仙台,弁護士,小松亀一,法律事務所,宮城県,交通事故,債務整理,離婚,相続

旧TOPホーム > 事務所 > 大山滋郎弁護士ニュースレター1 >    

2010/ 9/16 第37号 ユダヤ人大富豪の悪徳商法(2)

平成24年 2月29日(水):初稿
横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

 悪徳商法と、上手な商売は、紙一重のところにあると言う話ですね。

 この辺のところは、弁護士稼業でも当てはまるような気がいたします。

 商売の鉄則の1つは、現状に満足している見込み客に、「実は安心していられる状態ではないのだよ。」と教えることだそうです。例えば、多くの人が、いずれ自分が死んだ後に、相続争いで子供達がもめるのではと心配しています。しかし、今の段階でわざわざ遺言書を作るのは面倒くさいと感じているわけですね。

 こういう潜在顧客に対して弁護士のほうから、「元気なうちに遺言ではっきり決めておかないと、後で相続争いが起こりますよ。財産のせいで、子供達が争うことになったら、本当に残念なことですよ。」と教えてあげるわけです。お客様としても、良いことを教えてもらったと感謝し、弁護士に依頼することになります。

 しかし、こういうやり方も、一歩間違えると悪徳商法になりえます。

 基本構造は、「不安を煽って、商品やサービスを購入させる。」という、悪徳商法の定番と共通するものがあるから当然です。

 「今すぐリフォームしないと、家がバラバラに壊れますよ。」なんて脅して、高額リフォームを売りつける悪徳業者がいますが、弁護士でも、「今すぐ訴えないと、手遅れになりますよ。」などと言って、依頼者を脅して、必要のない訴訟を起こしたら、立派な悪徳弁護士になれそうです。

 その他にも、悪徳商法の定番に、セミナー商法なんてありますよね。

 無料セミナーということで、多くの人たちを集めて、集団心理を利用して、洗脳するような情報提供を行います。その場から何となく帰りづらい雰囲気にして、高額商品など売りつけるわけです。

 しかし、セミナー自体は、自分の知識や能力をお客様にアピールする良い機会ですよね。そんなわけで私も、別に悪徳商法から学んだわけではありませんが、セミナーを毎月開催することにしたわけです!ユダヤ人大富豪の本の話に戻りますと、本田青年は老人から、税理士や弁護士といった専門家を使うことが大切だとアドバイスを受けます。

 自分で勉強すれば何十年もかかる知識を教えてもらうのだから、1時間何万円を支払っても惜しくないということですね。(ここのところ、アンダーラインを引いといて下さい。)その一方でユダヤ人大富豪は、税理士や弁護士にどういう相談をするかは注意しなさいと言います。「そういう専門家は自分ではビジネスの体験をしていないのに、もっともらしいアドバイスをする。」と非常に手厳しい。

 「リスクに臆病で、何か新しいビジネスを相談しても、反対ばかりする!」んだそうです。このへんのところは、たしかに弁護士として、耳が痛いところです。

 実際これまでの日本の弁護士は、事務所を開けばお客さんが来るのが当然といった環境の中で、自分で苦労して集客するも必要ありませんでした。そんな弁護士の、ビジネスについてのアドバイスが、保守的で、リスクに臆病になるのも当然かもしれません。

 今後は、自分で苦労して事務所経営をする中で、悪徳商法と上手な商売の紙一重の違いを体験した弁護士が、有意義なアドバイスを出来るのかもしれませんね。

 私も、ユダヤ人大富豪の老人に認めてもらえるような弁護士を目指していきたいと思ったのでした。

 
*******************************************

 弁護士より一言

 小学生の娘達の勉強を見てあげるようになりました。私は、子供達に好かれるパパでいたいですから、優しく教えようと決意して臨むわけですね。しかし、いくら教えても分からない。だんだんいらいらしてきます。「おまえはバカかあ!何でこんな簡単なものが分からないんだあああ!」なんて言ってしまうのです。

 娘の方は当然反発しまして、「もうパパには教わらない。パパなんて大嫌い。よくお客さんは我慢できるわね!」なんて言い返します。女の子はお喋りだそうですが、娘は私に言われたことを皆に言いふらすんですね。妻はもちろん、私の両親や妻の両親にまで報告するんです。「滋郎、そんな言い方をしちゃだめでしょう!」と、いい年をして、母親にまで叱られてしまいました。ううう。引き続き、コメントを楽しみにしております。

 (2010年9月16日第37号)
以上:1,692文字

タイトル
お名前
email
ご感想
ご確認 上記内容で送信する(要チェック
※大変恐縮ながら具体的事件のメール相談は実施しておりません。

 


旧TOPホーム > 事務所 > 大山滋郎弁護士ニュースレター1 > 2010/ 9/16 第37号 ユダヤ人大富豪の悪徳商法(2)