仙台,弁護士,小松亀一,法律事務所,宮城県,交通事故,債務整理,離婚,相続

旧TOPホーム > 事務所 > 大山滋郎弁護士ニュースレター2 >    

2021年07月01日発行第296号”弁護士から国民を守る党”

令和 3年 7月 2日(金):初稿
横浜パートナー法律事務所代表弁護士大山滋郎(おおやまじろう)先生が毎月2回発行しているニュースレター出来たてほやほやの令和3年7月1日発行第296号「弁護士から国民を守る党」をお届けします。

○「弁護士会は国家権力を用いて、非弁行為を強く取り締まり、自分たちの業務独占を守ってきたわけです。この辺のやり方が、NHKと基本的によく似ています。」とは、流石、大山先生で、鋭いご指摘です。さらに言えば、高止まりしている弁護士報酬も、事実上、一方的に決めて押し付けていると思われているのもNHKとよく似ているかも知れません。

○ただ弁護士報酬に関しては、法テラスという強力なライバルが、弁護士報酬高止まりを相当程度崩してます。ネットで法テラスの知識を得たお客様が、法テラスと同じ料金でやって下さいと要請する例も増えているからです。また、見積を取り、安い弁護士に行くと言う例も増えており、この点でも弁護士報酬高止まりが事実上崩壊を迫られています。

○殿様商売の代名詞的存在であった弁護士業界も司法改革という美名の元に、ここ10年程で様変わりを迫られ、職業としての弁護士の人気は一気に下がり、司法試験受験者数もピークは5万人居たものが、令和3年は約3700人と10分の1以下に激減し、大学法学部の人気もガタ落ちとのことです。「弁護士から国民を守る党」よりも、こちらの方が心配です(^^;)。

*******************************************
横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

弁護士から国民を守る党


「NHKから国民を守る党」というのを聞いたとき、何かの冗談かと思ったものです。この政党、様々な政党名で地方選にも出ています。「不登校を考える党」「動物愛護推進党」「議席を減らします党」はまだしも、「HAGE党」となってくると、「いったい何をしたいんだろう?」と考えてしまいます。ハゲの人の人権を守るための党なんでしょうか? これならそのうち「DEBU党」なんて政党もできそうです。あまりにふざけていると思う一方、少数の人が関心を持っている事項を拾い上げるやり方として、これはこれで面白いのではとも思います。

弁護士の場合、少数派の権利保護のため裁判を起こします。最近では、同性婚や夫婦別姓を認めないのは憲法違反だと、裁判で主張していました。これはこれで意義のあることですが、少数者専用の政党を作り、選挙の形で賛同者を募るという方法も、社会運動に関心のある弁護士は、参考にできるのではないかと思うのです。「同性婚推進党」とか、「夫婦別姓実現党」なんてどうでしょう。

実際問題、NHKから国民を守る党は選挙で結果を出して、国会に議員を送り込みました。投票率が低い中で、「NHKを叩くためなら、投票所に行くぞ!」という人が、相当数いたわけです。NHKのどこがそんなに嫌われているのかと言いますと、放送を見たくもない人から、強制的に受信料を徴収するところのようです。無理やり受信料を取られるのでは「これじゃまるっきり押し売りだろ!」と怒る気持ちも分かります。

ただ、現在のNHKの仕組みができたのは戦後になってからなんです。戦争中は「大本営発表」で、国民が国からの一方的な情報しか受け取れなかった。そこで、公平中立な報道をできるように、国から経済的にも独立した組織にしようということで出来たのが、NHKです。ところが、受信料を自分で徴収しようとしても、払わない人が必ず出てきます。その場合には、結局は国家権力の助けを得て、強制的に支払わせることになってしまう。国から独立して、国を批判すべき立場なのに、やっていることは国に頼っての受信料強制徴収です。今のNHKを「国家権力の陰に隠れて受信料を強制徴収する悪の組織」みたいに思っている人は相当数いそうです。

考えてみますと、NHKと同じような矛盾を抱えている組織って、結構あるように思えます。例えば、企業ごとに組織された労働組合なんてそうですね。組合は労働者のために会社と対決する組織のはずですが、そのための組合費は、会社によって給与から強制天引きされます。「入りたくもない組合に無理やり加入させられたうえ、給料から天引きされるなんて」と、組合に対して、面白くない感情を持っている会社員は結構いそうです。

ということで、弁護士についてです。弁護士も、NHKと同じように国家権力から離れた在野の立場で、権力と対立することが期待されています。そのため、法律業務については独占的に取り扱うと共に、弁護士会という強力な組織を作り、広く自治が認められているのです。これによって、制度的にも国と対立できるようにしているわけです。しかしこれにはデメリットもあります。弁護士に業務独占権が認められているので、弁護士報酬は高止まりしています。弁護士資格の無い人が安い費用で弁護士業務を行おうとすれば、「非弁行為」ということで犯罪になります。弁護士会は国家権力を用いて、非弁行為を強く取り締まり、自分たちの業務独占を守ってきたわけです。この辺のやり方が、NHKと基本的によく似ています。そんな弁護士会に不満を持つ人が増えたならば、そのうち「弁護士から国民を守る党」ができてしまうのではと、不安に感じているのです。

*******************************************

◇ 弁護士より一言

子供達との距離を縮めたいと、楽しい話を披露するんですが、中々うまく行きません。先日も、「4月5月毒ガス」というダジャレを言ったところ「何そのおやじギャグ」と冷たいことを言われました。先代林家三平師匠の力作なのに。。。 「おやじギャグを擁護する党」ができたら、必ず投票しようと思ったのでした。
以上:2,363文字

タイトル
お名前
email
ご感想
ご確認 上記内容で送信する(要チェック
※大変恐縮ながら具体的事件のメール相談は実施しておりません。

 


旧TOPホーム > 事務所 > 大山滋郎弁護士ニュースレター2 > 2021年07月01日発行第296号”弁護士から国民を守る党”