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2022年11月16日発行第329号”弁護士の3(3/3)”

令和 4年11月16日(水):初稿
横浜パートナー法律事務所代表弁護士大山滋郎(おおやまじろう)先生が毎月2回発行しているニュースレター出来たてほやほやの令和4年11月16日発行第329号「”弁護士の3(3/3)」をお届けします。

○私は、キリスト教には全く興味が無く、聖書なんて、殆ど読んだことはありませんので、弟子のペテロやユダの話しは全く知りませんでした(^^;)。大山先生の多方面・多岐に渡る教養の深さには、いつものことながらただただ感服するだけです。世界史理解には三大宗教理解が必要とのことで少しは勉強が必要とも感じました。

○国の機関を、立法・行政・司法に分ける三権分立制度について、何で「三権」なのか今一よく分からなかったとの記述に、愕然としました。私は何で「三権」なのかなんて全く考えたこともなく、無批判に受け容れていたからです。大山先生のように、多くの人が当たり前と思っていることについても疑問を呈する姿勢が、弁護士として必要と思われます。

○立法・行政・司法以外に権力をもつ国の機関がないか、久しぶりに憲法に当たってみると、国の収入支出の決算を検査する権限を持つ会計検査院くらいしか見つけられません。マスコミを第四権力とする見解もありますが、国の機関ではありません。立法・行政・司法の情報を、公平な立場で、国民に知らしめる国の機関があっても良いかなとも思います。しかし、公平な立場の維持が難しそうです。立法・行政から独立していはずの司法でさえ特に行政との関係では難しい面がありますから。

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横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

”弁護士の3(3/3)


キリスト教でも、「3」は特別な数のようです。三位一体については、前に書きました。神は現象としては3つの異なる姿をしているが、実体は1つだということです。実体が1つなら、何でわざわざ「3」を出してくるんだよと、思わず突っ込みを入れたくなります。キリストに戻ります。ユダの裏切りで逮捕されるとき、キリストは、弟子のペテロに言います。「あなたは鶏が鳴くまでに3度、私のことを知らないという」 ペテロは断固否定します。「私は主を見捨てるようなことは、絶対にしません」

しかし、本当にキリストが逮捕されると、急にビビリだすんですね。周りの人たちから、「こいつもイエスと一緒にいたぞ!」なんて言われるたびに、「とんでもないことです。あんな男のことは全く知りません」なんて、「3回」も強く否定しました。人間は弱いですから、いよいよとなると、自分を守るために他人を売るんですね。刑事事件などでも、共犯関係にある人が、お互いに裏切って相手の悪事を暴くなんてことはよくあります。

また、警察としてはそれを期待して、共犯者は別々の留置場に入れることにしています。こういうときに、弁護士が一方の共犯者の意向を受けて、他の共犯者のところに出かけて行って、「変なことしゃべるなよ!」と圧力をかけたと疑われた事件も起こりました。もちろん、そんな風に疑われた弁護士は、「私はそんなこと全く知りません!」と、3度?まで否定したんでしょうか。聖書のペテロですが、キリストのことを3回も「知らない」と裏切っていながら、初代ローマ教皇になっています。

一方、ユダは1回だけ裏切りました。キリストを銀貨「30枚」で売り渡したので極悪人とされています。この辺は、直接自分で手を下してキリストを売った人と、単に「知らない」と否定した人の違いはあります。法律の世界でも、こういうことはあるのです。自分で犯罪を行う場合を「作為犯」といいます。これに対して、犯罪等が生じているのに、それを防止しない場合は、「不作為犯」ということで区別されています。法律の世界では、作為犯の方が重く処罰されるのが常識です。

これに対して、宗教の世界でも同じように考えるというのは、少し変な気もしました。「3」の話に戻ると、処刑されたキリストの復活は、処刑から「3日後」のことです。キリスト様は、どんだけ「3」が好きなんだろうと感心してしまうのです。もっともこの「復活」ですが、反キリストの人達は、「イエスの遺体を仲間達が盗み出していっただけ」と、聖書に記載があります。現代の裁判所が「常識」をもとに事実認定した場合、反対派の人たちの主張が通りそうな気はします。

こんな風にキリスト教では「3」は特別な数ですが、西洋思想全体において、同じことは言えそうです。「三権分立」なんて有名です。国の機関を、立法、行政、司法の3つに分けて、それぞれが協働すると共に牽制するという制度です。大変結構な制度だと思う一方、何で「三権」なのか、今一つよく分からなかったものです。「裁判所」などの「司法」は、立法や行政に比べてかなりしょぼいです。そんなの予算を見れば明らかです。変なこと言うなと怒られそうですが、最初に「3」の「三権」があって、後から「司法」を持ってきたのではと疑いたくもなります。

「3」は、悪い意味でもよく使われます。「三日坊主」は、直ぐに飽きて止めてしまう人のことですね。「減量なんて簡単だ。今までに100回以上減量している」なんてジョークがありました。み、耳が痛いです。私もせめて、3か月は減量を続けたいと、毎回強く思っているのですが。。。 「三文判」といえば実印ではない、その辺で売っている安い印鑑です。法律の書類では、かなり重要なものでも、「三文判」で良いケースがあります。法的文書に押す印鑑を忘れたとき「わざわざ持っていくのも大変だから、適当な三文判を買って適当に押しておいてよ!」なんて言うお客様も結構いたのです。

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◇ 弁護士より一言

「3」シリーズを3×3=9回続けてきました。最後に私の誕生月が「3月」だと報告します! 来年の3月で60歳の還暦を迎えるのを記念して、キリスト教3番目の聖地、スペインのサンティアゴ巡礼で300キロ歩く予定です。そのために減量を始めて、これまでに13キロ落としました。「13」は縁起が良くないので、今年中にあと3キロ痩せたいのです !
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