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メールの遣り取りが不貞行為証拠なるかどうか判断した裁判例紹介2

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平成28年 5月26日(木):初稿
○「メールの遣り取りが不貞行為証拠なるかどうか判断した裁判例紹介1」を続けます。
携帯電話・スマホ等通信手段の発達・普及によって男女の結びつきが容易に実現できるようになり、夫又は妻の不貞行為が問題として表に現れる例は氷山の一角のように思えますが、不貞行為問題で当事務所を訪れる方々の、不貞行為発覚のきっかけは殆どが携帯或いはスマホの記録です。配偶者の一方の様子がおかしいと疑った他方配偶者が、相手方配偶者の携帯を盗み見して、そのメール記録から相手方を問い詰め発覚します。

○そのメール記録からは、怪しいとは思うものの、決定的とはならない場合、興信所に依頼して、尾行・張り込み等の手段で不貞行為の決定的証拠を掴もうとします。興信所に依頼するとその費用は結構高く、100万円を超える例も珍しくありません。弁護士費用より遙かに高いと感嘆することも良くあります。その高い興信所費用を不貞行為相手方から回収したいと、不貞行為相手方に対する請求が益々大きくなります。

○「メールの遣り取りが不貞行為証拠なるかどうか判断した裁判例紹介1」でのメールの遣り取りでは、特に
(女性Yから男性Aへのメール抜粋)
(ス) 「熱が38℃になってた、チュってしたから,よく消毒してね、Aに会えなくなった・・・逢いたい」(甲4の13)

(セ) 「逢いたい」(甲4の14)

(ソ) 「血まみれになるからギュウはできないよ、終わったらして」(甲4の15)

(タ) 「だって,どうしても気になってしまうんだもの・・・一番辛い日だし,スゴイの見られたくないし、わかって,お願い」(甲4の16)

(チ) 「ちゅ」(甲4の17)

(ツ) 「大好きだよ」(甲4の18)

(テ) 「Aとよからぬ計画話しした日の夜からダメ!って体が答えたらしい」(甲7の1)

(男性Aから女性Yへのメール抜粋)
(ニ) 「生理か。。。ちょっと早かったのかな。。。」(甲7の3)

(ヌ) 「え~今日こそいちゃいちゃしようと朝から楽しみにしていたのに。。。」(甲7の4)

(ネ) 「今日はYちゃんの身体から逢えて嬉しいっていっぱい出てて嬉しかったよ。イチャイチャしたいとも出てたけど」(甲7の5)

(ノ) 「逢いたいよぅ。この間みたいにいっぱいぶちゅぶちゅしてのんべんだらりと過ごしたいよぅ。」(甲7の6)


なんて、記録から、100人中99人は、この男性Aと女性Yは、明らかに「出来ている」即ち「男女関係」になっていると確信するでしょう。

○それにしても、秘密にしておかなければならない関係なのに「逢いたいよぅ。この間みたいにいっぱいぶちゅぶちゅしてのんべんだらりと過ごしたいよぅ。」なんて恥ずかしい表現記録は、ワンタッチで削除できるものを、良くわざわざ残しておくものです。しかし、当事務所で扱った例では、こんな表現は大人しいもので、下手なポルノ小説より遙かに迫力のある生々しい迫真の表現を携帯電話記録に残しているものもありました。

○10年以上前のことですが、夫と不貞行為相手方の性行為を記録した数十巻のVHSビデオを妻が発見したことで不貞行為が発覚して妻が不貞行為相手方女性に、そのビデオを動かぬ証拠として訴えた例もありました。そんなビデオを妻が発見できる場所に置いておく、夫の無神経・不用心さに呆れましたが、このようなビデオは正に動かぬ証拠になります。さきのメールの遣り取りが不貞行為の動かぬ証拠となるかどうかの結論は、別コンテンツで紹介します(^^)。
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