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恩師からの手紙-受験直前期のアドバイス

平成21年 2月21日(土):初稿
○私が受験した旧司法試験は「平成23年まで新司法試験(法科大学院修了者対象)と併行して実施されますが,平成23年においては,平成22年の第二次試験筆記試験に合格した者に対する口述試験に限り実施されます。」とのことで、平成22年を持って実質終了し、その後は、新司法試験に一本化されます。

○私は旧司法試験を4回受験し,4回目でようやく第1関門である短答式試験(択一試験)に合格できると、第2関門論文式試験、最終関門口述試験を一気に駆け抜けることが出来ました。その後振り返ると、私の生来の能力からは4回目での合格は大変な上出来で、幸運だったと思っています。

○この幸運をもたらしてくれたのは,繰り返し記載していますが、2年間に渡って懇切丁寧に通信で論文指導をしてくれた恩師の存在でした。恩師は、2年前までは全くの見ず知らずの他人だった私を、全く無償で、2年間に渡り,本当に親身になって指導してくれました。「受けた恩義はすぐ忘れ、受けた恨みはシッカリと心に刻むのが人間一般」というのが私の確信ですが、だからこそ、この恩師の恩義は生涯忘れまいと思い起こしています。

旧司法試験の第一関門短答式試験は5月の第2日曜日と決まっており、3,4月の2ヶ月はこれに備えて渾身の力を振り絞っての猛勉強をしなければなりませんでしたが、この直前期のアドバイスをしてくれた恩師からの手紙の備忘録です。

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前略
 お元気のことと存じます。

 さて、ここ二、三日まとめてみました答案を送ります。
 なお、次の受験新報を送りますので、読まれたら返却してください。
  ・四六年八月号
  ・四九年七月号
  ・四七年三月号

 コピーして送ろうと思ったのですが、コピー代金が高くなりますので、本を贈ります。
 役立ててください。

 三月からは知識の整理が大切です。新しい論文問題につき答練をやるよりも、すでにやった問題の徹底的な復習をやった方がよいでしょう。 どんなに答練をやったところで、全ての論点について答練を行うことは不可能です。 要は答案の書き方さえ会得できればよいのです。

 答練をやっていない問題については、頭の中で、解答の順序や内容を検討すれば充分です。
 択一については、①条文と、②確実な知識、が必要です。 記憶していることが正しいものか否か、常に確かめつつ、進んでいってください。

 条文の中にも重要なものとそうでないもの、の二種があります。それを早く見つけて、重要なものについては、特にしっかり勉強しておいてください。

 真法会の択一につき成績が悪くても心配することはありません。

 残りの答案は、できるだけ早くみて送ります。じゃーまた。お元気で。                                   
                                                                       草々
          昭和52年2月20日
                                                                      ○○ ○

小松 様
以上:1,337文字

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