、法律は確かに紛争解決の一基準ではありますが、最終的な紛争解決の鍵は「人の心」にあるということです。」なんて書いて、何とキザなと嘲笑されています(^^;)。

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横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

プロクルステスの寝台

プロクルステスというのは、ギリシャ神話に出てくる盗賊です。親切なふりをして、旅人を家に泊まらせます。そこで寝台で寝ている旅人の身長が、寝台より短いとハンマーで叩いて引き延ばし,旅人の身長が寝台より長いと、はみ出た手足を切り落として殺害したんです。この悪人、英雄テセウスに退治される、モブ悪人に過ぎなかったんですが、今では超有名人です。それは、マルクス主義のマルクス大先生が、この人を取り上げたからです。マルクス先生は、自分の理論に合わせて、無理やり事実の方を切ったり延ばしたりする学者達を批判するのに、このギリシャ神話を持ち出したんです。「それってまさに、マルクス主義のことじゃないんですか!」と、思わず突っ込みを入れたくなります。

もっとも考えてみますと、法律といいますか、現在の日本の裁判制度というのは、まさにプロクルステスの寝台を用いているのです。法律に縁のない人たちは、「裁判というのは、様々な事情を考慮して、一番妥当な判断をしてくれる制度のはずだ」と思っているようです。でも、それって全く違うんです。あらかじめ法律で、「こういった紛争に関しては、この部分の事実だけを考慮することにして、他の事実は無視する」と決められています。まさに、「法律」という名前の「寝台」があるのです。

例えば、物を買ったのにかかわらず、代金を支払わないなんて事件があります。こういうときに法律家は、基本的に法的な事実だけを見ます。「売買の合意はなされたんですか?」「品物は受領したんですね?」「代金支払いの期限は来てますね?」といった感じで「ポイント」を押さえていきます。こういった事実だけが、「プロクルステスの寝台」に収まる事実というわけです。裁判官や弁護士になる人は司法試験に受かった後に、司法修習を受けます。そのときに、こういった、「この事実は判断の基礎にする」「この事実は、関係ないから無視する」といった「振り分け」を勉強することになります。「法律家たるもの、無関係な事実に惑わされることなく、重要な事実のみで判断すべき!」ということです。

さらには、「寝台」の中の事実について、どちらが正しいかわからない場合には、どちらを勝たせるか予め決めておくというルールまで学びます。ここまでやれば、どんな紛争でも、機械的にアッという間に勝敗が決まります。しかしながら、代金を支払わない方にも、「寝台」からはみ出した言い分はあるのです。「以前、あんたが困ったと言って泣きついたときには、俺は支払いを待ってやったじゃないか。そのときの恩を忘れたのか!」「支払いが遅れたのは悪いが、他人の前であんな言い方はないだろう! そこまで言われたら、意地でも払ってやるものか」みたいな感じです。

こういった主張は、法律家以外の人たちにはもっともに思えるはずです。「大岡裁き」は、こういった様々な事情を汲み取って行われないと、多数の人々の納得を得られないはずです。そもそも、このような「寝台」システムは、明治の時代に西洋から入ってきたものです。それ以前は、「長期的な関係を前提に、これまでの貸し借りを考えたうえで、紛争を解決する」というシステムだったはずなんです。その一方、明治以前のシステムは、裁判官も当事者も昔からの知り合いでないと、うまく機能しないはずです。当事者間のことを何も知らない裁判官が判断する場合、「10年前にこんな事情があった」とか「あの家とあの家は、これまでこういう歴史があって。。。」なんて言われても困ります。そもそも証拠もない中で、立証できるとも思えません。今争われている事案について、結論を左右する大切な事実だけ教えて欲しいと言いたくなります。それがまさに、法律における「プロクルステスの寝台」となるのです。ただ、お客様に最初に接する弁護士としては、「寝台」に収まりきらない事情について、切り捨てることなく、寝台の中に納まるようにできればと思うのです。

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◇ 弁護士より一言

「寝台」といえば、寝台列車の旅です。若いころには、札幌までの寝台列車があり、私もトライしました。寝台列車はどんどんとなくなり、現在は出雲方面に行くサンライズが残っているだけです。少し前に、サンライズの寝台列車で、鳥取の大山に登ってきました。いい経験になったと思いますが、寝台列車は辛い。次回は、飛行機で行ってホテルで寝たいと思ったのです。
以上:2,318文字
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R 6- 6-15(土):有田秀穂医師著”医者が教える正しい呼吸法”紹介-吐くことが重要
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○「有田秀穂医師著”医者が教える正しい呼吸法”紹介」に、令和3年3月時点での有田秀穂氏著「医者が教える正しい呼吸法」についての備忘録を記載していました。この著作では、ゆっくり吐く呼吸の重要性が強調されています。呼吸は息を吐くことを意識すれば十分で、息を吸うことは意識してはいけないとまで記載されています。息を吸うことは無意識に自然にまかせれば良いとのことです。

○平成3年当時は、息を吐く呼吸は口で行うと確信しており、息を吐くのは口で行うことが当然の前提で、この著作でのゆっくり吐くことの重要性を自覚して、口でゆっきり息を吐ききることを意識して行うようになりました。ところが、「呼吸法は鼻で吸い口で吐くが正解と思っていましたが-大いなる間違いでした」記載のとおり、令和5年10月、大久保先生から、口で息を吐くのは間違いだと厳しく指摘されてからは、言葉を話すとき以外は、原則として口は閉じたままで、呼吸は鼻で吐き、鼻で吸うことを意識しています。

○そこで、令和6年6月半ば時点で、有田秀穂氏著「医者が教える正しい呼吸法」を再度、読み直すと、至る所に赤線が引いてあり、結構熱心に読み込んでいたことが分かります。しかし3年3ヶ月時間を経過したことで、相当部分が忘却の彼方になっています(^^;)。「有田秀穂医師著”医者が教える正しい呼吸法”紹介」の青色部分で記載した備忘録も、忘却録になっており、再度復習が必要です。

○当時、吐くのは口が当然と思って読んでいましたが、今般、吐くの鼻か口のどちらと解説しているかを注目して読んでいると、60頁に「生きるための呼吸」の身体の内部の動きとの表題で骨盤から上の人体側面4図が記載され、息を吐くときの息の方向矢印線が、吐くときはいずれも鼻から吐いており、吐く時も鼻から吐くのが前提と初めて気付きました。

以上:761文字
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R 6- 6-14(金):婚姻中夫の妻へ暴行について慰謝料400万円を認めた地裁判決紹介
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○「婚姻中住宅ローン返済不動産の財産分与の考え方を判断した地裁判決紹介」で紹介した平成9年4月14日横浜地裁判決(家庭裁判月報50巻7号90頁)の慰謝料400万円の認定部分を紹介します。

○原告妻は、被告夫に対し、殴ったり蹴ったりする等の激しい暴行や他人の人格を顧みない行動によって破綻し,原告は,被告に対し,極度の恐怖心と嫌悪感を抱いているとして、離婚慰謝料500万円を請求しました。

○判決は、原告や第三者の物の見方や考え方を理解しようとせず,被告の意にそぐわない原告を許さないで,いきなり暴行行為に及んだことを決して正当化することはできず,被告は,そのなした暴行行為を強く非難されるべきとして慰謝料400万円を認めました。

○過去の暴力の立証は大変困難ですが、「被告は,原告が台所でやかんを火にかけたままその場を離れたことを理由に激怒し,原告を階段から引き倒し,胸部を何度か蹴り,原告に全治3週間ないし1か月を要する肋骨骨折の傷害を負わせた」と言うような認定は、診断書等客観的証拠があった思われます。

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主   文
一 原告と被告とを離婚する。
(中略)
四 被告は,原告に対し,金400万円を支払え。
五 原告のその余の請求を棄却する。
六 訴訟費用はこれ4分し,その1を原告の負担とし,その余を被告の負担とする。

事実及び理由
第一 原告の請求

一 主文第一,第二項と同旨
二 (中略)
三 被告は,原告に対し,金500万円を支払え。

第二 事案の概要
一 原告(昭和24年4月20日生)と被告(昭和23年1月11日生)は,昭和49年3月22日に婚姻の届出をした夫婦であり,原,被告間には昭和59年11月1日生の三女友代(以下「三女」という。)がいる(昭和57年12月に出生した双子の長女,二女は,出生後間もなく死亡した。)。
(以上,甲一,四)
 原告は,横浜市に勤務する地方公務員であり,被告は,飛川株式会社(以下「飛川」という。)に勤める会社員(システムデザイナー)である。
(弁論の全趣旨)

二 原告は,「原,被告間の婚姻関係は,主として被告の殴ったり蹴ったりする等の激しい暴行や他人の人格を顧みない行動によって破綻し,原告は,被告に対し,極度の恐怖心と嫌悪感を抱いており、最早回復の見込みがないから,三女の親権者を原告と定める離婚を求め(原,被告は,平成7年11月12日以降別居中〔この別居を以下「本件別居」という。〕),また,原,被告の持分各2分の1の共有財産である本件不動産の実質寄与割合は,原告の6割であるとして,原告持分を被告に移転登記手続をするのと引換えに,被告に対し,財産分与としての清算金2560万円及び離婚慰謝料500万円の支払を求める。」と主張して本訴を提起した。

     (中略)

四 争点

     (中略)

4 慰謝料請求権の有無,その額

第三 証拠
 本件記録中の書証目録及び証人等目録各記載のとおりであるから,これを引用する。

第四 当裁判所の判断
一 既に認定したところに証拠(甲1,2,3の1,2,4,5の1,2,6,7,8の1,2,9,10,乙1,2及び3の各1,2,4,原告本人,被告本人〔一部〕)並びに弁論の全趣旨を総合すれば,原,被告の婚姻,本件別居の経緯及び本訴提起に至った経過等は以下のとおりであると認められる。すなわち,

1 原告(昭和24年4月20日生)と被告(昭和23年1月11日生)は,大学時代にアルバイト先で知り合い,昭和49年3月に挙式し,同月22日に婚姻の届出をしてアパートで結婚生活を始めた。

2 右婚姻直後である昭和49年初夏ころ,原,被告が歩行中,被告は,通行人の男性と争いとなって同人を負傷させ,同人に損害賠償をしたことがあった。

3 被告は,元来,家事を一切せず,また口数の少ない方であったが,結婚後1年も経過しないころに失業して益々無口となり,働きながら家事一切をやっていた原告の作った料理が気に入らずに原告を怒鳴ったこともあった。 
 昭和50年7月ころの夕方,外出先から原告が,被告に,「もう少しで帰る。」旨の電話をしたところ,被告は,原告に対し,「ぶち殺してやる。」と怒鳴ったため,恐怖心を抱いた原告は,アパートに帰ることができず,そのまま別居するに至った。

     (中略)

8 被告は,三女出生後も,同児が夜泣きしたとか,原告が口答えしたとか,些細なことを理由として原告に暴力を振るうことがあった(被告は,昭和63年ころ,新聞配達が遅れたことを理由に配達の青年を平手で殴ったことがあり,また平成元年ころ,夜訪れた自治会の人に立腹し,その持参の寿司を玄関先に撒き散らすなど,被告は,家族以外の第三者に暴力を振るうこともあった。)。

 原,被告間の性的関係は,三女出産後しばらくしてから途絶え,後記の別居に至るまで全くなかった。
 被告の原告に対する暴行は,三女が幼稚園に入るころに酷くなり,その後しばらくは暴力がなかったが,平成5年ころから,再び被告の暴行は酷くなり,食事の際,原告が持ってきたソースが被告の要求するソースと違ったとか,美容院からの帰りが午後5時を過ぎたとか,三女が原告と行った店の名前が答えられなかったとか,三女がデパートの名前を間違えて答えたとか,被告が強勉を教えたことについて三女の覚えが悪かったとか,原告に直接関係ないことでも,被告は,立腹し,原告を怒鳴りつけたり,原告の髪を掴んで引きずり倒したり,殴ったり,蹴ったり等の暴行行為をした。

 三女に対しても,食事中にテレビに夢中で茶碗や箸を落としたとか,無理な強勉をさせ,三女が被告の与えた課題ができなかったとかを理由として,三女を怒鳴ったり,平手で叩いたりすることもあった。
 原告には理由の判らない被告の暴力もあり,いつ被告が立腹して暴行行為に及ぶかが原告には予測できず,原告は,三女とともに終始被告の暴力を恐れ,緊張して生活するようになった。

 平成7年7月22日,被告は,原告が台所でやかんを火にかけたままその場を離れたことを理由に激怒し,原告を階段から引き倒し,胸部を何度か蹴り,原告に全治3週間ないし1か月を要する肋骨骨折の傷害を負わせた。
 同年10月15日ころ,被告が些細なことで原告を殴ったため,これを見かねて止めに入った被告の母を平手で殴りつけ,玄関まで引きずるなどの暴行を加え,被告の母に謝罪させるに至ったこともあった。
 同年11月12日,被告は,原告が夕食に御飯ではなく,スパゲティを用意したことに立腹して原告を殴ったり,蹴ったりしたため,原告は,被告の隙をみて裸足の三女と共に本件建物を出て,それ以来,現在に至るまで被告と別居して生活している。


     (中略)

 以上のとおり認められ,これに反する被告の供述は弁論の全趣旨に照らして採用できず,他に右認定を左右するに足りる的確な証拠はない。

二 右認定事実に基づき,離婚及び親権者指定並びに慰謝料請求について判断する。
 右認定の各事実に照らすと,原,被告間の婚姻関係は最早完全に破綻してその婚姻の実態が失われており,今後円満な婚姻生活の修復が極めて困難であることが明らかである。

 そして,右破綻に至った直接の原因は,被告の原告に対する酷い暴力行為にあることが明らかである。被告が原告に対して右のような暴力を振るうに至った基礎には,原,被告の物の見方や考え方の違いがあると解せられ,被告の物の見方や考え方にそれなりの合理性がないとはいえない面があるが,原告や第三者の物の見方や考え方を理解しようとせず,被告の意にそぐわない原告を許さないで,いきなり暴行行為に及んだことを決して正当化することはできず,被告は,そのなした暴行行為を強く非難されるべきである。

 したがって,原,被告間に民法770条1項5号に定める婚姻を継続し難い重大な事由があるものといわざるを得ず,原告の本件離婚請求を肯認できるというべきであり,右に認定した事実(特に12の事実)と本件に顕れた一切の事情を考慮して判断すると,三女の親権者を原告と指定し,原告のもとで三女は養育監護されるのがその福祉に合致するものと考える。

 更に,右のとおり,原,被告間の婚姻生活は,主として被告の責任により破綻するに至ったのであるから,被告は,これによって原告が受けた精神的苦痛を慰謝すべき義務があるというべきであり,本件に顕れた諸般の事情に照らし,原告の右苦痛は金400万円をもって慰謝するのが相当である。

     (中略)

第五 結論
 以上の次第であるから,主文のとおり判決する(原告の慰謝料請求の一部を棄却する。)

以上:3,561文字
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R 6- 6-13(木):障害者差別投稿に侮辱行為を理由に60万円の慰謝料支払を命じた地裁判決紹介
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○脊椎骨端異形成症により両上肢及び下肢機能に著しい障害を負っている原告が、インターネット掲示板における被告の投稿は、重度障害者である原告の社会的評価を著しく低下させるものであり、原告の生存する意義や人格的価値を否定し、これにより原告の外部的名誉が侵害されたなどとして、被告に対し、不法行為に基づく損害賠償金等約194万円の支払を求めました。

○これに対し、本件投稿の内容や投稿の態様を考慮しても、本件投稿が具体的事実を摘示することによって原告の社会的評価を低下させるものとはいえない一方、原告の生存する意義及び人格的利益を否定する趣旨のものであって、社会通念上許容される限度を超える侮辱行為であるということができるから、被告が本件投稿をしたことによって、原告の名誉感情が侵害されたと認められ、これについて不法行為が成立するとして、60万円の支払を命じた令和6年1月24日前橋地裁判決(LEX/DB)を紹介します。

○判決文の別紙投稿記事目録は省略されていますが、報道によると、原告が、24時間の訪問介護を求めて前橋市を提訴したとの報道を受け、愛知県に住む投稿者の男性は匿名掲示板「5ちゃんねる」に「生かしておく理由がない」などと書き込んだとのことです。

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主   文
1 被告は、原告に対し、60万円及びこれに対する令和4年4月13日から支払済みまで年3パーセントの割合による金銭を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用はこれを10分し、その7を原告の負担とし、その余を被告の負担とする。
4 この判決は、第1項に限り、仮に執行することができる。

事実及び理由
第1 請求

 被告は、原告に対し、194万5617円及びこれに対する令和4年4月13日から支払済みまで年3パーセントの割合による金銭を支払え。
(請求の法的根拠)
・主請求:被告が、インターネット掲示板「5ちゃんねる」において、別紙投稿記事目録記載の投稿(以下「本件投稿」という。)をしたという不法行為(民法709条)による損害賠償請求
・附帯請求:遅延損害金請求(起算日は本件投稿をした日、利率は民法所定)

第2 争点及びこれに対する当事者の主張
1 名誉毀損及び名誉感情の侵害の有無(争点1)

(原告の主張)
 本件投稿は、原告の生存する意義や人格的価値を否定し、重度障害者である原告の社会的評価を著しく低下させるものであり、これにより原告の外部的名誉が侵害された。
 また、本件投稿は、社会通念上許容される限度を超える侮辱行為であり、これにより原告の名誉感情が侵害された。

(被告の主張)
 本件投稿は、前橋市に対して24時間体制の重度訪問介護を求める原告の主張に対する消極的意見の表明であって、原告の人格的利益を否定するものではない。
 仮に本件投稿が原告の人格的利益を否定するものだとしても、本件投稿によって原告の社会的評価が低下したとはいえない。また、原告は、新聞やネットニュースを通じて自身の主張を発信していたから、同主張に対する消極的意見のひとつである本件投稿は、社会通念上許容される限度を超える侮辱行為とまではいえない。
 したがって、被告が本件投稿をしたことによっては、原告の外部的名誉及び名誉感情は侵害されていない。

2 原告の損害(争点2)
(原告の主張)
(1)慰謝料 150万円
 本件投稿によって被った精神的苦痛に対する慰謝料は150万円を下らない。
(2)調査費用 26万8743円
 原告は、本件訴訟を提起するために発信者情報開示請求手続をし、これに26万8743円を要した。
(3)弁護士費用 17万6874円
(4)合計 194万5617円

(被告の主張)
 否認ないし争う。

第3 判断
1 認定事実

 本文中に掲記の証拠及び弁論の全趣旨によれば、以下の事実が認められる。
(1)原告は、脊椎骨端異形成症により両上肢及び下肢機能に著しい障害を負っている障害者である。(甲1)

(2)△△新聞は、令和○年○月○○日の新聞記事において、原告が、前橋市に対し、24時間体制の重度訪問介護の提供を求める行政訴訟を提起したと報じた。(甲2)

(3)上記同日、5ちゃんねるにおいて、「◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇」と題するスレッドが立てられた。
 同スレッドの1件目の投稿には、上記新聞記事の内容、すなわち、上記訴訟の提訴の事実、原告の実名等が記載されていた。(甲3)

(4)被告は、上記同日、上記スレッドにおいて、別紙投稿記事目録記載の投稿(本件投稿)をした。(甲4)

2 争点1(名誉毀損及び名誉感情の侵害の有無)について
(1)原告は、本件投稿について、重度障害者である原告の社会的評価を低下させるものであるから、原告の外部的名誉を侵害すると主張するけれども、本件投稿の内容や投稿の態様を考慮しても、本件投稿が具体的事実を摘示することによって原告の社会的評価を低下させるものとはいえない。

 他方、本件投稿は、原告の生存する意義及び人格的利益を否定する趣旨のものであって、社会通念上許容される限度を超える侮辱行為であるということができるから、被告が本件投稿をしたことによって、原告の名誉感情が侵害されたと認められ、これについて不法行為が成立する。

(2)被告は、原告が、新聞やネットニュースを通じて、自身の主張を発信していたから、同主張に対する消極的意見のひとつである本件投稿は、社会通念上許容される限度を超えるものとまではいえないと主張するけれども、被告主張の上記事実によっても、上記判断に影響を及ぼさない。

3 争点2(原告の損害)について
(1)慰謝料 50万円
 本件投稿が原告の生存する意義及び人格的利益を否定する趣旨のものであること、本件投稿が障害者を差別するヘイトスピーチに該当するものであること、他方、本件投稿が短文であって、投稿回数が1回であること等を考慮して、慰謝料は50万円を相当と認める。

(2)調査費用 5万円
 証拠(甲4、5)及び弁論の全趣旨によれば、原告は、本件投稿が匿名によるものであったことから、本件訴訟に先立って、弁護士に委任した上で、本件投稿の発信者を特定するための発信者情報開示請求訴訟を提起し、その判決によって本件投稿の発信者が被告であることを特定したことが認められる。
 上記の発信者情報開示請求訴訟の手続を進めるためには、専門的知識を有する弁護士に委任する必要があるから、同手続に係る弁護士費用のうち相当と認める部分が、本件投稿と相当因果関係のある損害といえる。これに対して、同手続に係る印紙代その他の実費は,同手続の被告であるプロバイダが負担すべきものであるから、本件投稿と相当因果関係のある損害とはいえない。
 証拠(甲5)によれば、原告は、上記の発信者情報開示請求訴訟において、弁護士費用25万1000円及び実費1万7743円を支出したと認められるが、このうち同手続に係る弁護士費用5万円を、本件投稿と相当因果関係のある損害と認める。 

(3)弁護士費用 5万円
 本件訴訟の提起及び維持に必要な弁護士費用は、5万円を相当と認める。

(4)合計((1)~(3)) 60万円

第4 結論
 以上によれば、原告の請求は、60万円及びこれに対する遅延損害金の支払を求める限度で認容すべきである。
前橋地方裁判所民事第1部
裁判長裁判官 田中芳樹 裁判官 杉浦正典 裁判官 清水瑛夫

別紙 投稿記事目録(省略)
以上:3,060文字
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R 6- 6-12(水):RU令和6年6月例会-仙台魅知国定席花座鑑賞・落語家の凄さを堪能2
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○「RU平成30年4月例会-仙台魅知国定席花座鑑賞・落語家の凄さを堪能」の続きです。
令和6年6月11日(火)は、RU(ライジングアップ)4月例会として、仙台市内国分町に平成30年4月1日開業した「魅知国定席花座」での落語家桂伸衛門落語会in仙台鑑賞会でした。「魅知国定席花座」は、平成30年4月の桂宮治【ひとり舞台】鑑賞会の後、1度落語ではない何かの催し鑑賞に行った記憶があり、3度目ですが、生の落語鑑賞は、これまでの生涯で2度目です。

「魅知国定席花座」は、最大椅子席が36席(1列6席の6列)ですが、この日は、我がRUのグループ5名の外には10名程度で全部でも15名程度で、席は半分も埋まっていませんでした。一人当たり料金は2500円で仮に15名としても全売上が4万円足らずで採算に合うのだろうかとちと心配になりました。しかし、平成30年4月以来6年以上継続されていますので、今後も継続して貰いたいものです。RU令和6年5月例会では、代表者の話しを聞く会で、苦労話も聞きましたが、私も年に1回くらいは訪れたいと思いました。

○私は聴覚障害者で、平均聴力損失右耳80db、左耳75db程度の高度難聴(耳元の大きな声しか理解出来ないレベル)で補聴器がないと普通の会話もできない状況で、補聴器をつけても普通の人の半分程度しか聞こえません。そのため一番前の席で鑑賞しましたが、流石に落語家桂伸衛門氏の話しは、声が大きく且つ通る声で、補聴器をつけるとほぼ話しは聞き取れました。前半は、コロナ禍で創作したマスクをつけた高校生の告白をテーマにした話しでしたが、いまいち理解出来ず私の中では消化不良に終わりました。

○10分間の休憩を挟んでの二席目は、「柳田格之進」という演目でした。古典落語の演目としては有名とのことでしたが、私は初めての鑑賞で、桂伸衛門氏の大きく良く通る声での、巧みな話術にスッカリ引き込まれました。登場人物を瞬時に演じ分ける演技力は、流石プロと、唸らせるものでした。落語と言うより講談という感じで、余り笑わせる場面はありませんでしたが、そのストーリーにはシッカリ感情移入ができて、最後の落ちまで集中して聞き取ることができ、大満足でした。仕事がヒマになり時間的には余裕がある状況ですので、これからは年1回とは言わず、月に1回位は落語等の鑑賞に「魅知国定席花座」を訪れようかと思った次第です。
以上:993文字
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R 6- 6-11(火):小学校教諭の児童に対する行為及び発言に国賠責任を認めた地裁判決紹介
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○判例時報令和6年6月1日号に、小学校の教諭の行為及び発言が、いずれも教諭が児童に対して行うことが許される教育的指導の範囲を逸脱したものであるとして、国家賠償法1条1項の適用上違法であるとされた事例として、令和5年2月10日熊本地裁判決が掲載されていました。その関連部分を紹介します。

○小学6年生だった原告が、被告熊本市設置小学校クラス担任B教諭から
(1)原告の腕を強く掴み正面から首元を掴んで教室の壁方向に押しやる行為(本件行為)を受けたこと、
(2)同クラスの児童全員の前で、
〔1〕「お前ははっきり言ってクソだ。」、
〔2〕「もう学校に来なくていい。」、
〔3〕「もう原告とは話すな。」「もう原告とは関わるな。」「友達を選びなさい。本当にこの人といたら楽しい、安心できるという友達と過ごしなさい。」、
〔4〕「親に言っても無駄だ。俺は撤回しないから。」
と言われたこと(本件発言)
について、いずれも違法な行為であるなどと主張して、被告熊本市に対し、国家賠償法1条1項に基づき、慰謝料250万円と弁護士費用合計275万円の支払を求めました。

○被告熊本市は、本件行為・本件発言、いずれも遺憾なものとしながら、いずれも教育的指導の一環で、指導中の出来事と評価されるべきで国賠法上の違法性はないと答弁していました。

○これに対し、熊本地裁判決は、B教諭の本件発言は、原告を侮辱する内容、原告を小学校生活から排除する内容、親権者らへの口封じを内容とするものであって、これらの発言により、肉体的・精神的に未熟な小学生である原告の心を深く傷つけたであろうことは想像に難くないばかりか、クラス担任であるB教諭が、原告の同級生である児童らの面前で本件発言をすれば、当該児童らにおいて、原告に対して友人として接することが困難となり、原告自身がクラス全員から仲間外れにされる危険性もあったことからすると、本件発言が原告に対して及ぼす不利益が非常に大きなものであったことは明白であり、教諭が児童に対して行うことが許される教育的指導の範囲を逸脱したことは明らかであるとして慰謝料等12万1000円の支払を命じました。

○認容金額は僅少で原告は不満と思われますが、B教諭の行為が違法と評価されたことが重要です。慰謝料はもう少し認めても良さそうな気がしますが。

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主   文
1 被告は、原告に対し、12万1000円及びこれに対する令和2年11月11日から支払済みまで年3分の割合による金員を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用は、これを22分し、その1を被告の負担とし、その余は原告の負担とする。

事実及び理由
第1 請求の趣旨

 被告は、原告に対し、275万円及びこれに対する令和2年11月11日から支払済みまで年3分の割合による金員を支払え。

第2 事案の概要
 本件は、原告が、当時通っていた被告が設置する小学校において、原告のクラスの担任であったB教諭(以下「B教諭」という。)から、(1)原告の腕を強く掴み正面から首元を掴んで教室の壁方向に押しやる行為(以下「本件行為」という。)を受けたこと、(2)同クラスの児童全員の前で、〔1〕「お前ははっきり言ってクソだ。」、〔2〕「もう学校に来なくていい。」、〔3〕「もう原告とは話すな。」「もう原告とは関わるな。」「友達を選びなさい。本当にこの人といたら楽しい、安心できるという友達と過ごしなさい。」、〔4〕「親に言っても無駄だ。俺は撤回しないから。」と言われたこと(以下〔1〕~〔4〕の発言を合わせて「本件発言」といい、個別の発言については、上記の数字に応じて「本件発言〔1〕」などという。)が、いずれも違法な行為であるなどと主張して、被告に対し、国家賠償法1条1項に基づき、慰謝料等の損害合計275万円及びこれに対する本件行為の後であり本件発言の日である令和2年11月11日から支払済みまで民法所定の年3分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。

1 前提事実(当事者間に争いがないか、後掲各証拠及び弁論の全趣旨により容易に認定することができる事実)
(1)当事者等
ア 原告
 原告は、令和3年3月までの間、熊本市内の小学校(以下「本件小学校」という。)に在籍しており、本件行為及び本件発言時、本件小学校に6年生として在籍していた者である(争いなし)。
イ B教諭
 B教諭は、熊本市の公務員(教諭)であり、本件小学校において、原告の在籍するクラスの担任をしていた者である(争いなし)。
ウ 被告
 被告は、B教諭を使用する地方公共団体である(争いなし)。

     (中略)

第3 当裁判所の判断
1 認定事実

(1)本件行為の経緯及びその態様

     (中略)

2 争点(1)(本件行為及び本件発言の国家賠償法1条1項上の違法性及び故意又は過失の有無)について
(1)違法性
ア 判断枠組み
 国家賠償法1条1項にいう「違法」とは、国又は地方公共団体の公権力の行使に当たる公務員が、個別の国民に対して負担する職務上の法的義務に違反することをいうから、公務員である教諭が児童に対してした行為については、その行為の目的、態様等に照らして、教諭が児童に対して行うことが許される教育的指導の範囲を逸脱したと認められる場合に、当該教諭が当該児童に対して負担する職務上の法的義務に違反したものとして、国家賠償法1条1項上、違法と判断されるというべきである。

イ 本件行為について
 本件行為は、クラスの実行リーダーであった原告が、修学旅行に際し、同クラスの児童全員に課された目標枚数の折り鶴のうち3羽を折らず、友人と遊ぶために帰宅しようとしたため、B教諭が、その帰宅を制止しようとして行われた行為であり(前提事実(2)、認定事実(1))、原告に課された目標枚数の折り鶴を提出させることを目的とするものであるから、当該行為の目的自体は、生徒指導の一環として不合理なものとはいえない。

 しかしながら、B教諭は、折り鶴を作成したがなくなったという原告の弁解に対し、「ないわけないやろ、おまえがちゃんとさがさんけんた。」と叫ぶなどしており、B教諭においてある程度は興奮した状態にあったと考えられる上、教室の扉付近にいた原告の背後から、右手で、原告の左手首を掴み、原告を教室に引き戻した上、原告と正対し、その首元を掴んだ上、原告を窓側にあった原告の席の近くまで押しており、原告が当時、小学校6年生であったにもかかわらず、5メートル程度の距離を押されて後退していることに照らすと、B教諭において原告をその意思に反してと押しやる程度の強い力で押したものと認められる(前提事実(2)、認定事実(1))。そうすると、B教諭による上記の行為は、原告の身体に対して危害を加える危険性のある有形力の行使であるとともに、原告を制止する必要まではないとはいえないとしても、その手段の必要性や相当性との関係では、翌日に他の児童の協力を得て、原告に折り鶴を折らせるなどの措置をとるなどの方法が考えられることからすると、当該時点において本件行為を行わなければならない必要性や相当性も乏しいから、生徒指導の一環である行為としては、行過ぎたものであったといわざるを得ず、教諭が児童に対して行うことが許される教育的指導の範囲を逸脱したものと認められる。
 そうすると、B教諭は、原告に対して負担する職務上の法的義務に違反したものといえるから、B教諭の行った本件行為は、国家賠償法1条1項上、違法である。

ウ 本件発言について
 本件発言は、B教諭が、当該女子児童らをバレーボールの遊びから仲間外れにしたのは原告であると判断した上、原告を含むクラスの児童全員の前で本件発言をしたものであり(前提事実(3)、認定事実(2))、本件発言の内容が原告を侮辱するもの(本件発言〔1〕)や原告を学校生活から排除するもの(本件発言〔2〕及び本件発言〔3〕)、本件発言〔1〕ないし本件発言〔3〕について原告に対して親権者への口封じをするもの(本件発言〔4〕)であることに照らすと、仲間外れがいけないことであるとの生徒指導を目的として6時限目の授業が開始されたとしても、遅くとも本件発言がされた時点においては、原告の態度に憤慨したB教諭において感情の赴くままに本件発言に及んだものと認められ、その目的自体が不合理なものであるから、本件発言については生徒指導の一環としてされたものと評価することはできない。そして、B教諭の本件発言は、上述のとおり、本件発言〔1〕が原告を侮辱する内容であり、本件発言〔2〕及び〔3〕が原告を小学校生活から排除する内容であり、本件発言〔4〕が親権者らへの口封じを内容であって、これらの発言により、肉体的・精神的に未熟な小学生である原告の心を深く傷つけたであろうことは想像に難くないばかりか、クラス担任であるB教諭が、原告の同級生である児童らの面前で本件発言をすれば、当該児童らにおいて、原告に対して友人として接することが困難となり、原告自身がクラス全員から仲間外れにされる危険性もあったことからすると、本件発言が原告に対して及ぼす不利益が非常に大きなものであったことは明白であり、教諭が児童に対して行うことが許される教育的指導の範囲を逸脱したことは明らかである。

(2)故意又は過失
ア 本件行為について
 上記(1)イのとおり、本件行為の目的自体は不合理なものとはいえず、その態様等が教育的指導の範囲を逸脱したものであることからすれば、B教諭は、原告の権利を侵害するという結果の発生を予見することが可能な状況の下、職務上の法的義務に違反して本件行為に及んだものであって、過失が認められる。しかし、違法に原告の権利を侵害することを認識していたとまでは認め難く、故意までは認められない。

イ 本件発言について
 上記(1)ウのとおり、B教諭が本件発言を生徒指導としてではなく、感情の赴くままに行ったことや上記(1)で述べた本件発言の内容に照らすと、B教諭は、違法に原告の権利を侵害することを認識しながら本件発言に及んだものと推認され、仮にそうでないとしても、原告の権利を侵害するという結果の発生を予見することが可能な状況の下、職務上の法的義務に違反して本件発言をしたものであって、過失が認められることは明らかである。

3 争点(2)(損害の発生の有無及びその額)について
(1)本件行為 1万円
 上記2のとおり、本件行為は、原告の身体に対して危害を加える危険性のある有形力の行使であるとともに、その目的との関係では、その当時に本件行為に及ぶべき合理性、必要性、相当性があったとは認められない。そして、これにより肉体的・精神的に未熟な小学生であった原告に対して一定の肉体的、精神的苦痛を負わせたものということができる。

 もっとも、B教諭が本件行為に及んだのは、クラスの実行リーダーであった原告が、同クラスの児童全員に課された目標枚数の折り鶴のうち3羽を折らず、友人と遊ぶために帰宅しようとしたため、その帰宅を制止し、原告に課された目標枚数の折り鶴を提出させようとしたところにあり、その目的自体は生活指導の一環として不合理なものとはいえないこと、本件行為が単発的、一回的な行為であること、本件校長が、説明会を開催し、原告及びその親権者らに経緯説明と謝罪を行っていること(前提事実(4))、原告自身も、本件行為後、本件小学校に欠席することなく登校し(認定事実(4))、B教諭が体育の授業を担当することについて拒絶した事実も見受けられないこと(認定事実(3))などの事情を総合的に考慮すると、本件行為に関する慰謝料として、1万円を認めるのが相当である。

(2)本件発言 合計10万円
 本件発言は、B教諭により、同一の機会に一連の発言としてされたものであるから、本件発言による慰謝料を検討するに当たっても、個々の発言についての慰謝料を検討するのではなく、一連のものとして取り扱うのが相当である。
 上記2のとおり、本件発言は、原告を含むクラスの児童全員の前で、指導としてではなく、感情の赴くままに行われた不合理なものであり、上記2(2)イで述べたとおり、違法に原告の権利を侵害することを認識しながら行われた行為であると推認できることなども踏まえると、これにより小学生であった原告の心が傷つけられ、一定の精神的苦痛を負わせたものと認められる。そうすると、B教諭が本件発言に至った発端は、原告を含む男子児童らが女子児童らをバレーボールの遊びに入れなかったことについての生徒指導であり、本件発言自体が継続的に行われたものではなく、同一の機会における一連の発言であること(前提事実(3)、認定事実(2))、本件校長が、本件発言があった翌日に原告の両親に対して本件発言についての謝罪をするとともに、個別に、原告に対しても謝罪をした上、令和2年12月4日には説明会を開催し、経緯説明と謝罪を行い、本件発言により原告が受けた被害が比較的早期に一定の範囲で回復していると評価し得ること(前提事実(4))、B教諭自身も原告、その親権者ら及びクラス全員の前で謝罪を行い(認定事実(3))、原告が本件発言後に本件小学校を1日欠席した以外は登校していること(認定事実(4))、B教諭が体育の授業を担当することについて拒絶した事実も見受けられないこと(認定事実(3))などの事情を総合的に考慮すると、本件発言(〔1〕~〔4〕)に関する慰謝料としては、合計10万円を認めるのが相当である。

(3)弁護士費用 1万1000円
 本件事案の内容、認容額等に照らせば、本件行為及び本件発言と相当因果関係のある弁護士費用は、1万1000円と認める。

第4 結論
 以上によれば、原告の請求は、12万1000円及びこれに対する遅延損害金の支払を求める限度で理由があるから認容し、その余の請求は理由がないから棄却し、仮執行宣言はその必要性がないから付さないこととして、主文のとおり判決する。
熊本地方裁判所民事第2部 裁判長裁判官 品川英基 裁判官 細井直彰 裁判官 工藤優輔
以上:5,814文字
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