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2022年09月01日発行第324号”弁護士の3秒ルール”

令和 4年 9月 1日(木):初稿
横浜パートナー法律事務所代表弁護士大山滋郎(おおやまじろう)先生が毎月2回発行しているニュースレター出来たてほやほやの令和4年9月1日発行第324号「弁護士の3秒ルール」をお届けします。

○食べ物を床に落としても直ぐに拾えば食べられると漠然と思っていましたが、3秒以内なら大丈夫と、3秒を意識しては居ませんでした。しかし「3秒ルール」でネット検索すると色々出てきます。ウィキペディアでの「3秒ルール」は、バスケットのルールが出てきました。中学時代、体育でバスケットをやらされたことがありますが、3秒ルールなんて全く覚えておらず、大山ニュースレターで勉強になりました(^^;)。

○ウィキペディアでは、「床や地面に食品を落としたとき、5秒以内に拾えばその食品は菌に汚染されない」という迷信として「5秒ルール」が説明されています。3秒でも5秒でもどちらでも良いですが、床に落ちた食品が安全かどうか、研究例が色々あるようです。落ちた食品の状況と、落ちた場所の状況によりけりで、ケースバイケースで考えるしかないようです。

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横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

弁護士の3秒ルール


「3秒ルール」ってありますよね。食べ物を床に落としたときに、「3秒以内なら拾って食べても大丈夫!」というルールです。私なんか、3秒どころか、3分以内なら平気で食べていました。(おいおい)ただ、時間が経てば経つほど、落ちた食べ物が汚く思えてくることは間違いないところです。こういう3秒ルールみたいなこと、実は法律の世界でもあるのです。

人のものを盗むと、窃盗罪になるというのは、一般人にとっても常識でしょう。しかし、たとえ自分のものであっても、他人が持っているものを取れば、窃盗罪になるのだということは、知らない人の方が多いかもしれません。以前盗まれた自分のものを見つけても、勝手に取り返してはいけないのです。これは、「自力救済」を認めると、社会の秩序が乱れるので、法律で罰する必要があると説明されています。

何だか分かったような、分からないような理屈ではあります。ただこのルールにも例外があります。例えばスリに財布を取られたときに、気が付いて直ぐに取り返した場合なんかです。さすがに、直ぐに取り返した行為まで「窃盗罪」とするのは、常識的もおかしいでしょう。こういった、「取られた直後にまた取り返すときには、窃盗罪にはならない」というのは、「3秒ルール」に近い考え方に思えます。

「3秒ルール」ではないですが、「5秒ルール」というのもあるそうです。「直感的に行動するためのシンプルな法則」ということで、本が出ています。何かを決めたり、行動を起こしたり、なかなかできないのが、普通の人です。そういう人へのアドバイスですね。5秒ルールとは、何かをしなくてはいけないときに、「5、4、3、2、1」とカウントして、0になるまでにやってしまうというルールだそうです。私なんか、「それができないから苦労しているのに。。。」なんて情けないことを考えてしまいます。

でもこれって、将棋や碁の、秒読みのときの決断と同じかもしれません。10秒以内で手を決めて、指さないと負けてしまいます。そういう状態に自分を追い込めば、意外とできてしまうのかもしれません。以前トヨタの偉い人の、「現場主義」についての講演を聞いたことを思い出しました。その方によると、トヨタの「現場主義」は誤解されているそうです。「現場」に行くだけでは、現場主義ではないんですね。「現場」で決めて、現場で行動までして、初めて「現場主義」になるんだそうです。現場に行ったのはいいけれど、何も決めず、何もせずに「持ち帰ります」なんて言うのは、現場主義ではないそうです!「さすがに、日本を代表する企業の偉い人は、言うことが違うな」と、感動したのを覚えています。実際、法律事務所のお客様でも、直ぐに決断して、直ぐに行動する人ほど、全てにおいて上手くいっているように思うのです。

話は変わりますが、「色紙に何か書いてください」と頼まれた、ピカソのエピソードがあります。さらさらと3秒ほどで書いて、何百万円も請求したそうです。「3秒で、なんでそんなに高いのか?」と聞かれたピカソが言い返します。「3秒ではありません。50年と3秒です」技術を磨いた時間もカウントすべきだということですね。弁護士の法律相談の場合、多くの事務所で1時間1万円請求しています。ピカソの値段設定とは比べるべくもありませんが、それでも「1時間の相談で、なんでそんなに高いのか?」なんて、文句を言っている人の声を、ネットで読んだこともあります。私もピカソに倣って言いたくなるのです。「1時間ではありません。50年と1時間です!」

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◇ 弁護士より一言

子供達が小さかったころ、何か食べさせていると、よく床に落としたものです。そういうときは、妻と一緒に、「1、2、3」と数えて、「3秒以内だから大丈夫!」と言っていました。子供たちが学校に行くくらい大きくなってから、言われたのです。「床に落ちたものを食べるのって、うちだけだよ!」そ、そんなバカな。「3秒ルール」は常識ですよね。。。
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