サイト内全検索
 

[全 6640頁] 本日 昨日累計
ご訪問有り難うございます。当HPは、私の備忘録を兼ねたブログ形式で「桐と自己満足」をキーワードに各種データを上記14の大分類>中分類>テーマ>の三層構造に分類整理して私の人生データベースを構築していくものです。
なお、出典を明示頂ければ、全データの転載もご自由で、転載の連絡も無用です。しかし、データ内容は独断と偏見に満ちており、正確性は担保致しません。データは、決して鵜呑みにすることなく、あくまで参考として利用されるよう、予め、お断り申し上げます。
また、恐縮ですが、データに関するご照会は、全て投稿フォームでお願い致します。電話・FAXによるご照会には、原則として、ご回答致しかねますのでご了承お願い申し上げます。
     

R 2- 7- 8(水):相続分のないことの証明書は相続分の譲渡・放棄にならないとした地裁判決紹介
ホーム > 相続家族 > その他相続家族 > 「相続分のないことの証…」←リンクはこちらでお願いします
○「相続分のないことの証明書」を用いて被相続人名義の不動産登記の一部を特定の相続人名義に移転させる登記手続が行われたが、同証明書の作成・交付によって相続分の譲渡又は放棄の法律効果は発生しないと判断した平成30年7月12日東京地裁判決(判タ1471号196頁)関連部分を紹介します。

○被相続人名義不動産についてその相続人全員に対し、相続等を原因とする所有権移転登記手続を請求する場合、印鑑登録証明書添付実印押印「相続分のないことの証明書」と司法書士への登記委任状を貰うのが普通のやり方です。しかし、この「相続分のないことの証明書」は、相続分譲渡・放棄の効力がないため、私が、相続人に対し相続等に基づく所有権移転登記手続請求を依頼された場合、先ず、印鑑証明書添付実印押印「相続分譲渡証明書」提出のお願い交渉をすることを原則としています。

○このやり方が正解と確認したのが平成30年7月12日東京地裁判決(判タ1471号196頁)で、同判決は、相続分のないことの証明書」の記載内容や利用実態に鑑みると,事実行為に過ぎない同証明書の作成・交付によって,直ちに同証明書に表示された相続人による相続分の放棄や譲渡等の法律行為の存在を認定するのは相当でなく,同証明書の作成・交付に至った経緯や,その際の説明,当事者の証明書に関する理解度,代償金の有無等の事情を踏まえた上で,上記法律行為があったと推認できるか否かを総合的に判断するのが相当としました。

********************************************

主   文
1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

事実及び理由
第1 請求

 被告らは,原告に対し,それぞれ289万9971円及び別紙2賃料等一覧の月額賃料欄記載の各金額に対する遅滞時期欄記載の各日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

第2 事案の概要
 本件は,原告が,亡B(訴訟承継前被告で,原告及び被告らの実母。以下「亡B」という。)に対し,亡Bが遺産分割未了の亡夫(原告及び被告らの実父)の不動産の賃料を独占していたことは原告の共有持分権を侵害する行為であると主張して,原告の法定相続分に相当する賃料相当損害金及び遅延損害金につき不法行為に基づく損害賠償請求をしていたところ,訴訟係属中に亡Bが死亡したため,その訴訟承継人である被告らに対し,亡Bの損害賠償債務の各法定相続分に相当する289万9971円(別紙2賃料等一覧の月額賃料欄記載の合計金額)及び同別紙の同欄記載の各金額に対する遅滞時期欄記載の各日から各支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金をそれぞれ支払うことを求めている事案である。


     (中略)



第3 当裁判所の判断
1 判断の前提となる事実



     (中略)


 
2 争点(2)(原告は本件証明書によって亡Eの相続分の放棄又は譲渡をしたか)について
(1)「相続分のないことの証明書」(本件証明書と同様に,「私(相続人)は,相続分以上の贈与を受けたので,被相続人の死亡による相続分のないことを証明する。」との趣旨が簡潔に記載され,当該相続人又は法定代理人の印鑑登録証明書を添付した実印が押捺された文書)は,一般に,多くの手間や費用を要する相続放棄や遺産分割協議等の正規の手続を経ることなく,一部の相続人に相続財産を取得させるための便法として,登記実務上多く利用されているものである(甲11,12)。

 このような「相続分のないことの証明書」の記載内容や利用実態に鑑みると,事実行為に過ぎない同証明書の作成・交付によって,直ちに同証明書に表示された相続人による相続分の放棄や譲渡等の法律行為の存在を認定するのは相当でなく,同証明書の作成・交付に至った経緯や,その際の説明,当事者の証明書に関する理解度,代償金の有無等の事情を踏まえた上で,上記法律行為があったと推認できるか否かを総合的に判断するのが相当である。

(2)本件では,亡Fが本件証明書を作成し,これを亡Bに交付したことによって,亡Fが原告の親権者として,亡Eの相続財産に関する原告の相続分を処分(放棄又は亡Bへの譲渡)したと認められるかが問題となっている。

 まず初めに,本件証明書に記載された原告が亡Eから自己の相続分を上回る額の生前贈与を受けていた事実(原告の具体的相続分が零の事実)の有無につき検討すると,本件全証拠によっても,上記事実を認めるには足りないし,上記事実が真実存在したものと亡Fが具体的に認識していたとも認め難い。

 上記判断を前提として,原告の親権者である亡Fによる上記相続分処分行為の有無につき検討すると,亡Eの死後約8年が経過した平成4年10月になって本件証明書が作成・交付されるに至ったのは,被告らも自認するとおり,その当時亡Bから亡Fに対し本件証明書の作成・交付の依頼があったことによるものである。上記作成・交付に際して当時交わされた両名の間のやり取りの詳細は証拠上不明であるものの,亡B及び被告らが本件土地上の本件建物を生活の本拠としていたこと,本件証明書の作成・交付直後に本件土地亡E持分を亡Bに移転させる本件持分移転登記が実行されたこと,当時の亡Fの判断能力に疑問を生じさせる事情は窺われないことに鑑みると,その当時,亡F及び亡Bの間では,少なくとも,何らかの事情により相続登記が未了となっていた本件土地亡E持分を亡Bに移転させる必要が生じて,その登記手続のために本件証明書が必要であるという趣旨の話が出ていたものと考えるのが合理的である(前記1(9)で認定した亡F名義の借入れを行う際に,本件土地にも根抵当権を設定する必要が生じたことがその理由であるとも考え得るが,亡Bが生前そのような主張を行っていたわけではなく,その当時上記登記手続を行う何らかの必要性があったということ以上の真相はもはや不明というよりほかない。)。

 もっとも,上記やり取りの詳細が不明である以上,亡Fが亡Bの要請に応じて本件証明書を作成・交付した趣旨が,亡Eの相続財産に係る原告の相続分についての包括的な処分を積極的に意図したものであったのか,それとも単に亡Bによる単独の相続登記の便宜を図ったに過ぎないものであったのかは,証拠上判然としないといわざるを得ない。

上述の証拠上認定し得る限度での本件証明書の作成・交付の経緯に照らしてみれば,亡Fが亡Bにおいて本件持分移転登記を行う必要性につき理解を示していたことは確かであるものの,これを超えて亡Fが原告に代わって亡Eの相続財産に係る相続分の包括的な処分行為に及んだ事実まで推認するのは証拠上困難というべきである。

(3)これに対し,被告らは,亡Bが子供3人を抱えた家族の生活を女手一つで維持していくためには,亡Eのほぼ唯一の遺産であった本件建物等を単独で取得する必要性が高く,そのことを亡Fも十分理解して本件証明書の作成・交付に応じてくれたのであるから,その作成・交付行為には亡Fによる原告の親権者としての財産処分行為の実質が伴っていたものである旨主張する。

 しかし,そもそも亡Eには本件建物等以外にめぼしい相続財産が存在しなかったという前提自体の真偽が証拠上不明である上,仮に亡Bが真に家族の生活の維持のために本件建物等を単独で取得することが不可欠であったというのであれば,亡Eの死後約8年が経過してから突如登記名義の変更に向けた動きが生じたという経過はいささか唐突かつ不可解に映るものであり,被告らからはこの点に関する合理的な説明がなされていないことも考慮すると,的確な裏付けを欠く被告らの主張を採用するのは困難であるといわざるを得ない。

(4)以上によれば,亡Fが本件証明書を作成し,これを亡Bに交付した行為によって,直ちに亡Fが原告の親権者として亡Eの相続財産に係る原告の相続分についての積極的な処分行為(放棄又は亡Bへの譲渡)をしたとまでは認められない。

3 争点(3)(亡Bに亡Eの相続開始時を起算点とする本件建物の取得時効が成立するか)について


     (中略)



以上:3,328文字
ホーム > 相続家族 > その他相続家族 > 「相続分のないことの証…」←リンクはこちらでお願いします
R 2- 7- 7(火):追突事故自賠責14級認定を中心性脊髄損傷で9級認定判例紹介3
ホーム > 交通事故 > 交通事故重要判例 > 「追突事故自賠責14級…」←リンクはこちらでお願いします
○「追突事故自賠責14級認定を中心性脊髄損傷で9級認定判例紹介2」の続きで、その内容説明です。本件は、信号待ち停止車両に後続車が追突し、当初、診断名が頚部捻挫だったもので、自賠責保険は、他覚所見無しの第14級神経症状との認定に対し、原告は、中心性頚髄損傷として後遺障害等級第7級4号「神経系統の機能に障害を残し,軽易な労務以外の労務に服することができないもの」に該当すると主張し提訴したものです。

○当事務所ではこのような事案を相当数扱っており、現在も、同種事案で長く係争中の事件があります。自賠責保険第14級認定に対し、12級以上の後遺障害を主張する事案は、自賠責保険会社が激しく抵抗して、苛酷な争いになる例が殆どで、平成30年4月18日名古屋地裁判決の事案も、原告と保険会社側で激しく争われています。

○後遺障害14級を主張する保険会社側は、殆どの事案で、お抱え顧問医師の保険会社べったりの意見書を証拠として提出します。本件でも、被害者原告の主治医q3病院P3医師作成後遺障害診断書に沿ったP4医師の1名意見書に対し、保険会社は顧問医師3名のもっともらしい意見書を提出しています。その内容は以下の通りです。

先ず保険会社側P5医師意見書です。
・q1病院の外来診療録には,本件事故当日の初診時,原告に四肢麻痺や呼吸停止など脊髄に重大な損傷を来したことを示唆するような症状が発現した旨の記載はなく,神経学的異常所見も記載されていない
・q2整形外科の診療録を検討しても,本件事故の3日後になっても,原告が本件事故により中心性脊髄損傷を受傷していると理解できる症状は何ら認められていない
・q2整形外科の担当医は,本件事故から1ヶ月以上が経過しても,原告を中心性脊髄損傷とは診断していないし,それを想起させる症状は何ら認められていない
・「診療経過に関する担当医の所見1」によれば,P3医師は,原告を中心性脊髄損傷と診断しながら,受傷から3日後頃より就労可能と判断しているが,これは同医師は,原告が本件事故により中心性脊髄損傷を受傷したという認識はなかったと理解せざるを得ないことなどからすれば,原告は,単に,頸部捻挫,胸椎捻挫,右前腕挫傷といった外傷を負ったに過ぎない。
として、結論として
原告の自覚症状(頭痛,項部痛,背部痛)は,頸部捻挫や胸椎捻挫といった外傷の不定愁訴と理解するのが妥当であり,後遺障害等級としては14級9号が妥当である

としています。

次に保険会社側P6医師・P7医師意見書です。
本件は,玉突き事故であり,原告の頸部には一定の外力が加わったが,事故により受けた外力は脊髄の損傷を受けるほどではなかった。また,原告には追突事故により骨傷のない脊髄の損傷を受けるほどの変性や脊柱管の狭窄などはなかったことに加え,臨床経過や画像所見からも,脊髄の損傷を裏付けるものはない。したがって,原告は本件事故により頸椎捻挫を受け,種々の要因が重なり,その後は外傷頸部症候群となり,長期化し難治性になっていったと考えられる。したがって,原告の後遺障害は局部に痛みを残すが,医学的な証明は困難であり,自賠法による第14級に該当すると考えるのが妥当である
としています。

このように保険会社側顧問医師P5乃至7の3名の医師は、自賠責保険第14級認定を徹底して擁護します。

○これに対し、原告主治医P4医師の意見書は次の通りです。
・原告の頸椎(C6/7)につきMRI検査をした際の3つの画像(〔1〕平成25年5月11日,〔2〕同年8月3日,〔3〕同年10月12日)の椎体部髄内の輝度変化は,脊髄損傷を示している
・経時的にも縮小傾向(〔1〕→〔2〕までは瘢痕化へ移行している時期でもあり,縮小傾向を認めるが,〔2〕→〔3〕へはすでに瘢痕化が完成されており,大きな変化を認めていない。)を認めることから脊髄損傷後の変化として相違しない
・この椎体部髄内の輝度変化(病変)は本件事故により生じたと考えられる
・原告の訴える症状(〔1〕両こめかみから後頭部,頭部付け根にかけての頭痛,〔2〕頸部痛及び頸椎可動域制限,〔3〕背部痛,特に両肩部から肩甲骨付近の痛み,〔4〕両前腕から右手掌・拇指側を中心としたしびれ感,〔5〕右手指第1指から第3指を中心とした伸展制限,〔6〕両大腿部後面から脹脛,第1趾を中心としたしびれ感)は,いずれも脊髄損傷に由来するものとして相違はない
・原告の訴える症状経過(すなわち,本件事故当日は頸・背部痛のみを自覚し,四肢のしびれ感や脱力感を自覚しておらず,q1病院では「神経的所見なし」とされたものの,同病院から帰宅後就寝時に(身体全体のこわばり感や四肢のしびれ感を自覚し始めたとの経過)は,本件事故により脊髄損傷を負ったと考えることと矛盾しない。
・事故直後は,本人も興奮状態にある交感神経優位の体質となっているため,各損傷が起こっていたとしても自覚症状は感じないことが多く,同時に受傷直後は脊髄内は組織の一過性の虚血が起こるのみで,様々な症状を呈するまでに至らないことが多く,診察上「神経学的所見なし」と判断されるケースも散見される

としています。

○保険会社側P5乃至7の3医師の意見書と原告主治医P4医師の意見書を比較すると、一見、孤軍奮闘するP4医師の意見書は劣勢にも感じます。保険会社側意見書に与する裁判官も多いと思われます。しかし、裁判所は、
・確かに,診療録には「手指の痺れ(-)」と記載され,MRI検査は平成25年5月11日になってから実施されているものの,右手指の症状に関する原告の説明は上記経緯に照らし信用できること
・q1病院からq2整形外科に宛てた診療情報提供書には「交通事故の患者さんで,右頸部とその周辺の痛みがあります。神経学的所見はなく,XP上もC5/6に加齢変化有るほかは優位な物はありません。」とあることを勘案すると,q2整形外科の担当医は,原告の訴える症状については,追突事故によるいわゆるむち打ち症による症状に包含されるものと理解していた可能性が高いというべき
・それにもかかわらず原告の訴えが続いたため,MRI検査に至ったものと理解するのが相当であって,MRI検査までに1ヶ月半程度の時間が経過していることを重視することはできない
とし、
・したがって,本件事故後の症状経過に関する原告の説明は,基本的にはこれを信用することができ,被告の主張するように,右手指の症状や四肢のしびれに関する症状が,平成25年6月頃から発現したものであって本件事故との時間的近接性に欠けるなどとは到底言えず,むしろ本件事故直後からその症状は発現していたものと認めることができ、これは,本件事故の態様,そこから窺われる衝撃の程度からも十分首肯でき

として最終的に原告側医師意見書に軍配を上げました。

被害者原告側を常に担当する私としては、極めて妥当な判断と確信しています。
以上:2,826文字
ホーム > 交通事故 > 交通事故重要判例 > 「追突事故自賠責14級…」←リンクはこちらでお願いします
R 2- 7- 6(月):追突事故自賠責14級認定を中心性脊髄損傷で9級認定判例紹介2
ホーム > 交通事故 > 交通事故重要判例 > 「追突事故自賠責14級…」←リンクはこちらでお願いします
○「追突事故自賠責14級認定を中心性脊髄損傷で9級認定判例紹介」の続きで、この平成30年4月18日名古屋地裁判決(自保ジャーナルNo2026号29頁)の関連部分を紹介します。


*******************************************

主   文
1 被告は,原告に対し,2870万9338円及びうち2498万7706円に対する平成26年10月24日から,うち250万円に対する平成25年3月27日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用は,これを3分し,その1を原告の負担とし,その余は被告の負担とする。
4 この判決は,1項に限り,仮に執行することができる。

事実及び理由
第一 請求

 被告は,原告に対し,4246万2528円及びうち3665万4828円に対する平成26年10月24日から,うち366万5483円に対する平成25年3月27日から,各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

第二 事案の概要
(自動車損害賠償保障法は「自賠法」と,同法施行令別表第2に記載の後遺障害等級は単に「○級○号」などという。)
1 概要

 本件は,平成25年3月27日午後6時40分頃,原告運転の普通乗用自動車(以下「原告車」という。)と被告運転の普通貨物自動車(以下「被告車」という。)が衝突した交通事故に関し,原告が被告に対し,民法709条(不法行為責任)に基づき,賠償金4246万2528円及びうち3665万4828円に対する平成26年10月24日(自賠責保険金支払日の翌日)から,うち366万5483円に対する平成25年3月27日(事故発生日)から,各支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。

2 前提事実
(当事者間に争いのない事実,掲記の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認定できる事実)
(1)交通事故
次のとおりの交通事故(以下「本件事故」という。)が発生した。
ア 発生日時 平成25年3月27日(水)午後6時40分頃

イ 発生場所 岐阜県多治見市<以下略>

ウ 関係車両
(ア)原告車 原告運転の普通乗用自動車
(イ)被告車 被告運転の普通貨物自動車

エ 事故態様 信号待ちの車列に従い停車中の原告車に被告車が追突し,その衝撃で原告車が先行車に追突した。

(2)責任
 被告は,被告車を運転する際には,前方の安全に十分注意する義務があるところ,この義務を怠り本件事故を発生させた。したがって,被告は,民法709条(不法行為責任)に基づき,本件事故により原告が被った損害を賠償すべき責任がある。

(3)受傷・治療
ア 本件事故後の原告の通院状況は,次のとおりであった。
(ア)q1病院
・平成25年3月27日及び同月28日(通院2日)
・傷病名 頸部捻挫

(イ)q2整形外科
・平成25年3月30日から平成26年5月1日(通院161日)
・傷病名 頸椎捻挫,胸椎捻挫,右前腕挫傷中心性脊髄損傷(平成25年5月11日以降)

(ウ)q3病院(以下「q3病院」という。)
・平成26年4月16日及び同年5月1日(通院2日)
・傷病名 中心性脊髄損傷

イ 後遺障害診断書(q2整形外科・P3医師作成・平成26年5月30日発行)
(ア)症状固定日 平成26年5月1日
(イ)傷病名 頸椎捻挫,胸椎捻挫,右前腕挫傷,中心性脊髄損傷
(ウ)自覚症状 頭痛,項部痛,背部痛,両手しびれ,右下肢しびれ,左下肢軽度しびれ,右手指伸展障害
(エ)他覚症状等 感覚低下なし,深部腱反射は正常
 右手関節背屈筋力低下MMT5-
 その他正常
 10秒テスト右16回,左30回
 頸椎MRI C6/7レベルで頸髄中心部にT1 iso T2 highの部位を認める。
 握力右20キログラム,左29.5キログラム
(オ)運動障害(頸椎部)
 前屈20度,後屈15度,右屈15度,左屈10度,右回旋40度,左回旋40度
(カ)脊髄症状判定用

         (中略)

第三 当裁判所の判断
1 争点(1)(原告の後遺障害の有無・程度)について
(1)事故態様

ア 事故態様は,前提事実(1)エのとおり,停車中の原告車に被告車が追突し,その衝撃で原告車が先行車に追突した。
イ 原告車は,本件事故により,〔1〕リアバンパーとバックドアパネル中央部押込みあり,リアフロアーパネル押込み損傷大,〔2〕押込みによりクーラコンデンサを介しラジエーターまで損傷した。
ウ このように原告は2度にわたり到底軽微とは言えない衝撃をその身体に受けたと認められる。

(2)治療経過等

         (中略)


(3)意見書
ア P4医師

・原告の頸椎(C6-7)につきMRI検査をした際の3つの画像(〔1〕平成25年5月11日,〔2〕同年8月3日,〔3〕同年10月12日)の椎体部髄内の輝度変化は,脊髄損傷を示しており,経時的にも縮小傾向(〔1〕→〔2〕までは瘢痕化へ移行している時期でもあり,縮小傾向を認めるが,〔2〕→〔3〕へはすでに瘢痕化が完成されており,大きな変化を認めていない。)を認めることから脊髄損傷後の変化として相違しない。この椎体部髄内の輝度変化(病変)は本件事故により生じたと考えられる。

・原告の訴える症状(〔1〕両こめかみから後頭部,頭部付け根にかけての頭痛,〔2〕頸部痛及び頸椎可動域制限,〔3〕背部痛,特に両肩部から肩甲骨付近の痛み,〔4〕両前腕から右手掌・拇指側を中心としたしびれ感,〔5〕右手指第1指から第3指を中心とした伸展制限,〔6〕両大腿部後面から脹脛,第1趾を中心としたしびれ感)は,いずれも脊髄損傷に由来するものとして相違はない。

・原告の訴える症状経過(すなわち,本件事故当日は頸・背部痛のみを自覚し,四肢のしびれ感や脱力感を自覚しておらず,q1病院では「神経的所見なし」とされたものの,同病院から帰宅後就寝時に(身体全体のこわばり感や四肢のしびれ感を自覚し始めたとの経過)は,本件事故により脊髄損傷を負ったと考えることと矛盾しない。

事故直後は,本人も興奮状態にある交感神経優位の体質となっているため,各損傷が起こっていたとしても自覚症状は感じないことが多く,同時に受傷直後は脊髄内は組織の一過性の虚血が起こるのみで,様々な症状を呈するまでに至らないことが多く,診察上「神経学的所見なし」と判断されるケースも散見される。就寝する頃合いにおいては受傷後数時間が経過しており,脊髄内では2次的変化が生じ始めており,脊髄内では灰白質を中心にマイクログリアの増殖が起こり炎症が惹起されているため,ようやく症状を呈して来る。そのため身体全体のこわばり感や四肢のしびれ感を自覚しはじめたものと考えられる。この変化は72時間後をピークとして,受傷後1週間たつと,マイクログリアも消失し,症状も定常化してくる。

・原告の頸椎(C6-7)につきMRI検査をした際の画像(平成25年5月11日)の輝度変化は,脊髄損傷後の変化である浮腫・瘢痕・壊死及び外傷性脊髄空洞症を示している。なお,非骨傷性の中心性脊髄損傷の特徴として脊髄の中央部が損傷を受けやすい特性がある。

・一般に脊髄空洞症は,Chiari奇形,頭蓋底陥入症,癒着性くも膜炎,脊髄腫瘍等を基礎疾患としてこれに伴う合併症であることが顕著とされているが,原告に上記基礎疾患は認められない。突発性の脊髄空洞症は,10万人中1.3人と極めて稀であり,その患者が本件のように症状を呈する割合はその中でも54%であって,それは100万人に7人という割合になる。他方,脊髄損傷後の外傷性脊髄空洞症は12~22%とされており,原告についても外傷後に脊髄空洞症を発症したと考えるのが妥当である。また,突発性空洞症が症状を有する場合は非常に緩徐であり,年単位での経過をたどるのが一般的であり,事故を契機にはっきりと症状が表在化している点からすれば,原告の場合,外傷性空洞症と診断するのが妥当である。

イ P5医師
・〔1〕q1病院の外来診療録には,本件事故当日の初診時,原告に四肢麻痺や呼吸停止など脊髄に重大な損傷を来したことを示唆するような症状が発現した旨の記載はなく,神経学的異常所見も記載されていない,〔2〕q2整形外科の診療録を検討しても,本件事故の3日後になっても,原告が本件事故により中心性脊髄損傷を受傷していると理解できる症状は何ら認められていない,〔3〕q2整形外科の担当医は,本件事故から1ヶ月以上が経過しても,原告を中心性脊髄損傷とは診断していないし,それを想起させる症状は何ら認められていない,〔4〕「診療経過に関する担当医の所見1」によれば,P3医師は,原告を中心性脊髄損傷と診断しながら,受傷から3日後頃より就労可能と判断しているが,これは同医師は,原告が本件事故により中心性脊髄損傷を受傷したという認識はなかったと理解せざるを得ないことなどからすれば,原告は,単に,頸部捻挫,胸椎捻挫,右前腕挫傷といった外傷を負ったに過ぎない。

・原告の頸椎MRI所見は,本件事故とは何ら因果関係のない所見である。それは,〔1〕本件事故から1ヶ月以上が経過しても,q2整形外科の担当医師は原告を中心性脊髄損傷と診断しておらず,その発症を想起させる症状も認められていない,〔2〕本件事故によりC2~5レベルでT2高信号領域を脊髄内に認めたり,C6-7部に髄内高信号有りといった,頸髄の機能的・形態的変化が発生したものだとすれば,それは頸髄の物理的損傷に由来するものであるが,原告の初診時(q1病院)における上記状況からすれば,外傷医学的にも,単なる一般的な経験論からも甚だ理解に苦しむと言わざるを得ないからである。〔3〕原告の頸椎MRI所見は,症状発症前の脊髄空洞症(外傷性のものではない脊髄空洞症)の存在を示すものであり,原告の訴える症状は,この外傷性ではない脊髄空洞症の症状が平成25年6月頃から発現してきたものと考えるのが妥当である。

・原告については、〔1〕中心性脊髄損傷が発生したものではなく,単に頸部捻挫,胸椎捻挫,右前腕挫傷といった外傷を負ったに過ぎず,何らかの後遺障害が残存することはあり得ない外傷である,〔2〕q2整形外科の診療録を検討すると,「両手のしびれ,右下肢しびれ,左下肢軽度のしびれ,右手指伸展障害」といった症状は,その発現時期が本件事故と時間的近接性に乏しく,本件事故とは因果関係のない症状を考えざるを得ず,本件事故により原告に発生・残存した自覚症状は「頭痛,項部痛,背部痛」と理解するのが妥当であり,神経学的所見に異常はなく,他覚的所見はない(握力や10秒テストは純粋な他覚的所見とは言えない。),〔3〕原告の場合,感覚低下はなく,深部腱反射は正常で,筋力は,ほぼ正常であり,筋萎縮も記載されておらず,7級4号(「脊髄症状のため,軽易な労務以外には服することができないもの」)に該当するような後遺障害が残存しているとは到底評価できない,〔4〕したがって,原告の自覚症状(頭痛,項部痛,背部痛)は,頸部捻挫や胸椎捻挫といった外傷の不定愁訴と理解するのが妥当であり,後遺障害等級としては14級9号が妥当である。 

ウ P6医師・P7医師
・本件は,玉突き事故であり,原告の頸部には一定の外力が加わったが,事故により受けた外力は脊髄の損傷を受けるほどではなかった。また,原告には追突事故により骨傷のない脊髄の損傷を受けるほどの変性や脊柱管の狭窄などはなかったことに加え,臨床経過や画像所見からも,脊髄の損傷を裏付けるものはない。したがって,原告は本件事故により頸椎捻挫を受け,種々の要因が重なり,その後は外傷頸部症候群となり,長期化し難治性になっていったと考えられる。したがって,原告の後遺障害は局部に痛みを残すが,医学的な証明は困難であり,自賠法による第14級に該当すると考えるのが妥当である。

・なお,MRI画像に見られる輝度変化については,〔1〕事故後の神経学的な他覚所見に,脊髄損傷を裏付ける所見がないこと,〔2〕受傷後早期にではなく,受傷後1ヶ月半経過してからMRIを撮ったこと,〔3〕輝度変化の部位と損傷レベル診断が一致しないこと,〔4〕経過中に画像の変化がないこと,〔5〕輝度変化は広範囲に及び,外傷性の脊髄空洞症としての画像ではないこと,〔6〕輝度変化は中心管やその周辺にあり,先天的な脊髄空洞症の所見として何ら矛盾しないこと,などからMRIに見られる脊髄内の輝度変化は,事故以前からあった先天的な脊髄空洞症と考えるのが当然といえる。

(5)検討
ア 上記(2)及び(4)で認定の事実と,証拠(略)によれば,次のとおり認められる。
(ア)原告は,本件事故当日,帰宅後に首や背中だけでなく右肩や右腕など他の箇所にも痛みがあることに気づいた,体全体がこわばってしまっているようで両手足が痺れたような感じがあった。事故翌日,q1病院で,首や背中以外にも痛みやこわばり感があり,体が動かしにくいということを伝えたが,今は事故で衝撃を受けた直後だから色々と体全体に違和感があると思うが時間と共に消えていくので心配ないとの説明を受け,そのように理解した。

(イ)原告は,平成25年3月30日,q2整形外科を受診し,首や背中以外にも痛みがあり,体がこわばっているようで動かしにくいこと,さらに両手足の痺れについても伝えた。診察中,握力測定(握力:右23キログラム・左40キログラム)や10秒テスト(右20・左24)を受け,この際に右手指について強く力を入れている間は指が伸びているものの,力を抜くと指が曲がってしまうことに気づき,尋ねたところ一過性のもので心配ないとの説明を受け,そのように理解した。

イ 以上からすれば,原告は,q2整形外科を受診した平成25年3月30日には,右手指の巧緻性にかかる症状を訴えていたものと,そして10秒テストの結果では右に異常のあったことを認めることができる。そして,原告の右手指の症状は,それ以降も続いており,平成28年3月頃に右母指用の装具が,同年6月頃に右中指用の装具が作成され,その使用は現在まで続いている(上記(4))。

 確かに,診療録には「手指の痺れ(-)」と記載され,MRI検査は平成25年5月11日になってから実施されているものの,右手指の症状に関する原告の説明は上記経緯に照らし信用できることに加え,q1病院からq2整形外科に宛てた診療情報提供書には「交通事故の患者さんで,右頸部とその周辺の痛みがあります。神経学的所見はなく,XP上もC5/6に加齢変化有るほかは優位な物はありません。」とあることを勘案すると,q2整形外科の担当医は,原告の訴える症状については,追突事故によるいわゆるむち打ち症による症状に包含されるものと理解していた可能性が高いというべきであり,それにもかかわらず原告の訴えが続いたため,MRI検査に至ったものと理解するのが相当であって,MRI検査までに1ヶ月半程度の時間が経過していることを重視することはできない。

 したがって,本件事故後の症状経過に関する原告の説明は,基本的にはこれを信用することができ,被告の主張するように,右手指の症状や四肢のしびれに関する症状が,平成25年6月頃から発現したものであって本件事故との時間的近接性に欠ける,などとは到底言えず,むしろ本件事故直後からその症状は発現していたものと認めることができる。これは,本件事故の態様,そこから窺われる衝撃の程度からも十分首肯できるところである。

ウ そして,原告の頸椎(C6-7)のMRI画像には輝度変化が認められることは各意見書ともこれを認めるところである(上記(3))。ここで認められる脊髄空洞症の原因についてであるが,P4医師が指摘するように,外傷性ではない脊髄空洞症の場合は,基礎疾患に伴う合併症として発症することが多いところ,原告にそのような基礎疾患は認められず,また,突発性の脊髄空洞症は極めて稀な症例とされている。そのうえP5医師やP6医師・P7医師の意見書において,原告の脊髄空洞症が突発性のものであるとする重要な根拠の1つは,原告の右手指の症状や四肢のしびれに関する症状が本件事故からある程度期間を置いてから発現した点にあるが,この前提を採用できないことは上記イのとおりである。したがって,原告の脊髄空洞症はP4医師が意見を述べるようべるように外傷性のものと認めるのが相当である。


エ 以上のとおり,原告は,本件事故により中心性脊髄損傷,頸部捻挫,胸椎捻挫,右前腕挫傷等の傷害を負ったものと認められる。
 そして,上記傷害により症状固定日である平成26年5月1日当時,〔1〕両こめかみから後頭部,頭部付け根にかけての頭痛,〔2〕頸部痛及び頸椎可動域制限,〔3〕背部痛,特に両肩部から肩甲骨付近の痛み,〔4〕両前腕から右手掌・拇指側を中心としたしびれ感,〔5〕右手指伸展制限,〔6〕両大腿部後面から脹脛,第1趾を中心としたしびれ感といった後遺障害が残存したものと認められる。

オ また,原告の収入状況の推移,日常生活及び翻訳業において最も大きな影響を与えているのが右手指の伸展制限などであること,介護保険を利用するにしても原告の日常生活において両親の介護の占める比重は大きく,肉体的な負担も重いことなどを勘案すると,原告の後遺障害は,自賠責保険における後遺障害等級の9級10号(神経系統の機能又は精神に障害を残し,服することができる労務が相当な程度に制限されるもの)に相当するものと認められる。

2 争点(2)(原告の損害と損害額)について

         (中略)

以上:7,227文字
ホーム > 交通事故 > 交通事故重要判例 > 「追突事故自賠責14級…」←リンクはこちらでお願いします
R 2- 7- 5(日):タニタ製RD-907(新体組成計)測定データ桐ファイル入力継続中
ホーム > 健康 > メタボの話し > 「タニタ製RD-907…」←リンクはこちらでお願いします
○あと1ヶ月経過すると、いよいよ60代最後の年齢に達します。60代に入る年の平成23年には、3月11日東日本大震災が発生し、同年8月5日60歳に達しましたが、来年令和3年8月4日をもって60代が終了です。ホントに年齢が進む程に時の流れが速く感じます。

○記録好きの私は、筋トレ練習記録も詳細に付けていますが、平成29年12月28日から、体重・体脂肪率・筋肉量・筋肉スコア・筋肉率・内臓脂肪レベル・基礎代謝量・体内年齢・推定骨量・体水分率・最高血圧・最低血圧・脈拍数を、桐師匠【多遊】さんに作成してもらった記録システムで桐ファイルにデータベース化しています。

○令和2年7月4日(土)のデータは次の通りでした。平成29年12月28日購入株式会社タニタ製デュアルタイプ体組成計インナースキャンデュアルRD-907(新体組成計)で測定データです。データは計測と同時にスマホを通じてweb上タニタサイトに蓄積され、それを桐システムワンクリックで桐ファイルに入力されます。
体重58.20㎏・体脂肪率16.40・筋肉量46.15・筋肉スコア0・筋肉率39.6・内臓脂肪レベル11.5・基礎代謝量1299kcal・体内年齢53歳・推定骨量2.50・体水分率59.9・最高血圧119・最低血圧57・脈拍数64回
脈拍数が多いのは入浴数分後のためで、落ち着くと54回くらいに下がります。

○「嗚呼!メタボ症候群か-体組成計を購入して測定開始」記載の通り、平成20年3月9日、ヨドバシ仙台店で株式会社タニタ製体組成計InnerScan50BC-305を購入して以来、平成29年12月までは、この体組成計で、筋トレ後の入浴後に計測していましたが、特に大きな変化がない限り、計測結果をデータとして入力・保存しておりませんでした。体重が58.5㎏を超えると翌日の昼食を抜き、また、体脂肪率が15を超えると、脂肪・糖分を控えるようにしてきました。このInnerScan50BC-305での計測では、体脂肪14~16で、体内年齢は、実際年齢より26歳若く計測されていました。

○平成29年12月、スマホに計測データが自動入力されるインナースキャンデュアルRD-907(新体組成計)を購入しました。この体組成計だと計測結果が、スマホを通じてwebタニタHPのタニタの健康管理サイト「ヘルスプラネット」の私の登録エリアにデータが転送されます。これをコピーして、桐ファイルにワンクリック入力できる桐システムを桐師匠【多遊】さんに作成して頂き、それ以来、データ計測後、桐ファイル入力を継続してきました。

○InnerScan50BC-305での計測では、体脂肪14~16で、体内年齢は、実際年齢より26歳若く計測されていましたが、インナースキャンデュアルRD-907(新体組成計)のデータは、体内年齢は実際年齢より16歳若いデータとなり一気に10歳老化が進み、体脂肪も14~16だったものが、16~18と増加しました。残念ながら、後者のデータがより正確と思います。
以上:1,251文字
ホーム > 健康 > メタボの話し > 「タニタ製RD-907…」←リンクはこちらでお願いします
R 2- 7- 4(土):ベンチプレス挙上怒責方法を止めて1回1呼吸方法に変えほぼ1年経過
ホーム > 健康 > 筋トレの話し > 「ベンチプレス挙上怒責…」←リンクはこちらでお願いします
○「ベンチプレス練習時の呼吸法原則の復習」で、「息を止めたまま限界重量を上げるのは、避けた方が良さそうであり」と記載し、その頃から、ベンチブレスで息を止めたまま限界重量を限界回数まで上げる練習方法を止め、「ベンチプレス練習時の呼吸法原則の復習」に記載してあるとおり、息を吐きながら挙げ、息を吸いながら下げるとの練習方法に変えました。

○この方法だと息を止めたまま限界重量を上げる方法に比べて、重量が上がらなくなります。そこでそれまでベンチプレスは80㎏を6~8回挙げていたところ、5㎏落として75㎏での練習にしました。挙げる度に息を吐き、吸う方法では、75㎏でも6~8回しか挙がらず、限界重量の限界回数まで息を止めたまま行う怒責の方法と、1回挙げる毎に息を吐き・吸う方法(1回1呼吸法と呼びます)では、重量が5㎏以上違うことが判りました。

○1回1呼吸法での75㎏でのベンチプレスを継続し、1年程経過した令和2年4月半ばに至り、75㎏10回3セットを安定的に行うことが出来るようになり、4月半ばから80㎏に上げました。80㎏6回3セットからスタートして、7月3日現在、80㎏8回3セットが安定的に挙がるようになりました。令和2年7月4日(土)の筋トレ記録は、以下の通りです。

BP=25*10,45*10,55*10,80*8,80*8*2.DP=W27*10*3,NBP=47.5*10*3,BD=15*10*3.(total:15set,50m)

○令和2年7月4日時点で、ベンチプレスは、ウォーミングアップとして、25㎏、45㎏、55㎏を各10回ずつ挙げて、その後、本番として、1回1呼吸法で、80㎏を8回、3セット行っています。当面も目標は、1回1呼吸法で80㎏10回3セットを行うことです。但し、最初の1回は尻を付けたまま行いますが、2回目以降は尻上げベンチとなり、8回目になると相当尻を上げざるを得ません。従って正式のベンチプレス大会では通用しない方法でやっています。ベンチプレス大会には出ないことにしましたので好きなようにやっていきます。

「健康長寿ネット」「運動機能の老化」によると「20歳ころの筋肉量を基準に考えると、70歳くらいでは男女ともに30%の低下がみられることから、10年間でおよそ6%ずつ、低下している」とのことです。しかし、株式会社ビーナス「年を取ると筋肉は鍛えられない?年齢と筋肉量のホントの関係とは」によると、「何もしなければ筋繊維数の減少は、25歳をピークにして65歳までの40年間で約25%減少し、それ以降80歳までの15年間で、さらにその25%減少」とのことですが、「高齢になっても、三ヶ月程度、筋力運動を続ければ、筋力はふえるのです。筋力は80代になっても、いやいくつになっても鍛えてふやすことができるともいわれます。」との言葉を信じて、筋トレは身体が動かなくなるまで継続していこうと思っております。
以上:1,215文字
ホーム > 健康 > 筋トレの話し > 「ベンチプレス挙上怒責…」←リンクはこちらでお願いします
R 2- 7- 3(金):面会交流として手紙の送付等間接交流のみを認めた家裁審判紹介
ホーム > 男女問題 > 面会交流・監護等 > 「面会交流として手紙の…」←リンクはこちらでお願いします
○「面会交流として子のメールアドレス・LINEID通知を認めた高裁決定紹介」の続きで、その原審平成31年2月26日さいたま家裁審判(判時2442号65頁)関連部分を紹介します。

○離婚後の非親権者父である申立人が,親権者母である相手方に対し,子である利害関係参加人らとの面会交流を認める旨の和解離婚時の和解条項がありましたが、未成年者らは、申立人との面会を拒否する気持ちが強固になり、直接面会交流ができなくなりました。

○そこで申立人父は、未成年者らが相手方母から一方的な情報のみを聞かされ続けて片親疎外の状態に陥ったからであるなどと主張し,利害関係参加人らとの直接交流を求めましたが、さいたま家裁は,利害関係参加人らの手続代理人も選任して意向調査等を行った上,相応の年齢に達している利害関係参加人らの拒否の意思が強固であることなどから、直接交流を認める和解条項を変更し,手紙の送付等の間接交流のみを認めました。

*******************************************

主   文
1 当事者間の東京家庭裁判所平成25年(家イ)第5525号ないし同第5527号面会交流調停申立事件において平成26年11月17日に成立した調停の調停条項並びに当事者間のさいたま家庭裁判所平成27年(家ホ)第101号離婚等請求事件において平成28年1月28日に成立した和解の和解条項中第12項及び第13項を次のとおり変更する。
2 相手方は、申立人が長男、二男及び三男に宛てて手紙を送付することを妨げてはならない。
3 相手方は、申立人に対し、長男、二男及び三男がそれぞれ高校を卒業するまでの間、各学期の終了時において、長男、二男及び三男の各成績表を送付しなければならない。
4 相手方は、申立人に対し、長男、二男及び三男がそれぞれ高校を卒業するまでの間、可能な限り、長男、二男及び三男の近況を撮影した写真を送付しなければならない。
5 手続費用のうち長男、二男及び三男の手続代理人の報酬は申立人の負担とし、その余は各自の負担とする。

理   由
第1 事案の概要

 本件は、離婚した元夫婦間において、申立人が、当事者間の子である長男、二男及び三男(以下「未成年者ら」という。)と申立人との面会交流について定める審判を求める事案である。

 なお、申立人と相手方との間では、さいたま家庭裁判所平成27年(家ホ)第101号離婚等請求事件(以下「離婚訴訟事件」という。)において平成28年1月28日に申立人及び相手方が離婚し、未成年者らの親権者を相手方(母)と定める旨の和解(以下「本件和解」という。)が成立し、その和解条項には、申立人と未成年者らとの間の面会交流について、別紙「離婚訴訟事件における和解条項(面会交流関係部分抜粋)」記載のとおりの条項(以下「本件和解条項」という。)が設けられており(本件和解条項においては、申立人が「被告」と、相手方が「原告」と、未成年者らが「子ら」と表記されている。)、本件申立ては、本件和解条項の変更を求めるものと解される。

第2 当裁判所の判断
1 事実の調査の結果によれば、次の事実が認められる。
(1)当事者等

ア 申立人(昭和42年×月×日生の男性)及び相手方(昭和46年×月×日生の女性)は、平成11年×月×日に婚姻し、その間に長男(平成12年×月×日生)、二男(平成15年×月×日生)及び三男(平成17年×月×日生)の3子をもうけた。

イ 申立人及び相手方は、いずれも医師であり、申立人は、平成18年9月から、実家で経営する病院で産婦人科医として医療行為を行っている。

(2)別居・離婚に至る経緯(離婚訴訟事件の記録)
ア 申立人は、平成12年頃、友人宅において、深酒の上、相手方を突き飛ばしたことがあった。

イ 相手方は、平成15年3月当時、二男を妊娠中であったが、その頃、長男(当時3歳)が申立人のかばんを開けて遊んでいるときに性風俗店の女性の名刺を発見し、相手方は、このことをきっかけに、申立人を追及したところ、相手方は、性風俗店の利用を認めた。相手方は、この出来事を受け、長男を連れて実家に帰ったが、その後、申立人が謝罪し、二度としない旨の書面を作成したため、相手方は、申立人を許すこととし、二男を出産した後の平成16年1月に自宅に戻った。

         (中略)

(3)面会交流の実施状況等(平成29年9月14日付け調査報告書)
ア 申立人は、本件別居後の平成25年7月2日頃、相手方に対し、未成年者らとの面会交流を求める調停を申し立てた(東京家庭裁判所同年(家イ)第5525~5527号)。その後、同年11月に本件別居後初めての面会が実施され、その後も、おおむね1か月に1回の頻度で面会が実施されるようになり、平成26年11月17日、申立人が未成年者らと1か月に1回程度面会することを相手方が認め、その具体的な日時・場所・方法については子の福祉に配慮し当事者双方が事前に協議して定める旨の調停が成立した。同調停の成立後も、おおむね1か月に1回の頻度で面会が実施された。

         (中略)


オ 長男は、平成28年4月5日、申立人に対し、「前回の面会で僕はあなたのことを信用できなくなりました。もう面会はしたくありません。学校行事にも来ないでください。」とのメールを送信した。申立人は、同メールを受け、長男が上記のようなメールを送るわけがないと思い、相手方に対し、苦情を述べた長文のメールを送信した。

カ 平成28年4月25日、G内のレストランにおいて、面会が実施された(以下この面会を「平成28年4月の面会」という。)。未成年者らは、申立人に対し、もう面会はしたくない旨を繰り返し訴えたが、申立人は、平成28年3月の面会の際に申立人の実家に行くことになった理由や、未成年者らのために面会を実施すべきである旨などを述べ、未成年者らの意向を受け入れなかった。

キ 申立人は、平成28年11月2日、本件に先立つ調停の申立てをした(さいたま家庭裁判所同年(家イ)第2970~2972号。以下「本件調停」という。)が、平成30年7月5日、調停不成立となり、本件審判手続に移行した。

(4)未成年者らの面接結果等

         (中略)


2 前記認定の事実関係によれば,本件別居後に申立人との面会が開始された当初は、未成年者らがこれを積極的に拒否することはなく、1年以上の期間にわたり継続的に面会が実施され、平成28年1月28日に本件和解が成立したが、未成年者らは、面会を重ねるにつれ、申立人や申立人との面会に対する負の感情を増大させており、かかる状況の中で、平成28年3月の面会が実施され、その際、申立人が当初の約束や未成年者らの意思に反し未成年者らを申立人の実家に連れて行ったことなどから、未成年者らの申立人に対する信頼が崩壊し、未成年者らが申立人との面会を拒否するようになり、未成年者らはその後も繰り返し、直接的又は間接的に面会の拒否の意思を表示しているにもかかわらず、申立人が未成年者らの真意ではないなどとして未成年者らの意思を受入れないことから、未成年者らは、申立人との面会を拒否する気持ちを更に強固にしているものと認められる。
 
上記に述べたところによれば、本件においては、本件和解の成立後に、本件和解条項を変更すべき事情が生じているものといえ、本件和解条項を変更すべき必要性が認められる。


3 そこで、検討するに、次のとおりの理由から、本件和解条項を主文のとおり変更することが相当である。
(1)直接の面会について

ア 前記2のとおり、未成年者らは、現在、申立人との面会を強固に拒否している状況にあるところ、かかる状況の下で、未成年者らに申立人との面会を強いるとすれば、未成年者らの判断能力や人格を否定することになり、未成年者らの福祉に反する結果となってしまう。これに加え、未成年者らの年齢等に鑑みれば、申立人と未成年者らとの面会は、申立人や相手方の意思のみによって実現することが不可能というべきであって、現時点において、相手方に対し面会の実施義務を課すことは相当ではないというべきである。

イ よって、本件和解条項のうち直接の面会について定める第12項は、その効力を失わせることとするのが相当である。

ウ 申立人は、未成年者らが「片親疎外」の状態にあり、その状況から脱却させるために申立人との直接の面会を実施する必要がある旨を主張するが、上記のとおり、未成年者らが申立人との面会を強固に拒否している状況の下では、直接の面会を実施することは現実的に困難であるし、無理にこれを実施しようとすれば、子の福祉の観点から相当でないばかりか、未成年者らが申立人に対する拒否感を更に強めるだけの結果になり、逆効果となることが容易に予想されるから、申立人の主張は採用することができない。

(2)間接交流について
ア 相手方は、間接交流の方法として、成績表及び写真の送付を提案するところ、これらは申立人が未成年者らの状況を知る手段として有用であるから、これらの旨を定めておくのが相当である。

イ また、申立人が未成年者らの状況や意思・心情を十分に理解し、未成年者らの心情に寄り添う態度を示すことによって父子関係の改善を図り、将来的に直接の面会の実現を図ることが全く不可能であるとまではいえないところ、父子関係の改善を図る方法として、申立人が未成年者らの心情に応えた手紙やプレゼントを送付することは有用であるということができるから、これらの旨を定めておくのが相当である。

 なお、前記のとおり、二男及び三男は申立人との手紙の授受をも拒否している状態にあるが、受領した手紙を読むかどうかについては二男及び三男の意思に委ねれば足り、手紙の送付そのものを禁止するまでの必要はないというべきである。

ウ 申立人は、間接交流の方法として、メールやSNSを用いたメッセージの送信を主張するが、前記のとおり、未成年者らが申立人との面会を強固に拒否している状況の下では、未成年者らが申立人に連絡先を教えることに同意するものとは思えないし、未成年者らの意思に反して未成年者らの連絡先を申立人に伝えれば、未成年者らが申立人に対する拒否感を更に強めるだけの結果になり、逆効果となることが容易に予想されるところであるから、現時点でメールやSNSを用いたメッセージの送信による間接交流を行うことは相当でない。

(3)その他審判において定めるべき事項の検討
ア 前記2の経過に照らせば、未成年者らは時間の経過の中で徐々に申立人や申立人との面会に対する負の感情を増大させていったものであり、また、その原因についても様々な事情が複雑に絡み合っているものと推測されるところ、現時点においてその原因を明確にすることは極めて困難であるといわざるを得ない。なお、申立人は、申立人との面会を拒否するに至った具体的な理由が未成年者らから述べられていないと主張するが、上記に述べたところによれば、未成年者らが理由に具体的に表現できないこともやむを得ないというべきである。

イ そして、前記認定の事実関係によれば、上記の「様々な事情」の中には、
〔1〕未成年者らは本件別居・離婚の原因が申立人の側にあると認識していること、
〔2〕本件別居の前後やそれ以降における申立人の言動(別居の理由についての自己正当化、別居を防止するための未成年者らに対する執拗な働き掛け等)、
〔3〕未成年者らが相手方の下で生活をしたいとの意思を示したにもかかわらず、申立人がこれを未成年者らの真意として受け入れなかったこ
と等、申立人側の要因がいくつか考えられる反面、前記認定の事実関係によれば、相手方は本件別居の前後に、未成年者らに対し別居を決断するに至った原因を説明していることがうかがわれ、その時期等に照らせば、相手方の説明が申立人に対する負の感情を多分に含んだものになってしまっていた可能性は否定できず、未成年者らはその影響を一定程度受けているものとも考えられるところである。

 もっとも、離婚の成立から3年が経過しており、本件別居や離婚に関する相手方の感情は既に落ち着いているものと考えられることや、未成年者らが相応の年齢に成長していることに照らせば、現時点においては、未成年者らが相手方の言動から受ける影響は小さくなっているものと考えられる上、事実の調査の結果によっても、現時点においてもなお相手方が未成年者らに対し不当な言動を行っているような事情は何らうかがわれないから、相手方に対し、未成年者らに対する特定の言動を禁止すべき必要性は認められない。

ウ また、前記のとおり、将来的に直接の面会の実現を図ることが全く不可能であるとまではいえないところ、非監護親である申立人及び監護親である相手方は、いずれも直接の面会の再開に向けた努力を継続すべきであると、一般的・抽象的にはいうことができるが、申立人及び相手方が行うべき具体的な行為については様々なものが考えられる(例えば、申立人においては、過去における未成年者らと関わり方を振り返るべく、第三者による助言を受けること等が考えられるし、相手方においては、申立人が何らかの努力を行ったときに、そのことを未成年者らに対し的確に伝えること等が考えられる。)ところであって、申立人及び相手方が、それぞれ、その時々の状況に応じて、子の福祉を考慮・尊重しながら、何ができるのかを自ら考えるべきものであって、家庭裁判所が公権力を行使して、なすべき行為を具体的に特定し、義務付けることは相当でないというべきである。

エ 申立人は、未成年者らが申立人との面会を拒否するに至った原因が不明であり、これを解明した上で、面会交流についての定めを検討する必要があると主張するが、前判示のとおり、上記原因を完全に把握することは困難である上、上記のとおり、審判によって申立人及び相手方に直接の面会の再開に向けた特定の行為を義務付けることは相当でないから、仮に上記の原因が追究できたとしても、本審判における結論を左右しないといえ、申立人の主張は採用することができない。

(4)まとめ
ア 以上に述べたところによれば、本件和解条項のうちプレゼントの送付について定めた第14項は維持した上で、第12項及び第13項を主文第2項から第4項までのとおり変更することとするのが相当である。なお、申立人は、前記(1)から(3)までに取上げたほかにもるる主張するが、いずれも上記の判断を左右するものではない。

イ ところで、前記1(3)アの調停は、本件和解において面会交流についての合意がされたことにより、効力を失っているものとも考えられるところであるが、本件和解において上記調停の効力を失わせる旨が明示されていないため、本審判においては、本件和解条項の変更に加え、上記調停の調停条項も変更し、その効力を失わせる旨を明らかにしておくこととする。

4 以上の次第で、主文のとおり審判をする。なお、手続費用のうち未成年者ら手続代理人の報酬については、申立人の上申により手続代理人の選任に至ったことに照らし,申立人の負担とするのが相当であり、その余の手続費用については各自の負担とするのが相当である。
(裁判官 中嶋謙英)

別紙 離婚訴訟事件における和解条項(面会交流関係部分抜粋)
12 原告と被告は、子らの福祉の観点から被告が子らと自由に面会交流することに協力するものとし、少なくとも以下のとおり実施することを認める。なお、その具体的な日時、場所、方法等は、子らの福祉を尊重し、当事者間で協議して定める。 
(1)月1回程度の面会交流
(2)子らの春休み、夏休み、冬休み期間中を主として、子らと宿泊を伴う面会交流を年に3回程度
13 原告は、被告に対し、子らの福祉の観点から被告が子らと自由に、電話、メールその他の方法で直接連絡を取ることを認める。
14 原告は、被告に対し、子らの福祉の観点から被告が子らに自由に、誕生日、クリスマス、進学等の機会を含め過剰にわたらない範囲でプレゼントをすることを認める。
以上:6,592文字
ホーム > 男女問題 > 面会交流・監護等 > 「面会交流として手紙の…」←リンクはこちらでお願いします
R 2- 7- 2(木):2020年07月01日発行第272号”弁護士の赤と白”
ホーム > 事務所 > 大山滋郎弁護士ニュースレター2 > 「2020年07月01…」←リンクはこちらでお願いします
横浜パートナー法律事務所代表弁護士大山滋郎(おおやまじろう)先生が毎月2回発行しているニュースレター出来たてほやほやの令和2年7月1日発行第272号「弁護士の赤と白」をお届けします。

○ワインの「うんちく」の話しに、平成17年初めて日弁連業革委員会でサンフランシスコ視察旅行に行ったときのことを思い出しました。視察旅行合間にワイナリー巡りがあり、基本的に下戸で、当時はビール以外のお酒は飲めず、ワインも全く飲んでいなかった私は、ワイナリーの何たるかもよく知らずついて行きました。

○ところが私以外の同行者は、みな、大のワイン好きとのことで、ワインの「うんちく」を競い合います。しかし、ワインに全く興味がなかった私には、どうでも良いことばかりで、話しに付き合うのが大変でした。大山先生の今回の記事で、話し相手が興味を持つ話しをすることが大事で、弁護士業務ではお客様が知りたいと思っていることを的確に掴んで話すことを心がける必要性を実感しました。

*******************************************
横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

弁護士の赤と白


今回はスタンダールかと思った人、外れです。「赤と白」というのは、丸谷才一のエッセーです。私は丸谷先生の文章が好きで、ずいぶんと影響を受けました。私も文章の中に「何々ですね」と「ね」をいれるのが好きですけど、これなんか丸谷先生のマネっこです。「ですます」調の文章に、ぽつんと「である」調の一文を入れるのもたまにやる。これまた丸谷大先生のマネなんです。

丸谷才一はエッセーの名手ですから、たくさんの面白い文章があるんですが、「赤と白」なんてとても好きでした。丸谷先生が、友達たちと、一流のフレンチレストランに行くことになったときの話です。ソムリエが出てきたときに、ワインの注文で恥をかかないようにと、みんなでワインの猛勉強を始めたわけです。各地のワインの特徴などしっかりと覚えて、ソムリエの話を聞きます。「当店のワインには、2種類あります」「ブルゴーニュかボルドーかといった程度の平凡な分類ではないだろう。どんな凄い話をするのか?」と、みんなで緊張して聞いていると、ソムリエが続けるんです。「赤と白です!」

考えてみますと、ワインほど「うんちく」の多い飲み物はないですね。大体、レストランでどんなワインか聞いても、全くわからないほど凄い。「酸味が利いたキリッとした味わいですが、フルーティーさも感じます。野性味もありますがそれほど強くはなく、飲み心地の良いテイストに仕上がっています」なんて言われると、「結局のところ、なんなんだよ!」と心の中で突っ込みを入れざるを得ないのです。もっとも最近知ったのですが、ソムリエになる試験に合格するためには、ワインを実際に飲む必要はほとんど無いそうです。ワインの「知識」を身につけ、「年を経たビロードの舌触り」とか「濡れた小犬の香り」みたいな「詩的な表現」をマスターすれば、一人前のソムリエになれるそうです。

ワインの場合、素人の人でも「うんちく」好きは沢山います。「レストランに行くと、思わずワインリストを読んじゃって、気が付くと30分は経っているんだ!」なんて言います。「凄いな」と素直に思う一方、「一緒にレストラン行きたくないな。。。」と警戒もするのです。こういう人って、プロ顔負けの知識を持ってたりするんですね。私も気が弱いところがあるもので、ついついリップサービスも兼ねて、「ワインについて教えてください」なんて言ってしまうんです。そうすると、本当に細かい、専門的なことを教えてくれます。でも、全体像が分からない中で、細かいところだけ説明されても、混乱するだけなんです。

そういう風に考えますと、丸谷才一のエッセーに出てきたソムリエは、凄い人のように思えます。ワインを2種類に単純化して、「赤と白」みたいに提示するのは、素人にとっては非常に分かり易いのです。丸谷先生は書いてませんが、恐らくその料理に一番合った、「赤と白」を勧めてくれたはずです。

そして、このことは、弁護士が法律についてお客様に説明するときにも当てはまると思うのです。弁護士の場合、お客様に対して「詩的な」説明をすることはないですね。「今回の訴状は、生まれたての小鹿のように、臆病なほど繊細な内容の中に、アラスカベヤーの荒々しさも感じさせる内容になっています」なんて説明は流石にしません!しかしながら、一般人では理解困難な、専門的で細かい説明を行ってしまうことはよくあるのです。赤か白かといった、とても分かり易い選択肢でありながら、お客様の状況に一番ぴったりとくる「赤と白」を提案する、そんな説明を心がけたいものです。

*******************************************

◇ 弁護士より一言

ステイホームの期間にプロジェクターを買ったので、家族で映画「mission impossible」を見ました。トム・クルーズは私と同年齢だそうです。「かっこいいね。パパと同じ年なんて信じられない!」と妻が失礼なことを言います。娘が、「パパの方が凄いよ。日常の使い勝手が良いもん!高層ビルを登れてもしょうがないよね。」なんて言ってくれました。でもこれってフォローになっているのか、悩ましいのです。。。
以上:2,194文字
ホーム > 事務所 > 大山滋郎弁護士ニュースレター2 > 「2020年07月01…」←リンクはこちらでお願いします
R 2- 7- 1(水):面会交流として子のメールアドレス・LINEID通知を認めた高裁決定紹介
ホーム > 男女問題 > 面会交流・監護等 > 「面会交流として子のメ…」←リンクはこちらでお願いします
○離婚後の非親権者父である抗告人が,親権者母である相手方に対し,子である利害関係参加人らとの面会交流を認める旨の和解離婚時の和解条項にもかかわらず面会交流が実現していないのは,利害関係参加人らが相手方から一方的な情報のみを聞かされ続けて片親疎外の状態に陥ったからであるなどと主張し,利害関係参加人らとの直接交流を求めました。

○原審平成31年2月26日さいたま家裁は,利害関係参加人らの手続代理人も選任して意向調査等を行った上,相応の年齢に達している利害関係参加人らの拒否の意思が強固であることなどから,上記和解条項を変更し,手紙の送付等の間接交流のみを認める審判をしました。

○これに対し、原審を基本的に維持しつつ,相手方から抗告人に対して利害関係参加人らの電子メールアドレスやLINEのIDを通知すべきことなどは認め,その限度で原審を変更した令和元年8月23日東京高裁決定(判時2442号61頁)を紹介します。

********************************************

主  文
1 原審判主文第3項ないし第5項を次のとおり変更する。
2 相手方は,抗告人に対し,二男及び三男がそれぞれ高校を卒業するまでの間,各学期の終了時において,二男及び三男の各成績表を送付しなければならない。
3 相手方は,抗告人に対し,二男及び三男がそれぞれ高校を卒業するまでの間,可能な限り,二男及び三男の近況を撮影した写真を送付しなければならない。
4 相手方は,抗告人に対し,長男,二男及び三男の電子メールのアドレス及びLINEのIDを通知するとともに,抗告人と未成年者らがこれらの通信手段を介して連絡を取り合うことを認めなければならない。
5 手続費用は,原審及び当審を通じて,長男,二男及び三男の手続代理人の報酬については抗告人の負担とし,その余は各自の負担とする。

理  由
 (以下において略称を用いるときは,別途定めるほか,原審判に同じ。)

第1 抗告の趣旨
1 原審判を取り消す。
2 当事者間の東京家庭裁判所平成25年(家イ)第5525号ないし第5527号面会交流調停申立事件において平成26年11月17日に成立した調停の調停条項並びに当事者間のさいたま家庭裁判所平成27年(家ホ)第101号離婚等請求事件において平成28年1月28日に成立した和解の和解条項中第12項及び第14項を別紙のとおり変更する。

第2 事案の概要
1 本件は,元夫婦である当事者間において,抗告人(父)が,未成年者らを養育している相手方(母)に対し,平成28年1月に成立した本件和解において,少なくとも月1回の面会交流が定められたにもかかわらず,相手方がこれを実行しないとして,未成年者らと面会交流をする時期,方法等について定めることを求めた事案である。
 原審は,平成31年2月26日,本件和解条項を変更して,間接的な面会交流にとどめる内容の審判をしたところ,抗告人がこれを不服として即時抗告をした。

2 抗告理由の要旨
(1) 抗告人と未成年者らの従前の父子関係は良好であって,三男は,別居の際には家族が離れ離れになるのは嫌だと言って泣く程であったにもかかわらず,別居後,相手方は,正当な理由もなく面会交流を拒否して,5か月もの間,抗告人と会わせようとせず,その後,未成年者らは,抗告人やその親族の自宅に行くことまでを嫌がるという不自然な態度を示すに至ったものである。

このような経緯からすると,未成年者らが抗告人に対する負の感情を増大させていったのは,面会交流を拒絶されている間,抗告人に非があるという一方的な情報のみを相手方から聞かされ続けたことに主たる原因があることは明らかであって,専門家の意見書にも指摘されているとおり,未成年者らは片親疎外の状態に陥ったというべきである。

(2) 平成28年3月の面会における抗告人の対応は,緊急手術のために病院に行かなければならなかったことによる緊急避難的な対応であって,父親として正当なものということができるし,そもそも祖父母の家に連れていかれただけで父親との信頼関係が崩壊するというのは社会通念に照らしてもあり得ない。そして,このことについて誤解した未成年者らが面会交流を嫌がったことから,抗告人は,平成28年4月の面会で,勉強が嫌だからと言って勉強をしないのは良くないといった具体例を示しつつ,面会交流の重要性を説いたにすぎない。

 原審判は,このような抗告人の対応を否定的に評価するとともに,未成年者らの心が抗告人から離れたという現状を単に追認する判断をしているが,面会交流の意義について未成年者らが誤った理解をしている以上,公権力が介入してでも,未成年者らに正しい理解を促すことが子の福祉に合致する。そして,監護親である相手方は,未成年者らが望んでいないと述べるばかりで,面会交流に応じるように何ら説得しようとしないのであるから,相手方に対しては,面会交流に関して適切な指導助言を行う義務を課すべきである。

(3) 未成年者ら手続代理人は,面会交流の実現に向けて未成年者らの説得を行おうとしない点で問題がある上,未成年者らの具体的な発言内容を明らかにしないから,抗告人として,どのように未成年者らと接していくべきかを検討することすらできないし,未成年者らの意向が適切に把握されているのかの疑問も生じる。

(4) 間接交流については,面会交流の専門家がSNSの大きな効用を認めており,一方的ではあっても,SNSでメッセージを送信し続けるだけでも意義があると述べているのであるから,手紙の送付だけではなく,SNSによる交流をも認めるべきであることを予備的に主張する。

第3 当裁判所の判断
1 当裁判所は,抗告人と未成年者らとの面会交流については,当面,間接交流にとどめるべきであり,交流の条件としては,本件和解条項14項及び原審判主文第2項のほか,本決定主文第2項ないし第4項のとおり定めるのが相当であると判断する。その理由は,以下のとおり補正し,後記2を追記するほかは,原審判「理由」第2の1ないし3に記載のとおりであるから,これを引用する。


         (中略)


(8) 11頁17行目末尾に行を改めて以下のとおり加える。
(5) 未成年者らの現在の状況
 未成年者らは全員,抗告人の強い希望で,抗告人の母校であるFの初等科ないし中等科に在学していたが,長男が外部進学を強く希望し,また,相手方と未成年者らがGに転居したこともあって,別居後,長男は私立H高校,二男はI中学校にそれぞれ入学し,また,三男は,J小学校に転校した。
 長男は,高校卒業後の平成31年4月,K大学に入学し,自宅から通学している。
 当審において,未成年者ら手続代理人が再度,未成年者らの意向確認を行ったが,全員,充実した学校生活を送っており,それぞれ学業等に忙しいので,今はそっとしてほしい旨の希望を述べており,抗告人との面会交流を拒否する姿勢に変化はない。」

(9) 12頁4行目の「本件においては,」の後に「未成年者らと抗告人の直接の面会を強行することは相当でなく,子らの福祉の観点から,より望ましい面会交流のあり方を検討することが必要な状況に至っているというべきであるから,本件和解に至る経緯やその後の実施状況等を勘案してもなお,現時点においては,」を,同5行目の「変更すべき事情が」の後に「新たに」をそれぞれ加え,同10行目の「前記2のとおり」の前に以下のとおり加え,同11行目の「あるところ,」を「ある。」と改める。

 「同居当時,抗告人と未成年者らとの親子関係に格別の問題がなく,また,平成28年3月の面会の出来事も,抗告人の行動の是非はともかく,それ自体が未成年者らとの面会交流を禁止・制限すべき事由に当たるものではない。したがって,客観的には,抗告人と未成年者らの面会交流の実施が子の福祉に反するものとは考えられないが,他方,未成年者らの年齢,能力等に鑑みると,面会交流の実施の可否を判断するに際して,その意向を十分尊重すべきであるところ,」

(10) 12頁21行目から22行目の「主張するが」を「主張し,臨床心理士作成の意見書(甲41,43)を提出するが,当該臨床心理士は,未成年者らと実際に面会したわけでもなく,自らの見解に基づき意見書を作成したにすぎない上,」と改める。

(11) 13頁8行目から9行目の「全く不可能であるとまではいえない」を「期待される」と改め,同16行目冒頭から23行目末尾までを以下のとおり改める。
「ウ 抗告人は,間接交流の方法として,電子メールやLINE等のSNSを用いたメッセージの送信を主張するのに対し,相手方は,これが相当でない旨主張する。

 確かに,前記のとおり,未成年者らは,抗告人との面会を強く拒否し,LINEでの連絡をも拒んでいるところではあるが,本来,可能な限り抗告人と未成年者らの交流の機会を確保することは,中長期的に見れば,子の福祉の観点からも望ましいことは論を俟たないし,また,そもそも本件においては,本件和解条項により直接の面会が認められており,抗告人と未成年者らの面会交流を禁止・制限すべき典型的な事由が存在するわけではないにもかかわらず,抗告人と未成年者らとの面会交流が,平成28年4月の面会以後,長らく途絶えているといった経緯が存在する。

そうすると,前述のとおり,直ちに直接の面会を再開するのは困難であるとしても,未成年者らとの関係修復を図るため,抗告人に対して,より簡便で効果的な連絡手段の利用を認める必要性が高いと考えられるし,それによる具体的な弊害が大きいわけでもない。

 したがって,未成年者らが抵抗感を感じるであろうことを十分考慮しても,電子メールやLINEを用いたメッセージの送受信による間接交流を認めるべきであり,そのために,相手方において,未成年者らのアドレス等の連絡先を抗告人に通知するのが相当である(もとより,抗告人においては,メッセージの送信によって,より未成年者らの反感を増すことのないよう,送信頻度やその内容については十分な配慮が求められる。)。

(12) 14頁1行目冒頭から3行目の「いわざるを得ない。」までを以下のとおり改め,同7行目の「前記認定の事実関係」から13行目の「考えられる反面,」までを削る。
 「 その原因については,例えば,抗告人が通常の家庭とは異なる呼称を未成年者らに用いさせていたことや,Fに通学させることへの強いこだわり,より根本的には,抗告人が未成年者らの気持ちを十分に理解しようとせず,自らの考えを未成年者らに押し付けて,言うことを聞かせようとする姿勢への反感ないし抵抗感等が影響しているものと推測できるものの,それ以外にも様々な事情が影響しているものと考えられる。」

(13) 15頁1行目から2行目の「全く不可能であるとまではいえない」を「期待される」と,同22行目から23行目の「主文第2項から第4項までのとおり変更する」を「変更し,間接交流について,①手紙の送付,②高校卒業時までの成績表及び写真の送付(なお,長男については,現時点では既に高校を卒業したので,その対象から除くこととする。),③電子メールやLINEによる連絡について定める」とそれぞれ改める。

2 抗告理由に鑑み,必要な限度で補足する。
(1) 抗告人は,前記第2の2(1)のとおり,抗告人と未成年者らの従前の関係は良好であったから,未成年者らが抗告人に対する負の感情を増大させていったのは,抗告人との面会交流を拒絶し,抗告人について一方的な情報を聞かせるといった相手方の行為に主たる原因がある旨主張する。

 しかし,別居直前の会話の録音内容(甲18の2,20の2)等を見ても,抗告人と未成年者らの関係に格別の問題がなかったという程度を超えて,良好な関係であったとまで認めることはできないし,引用に係る原審判「理由」第2の3(3)(補正後のもの)における説示のとおり,未成年者らが抗告人に対する抵抗感等を感じていた部分もあるというべきであって,実際,月1回の面会交流の際,未成年者らが楽しくなさそうな様子を示していたことは,抗告人自身も実感していたところである。

確かに,別居後,相手方が面会交流に否定的な姿勢を見せていた時期があるし,別居の原因について,抗告人に対して否定的な説明を未成年者らにしていた可能性も否定し得ないものの,その後,結果的には,1か月に1回の頻度で,抗告人と未成年者らとの面会交流が実施されていたのであるし,抗告人との面会交流を嫌がる未成年者らに対して,一応の説得を試みるなどしていたのであるから(引用に係る原審判「理由」第2の1(3)エ及びカ(補正後のもの)参照),抗告人に対する負の感情の主たる原因が,相手方による働きかけにあったとは認められない。

そして,その後,3年以上もの長期間が経過したことや,未成年者らの現在の年齢や判断能力にも照らすと,現時点においてもなお面会交流を拒絶する未成年者らの反応は,未成年者らの自発的な意思に基づくものと見るのが相当であって,相手方の影響を強く受けたものであるということはできない。
 よって,抗告人の上記主張は採用することができない。

(2) 抗告人は,前記第2の2(2)のとおり,平成28年3月の面会や平成28年4月の面会の際の抗告人の行動は正当なものであるし,面会交流の意義について未成年者らが誤った理解をしている以上,監護親である相手方において,適切な指導助言を行う義務を課すべきである旨主張する。

 しかし,抗告人の行動は,未成年者らにとって,自分たちをだまして実家に連れて行ったのではないかとの疑いを生じさせるものである上,その後,長時間にわたって自己の正当性を主張したことや,未成年者らの言い分に対して耳を傾けることなく,自らの考えを押し付けようとする面があったこと(なお,平成28年4月の面会の際には,「会えなくなったら,寂しくて自殺しちゃうかもしれないよ。自殺してほしい? 死んでほしいと思う?」等の不適切な発言もされていた。)等からすると,未成年者らが抗告人との面会交流に消極的になったのにも一応の理由があるというべきである。

そして,未成年者らの年齢や理解能力にも照らすと,面会交流の実施に際しては,未成年者らの意向を十分に尊重する必要があると考えられるし,その明確な意思に反して,直接の面会という負担の大きい面会交流を強制することも相当ではない。

確かに,上記のような抗告人の行動は,一般に面会交流を禁止・制限すべき事由に当たるとまで評価できないものであるが,一定程度の年齢・理解能力を有する未成年者らが面会交流を明確に拒否する意思を有している以上,監護親に対して,直接の面会の実施や,面会交流に前向きになるような説得を義務付けるのではなく,むしろ,抗告人の側で,手紙,メール,LINE等の方法を用いて,自らの思いを未成年者らに率直に伝えることによって,未成年者らの抵抗感等を和らげ信頼関係を構築するように努め,未成年者らの了解を得た上で,直接の面会の実施につなげていくべきものと考えられる。

 よって,抗告人の上記主張は採用することができない。

(3) 抗告人は,前記第2の2(3)のとおり,未成年者ら手続代理人の活動姿勢を問題視するが,未成年者らの手続代理人という立場に照らして,同人の手続活動に不当な点は見当たらないし,いずれにせよ,現時点においても,抗告人との面会交流を拒否する未成年者らの意思に変わりがないことに特段疑いを抱くべき事情は存在しないから,本件結論に影響を及ぼすものとはいえない(なお,未成年者ら手続代理人において,未成年者らに本決定の内容を告知・説明する際,裁判所は,抗告人と未成年者らとの直接交流が不要と判断したわけではなく,いずれ父親である抗告人との直接交流が再開されることが望ましいと期待したものである旨適切に伝えられるべきであることをあえて付言する。)。

第4 結論
 以上によれば,抗告人と未成年者らとの間接交流の具体的内容については,本件和解条項14項及び原審判主文第2項のほか,本決定主文第2項ないし第4項のとおり定めるのが相当であるところ,これと異なる原審判は相当でないから,上記のとおり変更することとし,主文のとおり決定する。
 東京高等裁判所第4民事部  (裁判長裁判官 菅野雅之 裁判官 今岡健 裁判官 橋爪信)
以上:6,750文字
ホーム > 男女問題 > 面会交流・監護等 > 「面会交流として子のメ…」←リンクはこちらでお願いします
R 2- 6-30(火):歯科医が断言”食後30分以内に歯磨きをしてはいけない”記事紹介
ホーム > 健康 > 歯の話し > 「歯科医が断言”食後3…」←リンクはこちらでお願いします
○「歯磨きは食後すぐが良いって本当?-との解説記事紹介」で、「普通の人はやはり、食べ物を餌にして酸を出すプラークや細菌を取り除くためにも、食後すぐの歯磨きが良いとのことです。」と紹介していました。

○ところが、以下の、江上一郎歯学博士の「歯科医が断言「食後30分以内に歯磨きをしてはいけない」」では、やはり、「食後の歯磨きはエナメル質を傷つける恐れがある」とのことで、「食後20~30分以内は磨く必要はない」とのことです。

○以下、江上一郎歯学博士の記事の備忘録です。
1 もっとも重要なのは「夜寝る前」
2 次に「起床後すぐ」
3 余裕があれば「食後30分後以降」も
食後20~30分以内は磨く必要はない-食後の歯磨きはエナメル質を傷つける恐れがある
「唾液は天然の歯磨き剤」食後は舌先で歯を磨け
食後は水で口をすすぎ、そのまま飲み込む
食後は「マイ歯間ブラシ」で食べかすを取り除く
むし歯や歯周病の多くは睡眠中に進行する
寝る直前と起床直後の丁寧な歯磨きは必須
歯磨きをしないで朝食をとると、食べ物の糖が、大量のネバネバに棲む細菌と結びつき、歯垢をどんどんつくる


*******************************************

歯科医が断言「食後30分以内に歯磨きをしてはいけない」
うがい後の水は飲んだほうがいい
歯学博士 江上 一郎


むし歯や歯周病を防ぐには、いつ歯磨きをすればいいのか。歯科医の江上一郎氏は「多くの人に驚かれることだが、食後20~30分以内の歯磨きは避けた方がいい。食後はうがいをして、その水を飲み込むだけで十分だ」という——。

歯磨きには「ゴールデンタイム」がある
歯のケアについて患者さんから質問されることのうち、もっとも多いのは、「歯はいったいいつ磨けばいいのか」ということです。

逆にどうされているのかを聞いてみると、「食後すぐに毎日3回」「夕食後1回」「就寝前に1回」「食後3回+起床時と就寝前の1日5回」「毎食後に洗口液+磨くのは寝る前だけ」「食事前と後にもする」「口臭がするときだけ」「朝食後や外出前のみ」「痛いから磨かない」など、患者さんによってさまざまです。

実のところ、先述のプラークコントロールという目的と、食事と睡眠に関わる唾液の分泌と働き、それに伴う口の中の細菌の数の増減を考え合わせたタイミングがベストであり、結論から言って、私は次のように考えています。

1 もっとも重要なのは「夜寝る前」
2 次に「起床後すぐ」
3 余裕があれば「食後30分後以降」も


なぜこのタイミングがよいのかを、患者さんのケースとともに、磨くべきではない時間から順に説明しましょう

食後20~30分以内は磨く必要はない
患者さんの回答で多いのは、出勤や外出前の「朝食後」、次に「朝食後と夕食後すぐ」でした。しかし、これまでに述べたように、食後すぐから20~30分以内は唾液分泌も多く、口の中では歯の脱灰と再石灰化が行われているため、この間はとくに、歯磨き剤を使ってゴシゴシと磨くことは避けるほうがよいと考えています。

そのように告げると、「え、食後すぐではないの?」「学校で食後3分以内に3分間磨けと教えられたけど」と驚かれる方はとても多いのですが、歯科学的に口腔トラブルの研究が進んだいまでは、「食後すぐに磨く必要はない。食後すぐの歯磨きの場合、磨きかたによっては口腔の健康によくない場合がある」と考えられています。

その理由を簡潔に述べると、「唾液が1日のうちでもっとも多いのは、食事中と食後だから」です。先述のように刺激時唾液といって、唾液は、唾液腺が刺激されたときに分泌量が増えます。食事中と食後は、噛むことによって三大唾液腺と小唾液腺がいっせいに活発化し、唾液が急増するときです。くり返しますが、食後30分ぐらいの間までに、脱灰と再石灰化が起こって初期むし歯を修復します。

食後の歯磨きはエナメル質を傷つける恐れがある
食後すぐに歯磨き剤を使って歯磨きをすると、せっかく分泌された唾液を洗い流すことになります。歯の再石灰化、抗菌・殺菌や消臭作用をさまたげるのです。とくに、泡立ちの成分である発泡剤が含まれる歯磨き剤を使って強く磨くと、口の中をじゃぶじゃぶと洗濯するようなもので、唾液がごっそり流されることになります。

また、食後すぐは口の中が酸性に傾いているため、歯のエナメル質がやわらかくなっています。すぐに歯を強く磨くとエナメル質に傷がつきやすくなります。また、大人の歯の特徴として、根の部分は、エナメル質の保護がなくて象牙質が露出しているため、とくに傷がつきやすい状態です。

さらに、食後は口の中の細菌は食事とともに胃に流されて激減しているため、丁寧に磨く必要もありません。日ごろは意識しないかもしれませんが、食後の口の中を思い起こしてください。ネバネバしていないでしょう。乾燥も口臭もほとんど感じることはありません。これは、口の中がサラサラの唾液で満たされて細菌もあまり存在しない、良好な状態だからです。食後30分ぐらいはその状態が続きます。

「唾液は天然の歯磨き剤」食後は舌先で歯を磨け
食後すぐに歯を磨きたくなるのは、歯磨き剤に含まれる発泡剤や研磨剤、香料によって爽快感を得られるからではないでしょうか。

確かに、磨いた瞬間はすっきりするかもしれません。しかしそれは、歯磨き剤に含まれる薬剤成分の作用によるそのときだけの感覚です。爽快感を覚えてもらえるように配合されているのです。それによって、きれいに清掃されて口腔の健康を保っていると誤解しがちです。実際には、汚れや食物残渣(食べかす)が取り切れていないということが多々あります。

食後に歯を磨きたいときは、天然の歯磨き剤である唾液を活用してください。舌先を歯ブラシに見立てて、唾液で歯の表面を磨くようになぞりましょう。食後の歯の再石灰化にも大いに役に立ちます。口の中で多くの唾液が流れているほど、歯の表面が洗われて汚れも付着しにくくなるからです。これは食後でなくても「いつでもどこでもできる歯磨き法」です。本を読みながらでもできますので、いますぐ行ってみてください。

一方、空腹のときには口の中が乾燥してネバネバ感を覚え、口臭を自覚することがあるでしょう。この場合は唾液が不足して細菌が増えている状態です。食前に口の中のネバネバを感じたら、水を飲む、水で口をすすぐ、それができないときは、第二章の口腔トレのどれか行いやすい方法を状況によって選び、少しでも実践して唾液分泌を促してから食事をしてください。すると、唾液による嚥下機能が促進されます。

食後は水で口をすすぎ、そのまま飲み込む
では食後、歯間などにつまった食べかすはどうすればいいのでしょうか。

食べかすを取り除いて口臭も抑え、口からのどの粘膜を潤すことができるとっておきの方法があります。それは、「食後、ひとくち程度の分量の水を口に含み、縦に4~5回と横に4~5回、ぐちゅぐちゅとすすいでからゴクンと飲みこむ」ことです。その水を吐き出すのではありません。飲むことで、口臭予防と、のどの奥までの洗浄と保湿になります。

私はこれを「ぐちゅぐちゅゴクン」と名付けて推奨しています。

患者さんには、「お父さんがよくしていて、汚いなぁと家族で話していたのですが……」と驚かれることが多い方法です。しかし、お父さんが正解です。

いまの60歳以上の世代の若いころには、食後にお茶でぐちゅぐちゅして口を洗う習慣がありました。食後すぐは自分の食べたものが口の中に残っているだけで細菌もほとんどいないので、汚いことはまったくありません。災害の現場や避難所で節水を余儀なくされる場合にも、この水すすぎで飲みこむ方法は推奨されています。飲みこむためにも、洗口剤ではなく、水や白湯、お茶ですすぐことがコツとなります。

食後は「マイ歯間ブラシ」で食べかすを取り除く
その後に唾液を利用して、『すべての不調は口から始まる』で紹介している「舌回し体操」で歯の表面や歯ぐき、上あご、下あごをなぞってみてください。前述のように、唾液を歯磨き剤に、舌先を歯ブラシに見立てて、口の中を磨くイメージで行いましょう。

食後すぐのタイミングで実行しておきたいもうひとつのケアは、つまようじや歯間ブラシ、デンタルフロスなどで食べかすを取り除くことです。食べかすはまだ歯垢になっていないため、つまようじや歯間ブラシで容易に取り除くことができます。歯磨き剤を使わないので、唾液を洗い流すこともありません。

歯間や歯と歯ぐきの境目のブラックトライアングルにたまった食べかすを取り除くと、そこに唾液が流れてむし歯の自然修復作用である再石灰化に役立ちます。そのために、「マイ歯間ブラシ」を常に携帯するとよいでしょう。

食後すぐのタイミングでの口腔ケアには、「唾液で歯磨き+ぐちゅぐちゅゴクン+舌回し体操+歯間ブラシ」を行いましょう。2~3分でできます。

むし歯や歯周病の多くは睡眠中に進行する
唾液の分泌が1日のうちでもっとも増える時間は食事中と食後だと言いました。では唾液がもっとも減る時間帯とはいつでしょうか。

それは、「睡眠中」です。睡眠中は体の生理的活動が低下し、涙や胃腸の運動が鈍化、呼吸器系や脳も休息し、体から排出される液体すべてが減少します。唾液の分泌量は1日1~1.5Lと述べました。そのうち、安静時の分泌量は1時間あたりの平均が約19mlであるのに対して、睡眠時は平均2mlと激減します。これは大小の唾液腺の活動がとまるためと考えられています。

つまり、睡眠時は、唾液のすべての作用が期待できず、口の中は細菌が繁殖して急増します。このため、むし歯や歯周病の多くは睡眠中に進行するのです。そこで、夜寝る前に歯を磨いて、できるだけ歯垢を取り除いておくことがプラークコントロールにとって最重要になるわけです。夕食後は前述の唾液による口腔ケアをして、「寝る直前」に丁寧に磨いてください。

寝る直前と起床直後の丁寧な歯磨きは必須
次に、朝起きたときの口内の状態に注目しましょう。口の中が渇いてネバネバしているでしょう。年齢とともに自覚する人が増えますが、そのネバネバが細菌の増殖を示しています。起床してすぐは、口の中は細菌のかたまりでいっぱいなのです。

歯磨きをしないで朝食をとると、食べ物の糖が、大量のネバネバに棲む細菌と結びつき、歯垢をどんどんつくります。また、起床してすぐに水を飲むのもいいことではありません。口の中いっぱいの細菌をのどや体内に送ることになるからです。水を飲むのは歯磨きのあとにしましょう。

毎日、朝起きたらできるだけ時間を置かずに、歯磨きをしてください。それもいきなり歯ブラシを使わないで、まずは水で口を何度かすすぎましょう。ネバネバの細菌を少しでも口の中から追い出したあとに、歯磨きを丁寧に行います。すすぎをしないで歯ブラシを使うと、細菌をブラシで口の中いっぱいにかき回すことになります。

もし、面倒なときやしんどいときは、発泡剤やアルコールを含まない、殺菌性がある洗口剤ですすぎましょう。ただし、歯垢は歯間や歯と歯ぐきの境目に付着するので、洗口剤だけでは不十分な場合がほとんどです。できるだけ歯ブラシで磨いてください。

起床後すぐに歯を磨くことで、朝食時に細菌を体内に取り込む量は減り、糖尿病や誤嚥性肺炎など体と脳への悪影響の予防に直結します。歯磨き後に口腔トレを行ってから朝食をとると、唾液の分泌量が増えて食事中の咀嚼や消化、食後の再石灰化を促すことができます。

歯磨きのタイミングを1日の時系列で整理すると、「起床直後と睡眠直前の1日2回」は必須です。このときは時間をかけて丁寧に磨きましょう。仕事中や外出時は、「ぐちゅぐちゅゴクン」と、つまようじや歯間ブラシで食べかすのケアをします。

余裕があれば、食後20~30分を過ぎてから、軽く歯磨きをしましょう。この場合は1日に5回、歯磨きをすることになります。それが理想ではありますが、平日はなかなか難しいでしょう。

まずは「起床直後(朝食前)と睡眠直前は必ず磨く」ことを習慣にしてください。そのうえで、1日に数回の口腔トレを行うと、唾液の分泌促進とプラークコントロールが可能になります。
以上:4,988文字
ホーム > 健康 > 歯の話し > 「歯科医が断言”食後3…」←リンクはこちらでお願いします
R 2- 6-29(月):映画”ランボー ラスト・ブラッド”を観て-従来シリーズとはちと異なる
ホーム > 趣味 > 映画3 > 「映画”ランボー ラス…」←リンクはこちらでお願いします
○令和2年6月28日(日)は、)、「TOHOシネマズ仙台」の8番シアターで、「ランボー ラスト・ブラッド」を観てきました。シルベスター・スタローンのランボーシリーズは、平成20年6月の「映画「ランボー最後の戦場」を観て」以来、12年ぶりです。シルベスター・スタローン氏も御年73歳のとのことです。

「TOHOシネマズ仙台」は、令和2年2月15日(土)の「映画”1917 命をかけた伝令”を観て-戦場没入体験できます」以来、4ヶ月ぶりです。ガラガラに空いているかと思って行きましたが、1席おきの席に6割方全客席の実質3割程度入っていたようです。両隣の席が空席の1席おきは、圧迫感がなく実に快適です。この体制がズッと続けば良いと思いました。

○私が「TOHOシネマズ仙台」で映画を鑑賞するのは殆ど6番シアター「IMAX®デジタルシアター」だけでした。ところがここ1年程、6番シアターのワイヤレス補聴システムが故障し、ヘッドホンを借りて使用しても音が聞こえない状態が続いていました。しかし、今回おそらく初めて8番シアターで鑑賞し、ヘッドホンを借りて使用したところ、音がハッキリ聞こえました。補聴システムが故障しているのは6番シアターだけのようです。

○難聴者にならないとその不便さは実感出来ないと思いますが、補聴器で聞く音と、生の自分の耳で聞く音は、質的に異なります。補聴器で聞く音は、いわば機械の音であり、何より、長時間、補聴器を通じて特に大音量を聞くとズッシリと疲れ、補聴器を外すとホッとします。裁判所では、裁判官の声を聞き漏らさないように耳かけ型強力補聴器をつけて行きますが、裁判が終わって事務所に帰ると直ぐにこの強力補聴器を外します。ズッシリ疲れが溜まっているからです。

○特に大音量を補聴器で聞くのは大変辛いものです。6番シアターでヘッドホンが使えない時は、やむを得ず補聴器で映画を鑑賞しますが、映画は時に大音量になり、補聴器での鑑賞は大変辛い状況となります。しかしヘッドホンの場合、自分の生の耳で聴きますので、大音量になってもさほど苦になりません。生の耳は、大音量を自然に抑制してくれるからです。人間の生の耳は、実に良く出来ていることは、補聴器を使用するとハッキリ判ります。

○というわけで、8番シアターでは、補聴器ではなく、ヘッドホンを利用して、自分の生の耳で「ランボー ラスト・ブラッド」を、大音量を苦にすることなく鑑賞できました。御年73歳のシルベスター・スタローン氏、裸は見せませんでしたが、肩幅や胸の厚みは相変わらずで、且つ、腹も出ておらず、歳を取っても身体トレーニングは継続しているようです。最終20分程度の戦闘シーンでは、鋭い身体の動きを見せてくれました。

○戦闘シーンの残酷さは、「ランボー最後の戦場」と同様でしたが、ランボーシリーズ復習のため前日6月27日(土)に10年ぶりにBDで「ランボー最後の戦場」を鑑賞し、残酷シーンに慣れていたせいか、さほど苦になりませんでした。人間、慣れとは恐ろしいものだと実感しました。戦闘シーンと言っても、今回は、正に「私闘」であり、現実の戦争の過酷さを見せてくれた「ランボー最後の戦場」と比べてなんか違うなと、違和感を感じました。
以上:1,332文字
ホーム > 趣味 > 映画3 > 「映画”ランボー ラス…」←リンクはこちらでお願いします
R 2- 6-28(日):”「不倫で番組降板」がアメリカではありえない訳”一部紹介
ホーム > 男女問題 > 不倫問題 > 「”「不倫で番組降板」…」←リンクはこちらでお願いします
○「複数の結果発生地がある場合の不法行為準拠法を判断した高裁判決紹介」の続きで、アメリカのニューヨーク州では、不倫相手に留まらず不倫した配偶者への慰謝料請求が認められない理由を説明した記事の紹介です。

○日本では、特に芸能人が不倫すると、サンドバッグの様に叩かれ、時に芸能人として再起不能にまで社会的制裁を受けます。最近は、美人妻をめとっているくせに数多くの不倫を、多目的トイレまで利用して重ねていたという人気お笑い芸人が、長く話題になっています。あれほどの美人を妻にしているのに不倫はけしからんと言う論調に、ビートたけし氏が、その論調はおかしいと正論を述べていました。美人妻を強調すると、美人妻でない場合は不倫しても良いのかとなり、それこそ差別だと言います。

○不倫を叩くのは、基本的には「妬み」ですが、とびきりの美人を妻にして、且つ、多くの女性と不倫を重ねることは、実は、男性ならば誰でもしてみたいことの典型です。しかし、多くの人はしたくても出来ないため、それを実現している男性に対する「妬み」はより強くなります。その意味で、美人を妻にした上で多くの不倫するのはけしからんと言う論調は全く自然です(^^)。

○この日本人の「妬み」根性について、アメリカと比較した記事を見つけましたので紹介します。猿渡由紀さんという方の「『不倫で番組降板』がアメリカではありえない訳」と言う以下の記事です。

******************************************

「不倫で番組降板」がアメリカではありえない訳
政治と芸能を「同価値に扱う日本人」の奇妙
猿渡 由紀 : L.A.在住映画ジャーナリスト

お笑いタレント渡部建さんの不倫が、あいかわらず日本のメディアを騒がせている。彼が謝罪会見をするのかしないのかにも、注目が集まっているようだ。

         (中略)


差別はダメでも「不倫」には寛容なアメリカ
今やったことであれ、大昔の失敗であれ、ハリウッドのタレントは差別発言をしてしまったら、絶対に公に謝罪をしなければならない。一方で不倫で謝罪会見をすることは、まずない。

世間もそれを求めていないし、不倫したタレントが映画やテレビから降板させられることもない。事実、ジュリア・ロバーツやブラッド・ピット、アンジェリーナ・ジョリー、ベン・アフレックなど、不倫経験があることで知られるスターは今も大活躍している。

なぜ差別をした俳優は即座に解雇され、不倫はお咎めなしなのか。ロサンゼルス在住の映画ジャーナリストのジル・プリングさんは、「結局のところ、ハリウッドにとって一番大事なのはお金だからでは」という。

「人種差別発言をした俳優が出る映画は、興行成績にすぐ影響します。でも、不倫はそうではありません。それは実績として証明されています」と、プリングさん。たしかに、たとえば黒人に向けての差別発言をした場合、黒人はもとより、ほかの有色人種やリベラル志向の白人は、その俳優の映画を観に行かないだろう。

実はその映画を観たいと思っていた人も、周囲の目を恐れてやめるかもしれない。その割合は相当なものだ。さらに問題の俳優を雇い続けることで、そのスタジオは人種差別者を擁護していることになり、ほかの作品までボイコットされてしまう危険がある。映画を作るのには多額のお金がかかるのに、そんなことになっては台無しだ。

では、なぜアメリカの観客は「不倫したスターを出すな」と怒らないのか。『MEG ザ・モンスター』『ヒステリア』などのプロデューサーのケネス・アチティさんは、「スターのセックスライフなんて、どうでもいいことだからですよ。LGBTの権利が広く受け入れられてきた今では、なおさらです」という。

それは納得だ。「文春砲」が現政権の汚い秘密を暴露するのと同じように、芸能人の私生活の秘密を明かす日本。影響力を持つ雑誌が「政治スキャンダル」と「芸能ゴシップ」という真逆のテーマを同程度に扱う結果、日本人の多くが両方に興味を持ち、同じ重みを持っている。

アメリカでは、政治スキャンダルや芸能ゴシップネを扱う媒体はまったく別で、そこにははっきりとした線がある。ゴシップ専門の雑誌やサイトにまるで興味がない人は、それらの“ニュース”を知らないし、知りたいとも思っていない。ゴシップの需要が十分あるかたわら、それらをいっさい読まない人もたくさんいるのだ。

また、アメリカ人にとって「しょせんはよその家の中のこと」という認識が強いのも関係しているだろう。不倫は当人たちの問題であり、ほかが立ち入る領域ではないという考え方だ。裁判所ですら立ち入らないのである。

アメリカでは離婚において「有責」という概念がなく、どちらが悪かったかは関係がない。すなわち、慰謝料も存在しない。ハリウッドスターが離婚で多額のお金を払ったというニュースは時々出るが、それは慰謝料ではなく、財産分与だ。不倫をしたのは向こうなのに、稼ぎが多いがゆえに不倫されたほうが財産を払うはめになるということも、しょっちゅう起こる。不条理な話だが、それこそ、ふたりの大人の間の問題である。

差別に怒るアメリカ人、不倫に騒ぐ日本人
人種差別発言は、世の中に悪影響を与える。みんなが良い方向に変えようと努力している今のような時代は、なおさらだ。そんな勢いに水を差し、時代を逆行させるような発言をしてしまったら、謝罪し、正さなければならない。差別の対象となる人々にも、傷つけたことをお詫びしなければいけない。

一方で不倫は外に迷惑をかけない。だからアメリカのスターは、「プライベートな話はお断り」と言えばすむ。雇う側も気にしない。前述のアチティさんも、「ある俳優が不倫をしたとわかったところで、キャスティングを変える必要は微塵も感じない」と言っている。

もちろん不倫は人として、いけないことだ。道徳的に間違っているし、身近な人、愛する子供を傷つける行為である。だが、それは本人が一生、肩に背負っていく個人的な罪。外部は決して、それを「裁く」権利をもたないのだ。
以上:2,479文字
ホーム > 男女問題 > 不倫問題 > 「”「不倫で番組降板」…」←リンクはこちらでお願いします
R 2- 6-27(土):複数の結果発生地がある場合の不法行為準拠法を判断した高裁判決紹介
ホーム > 男女問題 > 不倫問題 > 「複数の結果発生地があ…」←リンクはこちらでお願いします
○「ニューヨーク州のN.Y.Civil Rights ACT80a全文紹介」でニューヨーク州では「不貞行為により第三者が婚姻関係を侵害する不法行為(alienation of affection)を原因とする金銭的損害賠償請求権は廃止され,同州内で行われた当該行為を原因として州内及び州外で訴えを提起することが禁じられている」と説明していました。要するに日本国内では、彼方此方で、頻発し、弁護士収入の大きなタネになっているている不貞行為第三者責任追及訴訟は、ニューヨーク州では認められません。

○そのニューヨーク州で、日本人同士が不貞行為当事者となった事件で、日本人の妻が、夫の不貞行為相手方に損害賠償請求をしたところ、一審平成30年10月30日横浜地裁判決は、日本人妻としての権利侵害,婚姻共同生活平和維持の法的利益の侵害という結果発生地はニューヨーク州であり、準拠法は同州法となるので請求は認められないとしました。

○これに対し、不貞行為は日本帰国後も続いていたことを理由に日本法の適用を認めて損害賠償請求を認めた令和元年9月25日東京高裁判決(判タ1470号75頁)概要を紹介します。
事案概要は以下の通りです。

・妻であるXと夫であるY1は平成15年に婚姻、平成21年までに3人の子をもうけ、Y1は日本国内で公務員として勤務し,Xは専業主婦
・Y1は,約3年の予定で米国NY州に海外勤務となり,平成25年3月に家族全員でNY州に引っ越、
・平成25年10月頃にはY1の勤務先の同僚女性Y2(日本国籍・米国永住権あり)とY1との間の不貞関係がNY州で始まり,Y2は,Y1から,Y1の家族関係などを知らされた
・同年末にはY1がY2の住居で寝泊まりするのを常とするようになり,XはY1からY2がY1の子を懐妊したことを告げられ、平成26年9月にはY2がY1の子を出産
・平成27年にはXがY1を相手方としてNY州の裁判所に短期保護命令や養育費支払調停の申立
・Y1の米国勤務が平成27年12月に終了することが決まると,YらはYらの子と3人で日本で同居することを選択して日本国内での住居を確保
・Y1は,Xと子3名の日本国内での住居は確保せず,婚姻費用(生活費)の任意の送金も一切せず、Xと子3名は,Y1から悪意の遺棄を受けたような状態になり,帰国後は日本国内のXの実家に身を寄せた
・不貞行為の期間は,NY州が約2年3箇月,日本が約3年6箇月
・第1審判決は、第1審判決は,不法行為の準拠法を結果発生地法とし、複数の結果発生地がある場合については判断を示さず、XとY1との婚姻関係破綻の時期がNY州滞在中の平成27年8月であり,Xの妻としての権利侵害,婚姻共同生活平和維持の法的利益の侵害という結果発生地はNY州であるから,準拠法はNY州法であると判断し、Xの請求棄却


○Xが控訴し、控訴審令和元年9月25日東京高裁判決は、本件は,NY州と日本において行われた一連の一個の不法行為であり,複数の結果発生地がある場合であると判断し、複数の結果発生地がある場合における不法行為の準拠法は,最も重要な結果が発生した地の法であるし、日本法が適用されると判断しました。

○その上で,本件においては,
XとY1一家の夫婦共同生活は基本的には日本で営まれており米国勤務は一時的なものにすぎなかったこと,
不貞行為はNY州で終了せずに切れ目なく日本において継続されたこと,
Xと子ら3名はNY州では不十分ながらもY1から衣食住の提供を受けていたが,日本帰国時には悪意で遺棄されたも同然の扱いを受けたこと,
Y2は交際開始時にY1の家族関係や米国赴任の事情を知らされていたこと,
Y2も不貞行為をNY州で終了させずにY1及び子と同居して日本国内においても不貞行為を継続したこと,
XとY1の婚姻関係が不貞行為開始前に破綻していたことや離婚の約束があったことを認めるに足りる証拠はなく,Y2がY1の離婚の約束の説明を真に受けたことには過失があること
などの事情があり,不貞行為期間がNY州約2年3箇月,日本約3年6箇月であることなどを考慮して、Yらに330万円の支払を命じました。
以上:1,706文字
ホーム > 男女問題 > 不倫問題 > 「複数の結果発生地があ…」←リンクはこちらでお願いします