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関節可動域測定法-可動域測定の手引き紹介2

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平成21年 5月25日(月):初稿
○「関節可動域測定法-可動域測定の手引き紹介1」の続きです。
表題の「関節可動域測定法-可動域測定の手引き」は、本の内容として「本書は、リハビリテーションに関連する分野の専門職を目指し学習する者にとっては必携の書であり、リハビリテーションチーム全体が関節可動域に関する共通認識を持つためにも医師、理学療法士、作業療法士、ばかりでなく義肢装具士、リハビリテーションエンジニア、看護婦、福祉用具プランナー、福祉用具供給業者の方々にも学習の場面あるいは臨床現場でのマニュアル的参考書として活用できる。」と紹介されているとおり、第1部関節可動域測定のための序として、関節に関する基礎知識を説明した上で、具体的測定方法を測定機器の種類と使用法を含めて丁寧に説明しています。この測定機器が欲しいところですが、ネットで探すも見つからないところが残念なところです。

○当面、私の取扱事件で必要な膝関節については、各論の8の137頁以下に、その構造、骨運動、関節運動、関節可動域、測定手順について、アメリカ整形外科学会(AAOS)、アメリカ医師会(AMA)、各研究者の検査結果例データ、豊富な写真で詳しく解説していました。

○膝関節関節可動域についての、問題の屈曲角度測定値について、万能角度計で自動ROMでの概要は以下の通りです。
・アメリカ整形外科学会(AAOS)で135度、アメリカ医師会(AMA)で150度と大きな差があります。いずれも被験者数と性別は不明。
・検査者BooneとAzen結果は18ヶ月~54歳(被験者数=109)の平均142.5度、標準偏差5.4
・検査者RoachとMiles結果は25~74歳(被験者数=1683)の平均132.5度、標準偏差10

膝関節の動きに対する年齢の影響を調べた結果は以下の通りです。いずれも自動ROMです。
・検査者Booneの結果
13~19歳(被験者数=17)の平均142.9度、標準偏差3.7
20~29歳(被験者数=19)の平均140.2度、標準偏差5.2
40~54歳(被験者数=19)の平均142.9度、標準偏差3.7
・検査者RoachとMiles結果
40~59歳(被験者数=727)の平均132.0度、標準偏差11.0
60~74歳(被験者数=5237)の平均131.0度、標準偏差11.0

労災保険後遺障害診断書作成手引きVol.1の96頁に膝関節屈曲参考可動域として130度と記載されています。同著では関節可動域の測定値については、日本整形外科学会及び日本リハビリテーション医学会により決定された「関節可動域表示ならびに測定法」に従い、原則として、他動運動による測定値によることとするとされています。この記述からすると膝関節屈曲参考可動域130度は他動運動による参考可動域とも取れますが、上記結果からすれば明らかに自動運動の平均です。この辺のところは、労災保険後遺障害診断書作成手引きVol.1には全く記述がありません。参考可動域として数値を上げている以上、その根拠についても説明が必要と思うのですが。
以上:1,263文字

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