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2023年07月01日発行第344号”弁護士の蛙化”

令和 5年 7月 1日(土):初稿
横浜パートナー法律事務所代表弁護士大山滋郎(おおやまじろう)先生が毎月2回発行しているニュースレター出来たてほやほやの令和5年7月1日発行第344号”弁護士の蛙化」をお届けします。

○ネット検索は、頻繁に行っていますが、「蛙化現象」と言う言葉が、最近の若い人たちの流行語になっていることは、今回の大山ニュースレターを見るまで、全く知りませんでした。「蛙化」と言う漢字を見て、さて、何て読むのだろうと思ったほどです(^^;)。「蛙」の音読みは「あ」と「わ」なんですね。これも初めて知りました。大山ニュースレターは勉強になります(^^)。

○「蛙化現象」でネット検索すると山のように解説サイトが出てきますが、「高校生の流行語1位「蛙化現象」ってどんな意味?実は些細な行動が“蛙化”しているかも【Nスタ】」が参考になりました。「蛙化現象」の反対は「蛇化現象」とのことで、これもSNS等で話題になっていることを初めて知りました。相手のことが好きすぎて、何をしても可愛くて嫌いにならないとの意味だそうです。あばたもえくぼと同じ意味ですね。

○要するにホントに好きになったのが「蛇化現象」、実はホントは好きじゃなかったのが「蛙化現象」であり、大山先生が奥様から言われた「もともと蛙化してる人と結婚してるから大丈夫!」の言葉は、ホントにホントに好きだといわれているとの最高のおのろけでした(^^)。

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横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

”弁護士の蛙化


少し前に、田んぼの蛙の鳴き声がうるさいとのクレームがあったなんて、ネット記事がありました。確かにうるさいかもしれませんが、田んぼ所有者に言われても困ります。ただ、法律的に考えると、なかなか難しい問題のようにも思えます。例えば、ゴミ屋敷から悪臭がしたりゴキブリが出てきたりしたら、屋敷の所有者にクレームを入れたくなるでしょう。都心部の田んぼで、蛙があまりにうるさければ、やはり何とかして欲しいと思うかもしれません。こういう事案、そのうち本当に裁判で争われるかもしれませんね。

「蛙」といいますと、「茹で蛙」の話も有名です。蛙を熱湯に入れると、直ぐに飛び出してくる。一方、蛙の入った水を、少しずつ温めていくと、飛び出すタイミングを逃して、そのまま茹で上がってしまうという話です。少しずつ衰退に向かっているが、抜本的な対応を取ろうとしない現代日本に対する喩えとしてよく使われています。企業法務ということで会社の相談に乗りますが、いきなりやってきた危機的な状況には、多くの会社がなんだかんだで対策を立てるようです。一方、少しずつ悪くなるようなときに、抜本的な対応を考えるのは本当に難しい。うちの事務所でも気を付けます。

最近の若い人たちの流行語に「蛙化」というのがあるそうです。「好きな人のささいな行動を目撃して突然、気持ちが冷めること」なんだそうです。グリム童話に、蛙が王子様になる話がありますが、それの逆ですね。女性が、男性のみっともない言動を見ることにより、王子様だった人が蛙に戻ってしまう現象のようです。

それでは、どんなときに「蛙化」が起こるのかといいますと、これまたネットに実例が載っていました。例えば、「転んだのにすまして歩き続ける」というのがありました。実は私、よくつまずくのです。いい年して恥ずかしいので、そういうのは無かったことにして歩き続けますが、それさえも許して貰えないみたいです。さらには、「お盆を持ってフードコートで、席をきょろきょろ探してるの見て、気持ち悪いってなっちゃう」なんていうのもありました。こんなこと言われたら、怖くてフードコートには行けなくなりそうです。そして支払いのときには「現金で払って、沢山のお釣りを数えているのを見ると、冷めてしまう」んだそうです。もっともこの辺は、結婚して家計を気にするようになれば、違う判断にもなりそうです。

私が感動したのは、「長いメニューをそのまま読むのを聞いてると、気持ち悪くなる」みたいな意見です。具体例も上がっていました。「ふわふわ卵のとろーりオムライスください」なんてのが、アウトだそうです。確かに「寿限無寿限無五劫の擦り切れ・・・」レベルで長い料理名を全部読まれては、さすがに困ります。でもせっかくお店の人が考えてくれた名称ですから、これくらい全部読んでもいいじゃないですか!

もっとも、弁護士の法廷での発言でも、あまり長く正確なのは、かえって変に思われるところもあります。刑事事件では、検察官の証拠に対して意見をいうんですが、「証拠物の取り調べには異議等ありません。書証の取り調べについては、同意します」と「正しく?」いう人の方が少数派です。多数派は「同意します」だけで終わりなんです。長々と正しく言うと、裁判官や検察官に「キモイ」とか思われないかと心配になってきました。

「蛙化」する場合に戻りますと、「知ったかぶりでうんちくを披露するのを聞くと冷める」なんてありました。ドキッ私なんかついつい「これはスタンダールの恋愛論にある、枯れ枝が結晶化する話と同じだよね。結晶が剥がれ落ちると、ただの枯れ枝に戻ってしまうんだよ」なんて、知識をひけらかしたくなりますが、こういうのがダメなんです。ううう。そもそも蛙化というのは心理学用語からきていて、「好きな人が振り向いてくれた途端に、相手に嫌悪感を抱く現象」なんだそうですが、これまた無茶な話だと思ったのでした。

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◇ 弁護士より一言

「どういうときに冷めるのか?」と、家族に聞いてみました。妻によると、「つまみ食いをした後に、指をぺろりとなめているのを見たとき」だそうです。あまりに心当たりがありすぎて、「蛙になってしまったらどうしよう?」と心配してたら、妻が慰めてくれました。「私の場合は、もともと蛙化してる人と結婚してるから大丈夫!」な、何がどう大丈夫なんでしょうか。。。
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