| 令和 7年11月28日(金):初稿 |
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○先日、従前のお客様から身内の問題として敷金返還請求の相談を受けました。アパートを退去する際に、仲介不動産業者に預けた敷金返還請求をしたらクリーニング費用等で返還する分は無いと拒否されたとのことでした。当HPの「建物賃貸借での退去時の原状回復義務」を紹介して敷金からクリーニング代を控除することは原則としてできないので返還請求できますと回答し、相手は応じないと思われるので、裁判所の少額訴訟制度を利用する方法がありますと回答しました。 ○しかし、素人の方には少額訴訟制度の利用も大変だろうなと思っていたら、弁護士ドットコムニュースの「少額未払い「泣き寝入り」に終止符…利用増えるオンライン調停、日本でもODRじわり」という記事を見つけて驚きました。記事では、 弁護士が開発した、少額の未払い解決に特化したオンライン調停サービス「OneNegotiation(ワンネゴ)」の累計申立て件数が、このほど1万8000件を突破した。年内には2万件を超えそうな勢いだ。と記載されて居ます。 ○「OneNegotiation(ワンネゴ)」とは、現役の弁護士か開発したお金のトラブルを解決する新時代のデジタルサービスで、ワンネゴと読んで下さいとのYouTube動画もありました。 トップランナー認定事業プレゼンテーション【株式会社AtoJ】 ○令和7年11月28日午前4時30分現在、2023/09/08にアップして152回視聴とのことで余り、視聴されていないようですが、前述の通り、「累計申立て件数が、このほど1万8000件を突破した。年内には2万件を超えそうな勢いだ。」とのことで結構利用者が増えているようです。 ○詳しい仕組みは、HP「OneNegotiation(ワンネゴ)」に解説されています。基本的には、少額督促案件を多数抱える事業者向けのシステムのようですが、先の敷金返還請求のような個別の案件でも利用できるようです。料金プランを見るとトライアルは、債権者と債務者が、チャットのような画面で選択肢をタップして交渉するシステム調停までは、無料で利用できますが、債権者と債務者の双方が必要と判断した場合、Web会議にて調停人を介して交渉するオンライン弁護士調停まで行くには2万7500円かかり、1期日増す毎に1万1000円かかるようです。敷金返還請求のような個別の案件での利用にはコストが高すぎるような気もしますが、少額訴訟を自分で出すよりは手間が省けます。今後どこまで利用されるかは見ものですが、このようなシステムが普及すると益々弁護士需要が狭まります。 以上:1,238文字
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