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昔の弁護士は儲かる商売ではなかったはず

平成18年 3月 8日(水):初稿
○平成18年3月7日更新情報で、「山崎努扮する若き矢野弁護士が東都弁護士会の国選事件受付で国選事件ファイルを見ている時に同業弁護士から仕事は忙しいかと声をかけられます。」と記載しました。気になって出張から帰って「黒の本流」のDVDを確認すると、矢野弁護士が声をかけられたのは東都弁護士会の玄関を入ったところで、国選事件受付の国選事件ファイルを見ていたのは最後の場面での別な若い弁護士でした。

○矢野弁護士のセリフも、最後の場面の若い弁護士のセリフも正確には「暇なんですよ。国選弁護でもやって細かく稼ぐより手はないですわ。」でした。若い弁護士は国選ファイルを見ながら「何か面白い事件は無いですかね。」とも付け加えています。

○何れにしても昭和40年代当時は弁護士になっても若い内は仕事も乏しく楽ではないとの認識だったように思います。それが何時の頃か、社会的ステータスの高い職業として医者か弁護士と並列的に言われ、更に弁護士はお金になる商売と誤解が生まれました。

○どの商売でも才能を生かして多くの顧客を掴み大きなお金を稼いでいる人はいます。宅建主任者と言う資格が必要な不動産業者は町の彼方此方に溢れていますが、弁護士より遙かに大きなお金を稼いでいる方も居ます。要は資格のみではなく、資格取得後の後の努力と才気によって商売として成り立つかどうか決まるの普通です。

○それが弁護士資格についてはこれまで余りに資格取得者が限られていたため、当初、苦しくても普通にやっていればやがては一生食うに困らない状況になりました。特に支部ではいっそう弁護士資格者が少なくて弁護士となっただけで地元の名士と呼ばれるようになり、競争とは無縁の世界になりました。

○しかし名士になっても弁護士という商売はそれほどお金にはならない商売と見られていたと思っていましたが、何時の頃からか、弁護士はお金になるとも見られるようになりました。実際、私が弁護士になった昭和50年代の若手弁護士より、ここ10年ほどの若手弁護士の方が、ずっと稼いでいるように見えます。

○これはおそらくバブル期に弁護士需要が一気に膨らみ更にバブル崩壊による倒産企業続出、更にサラ金等高利貸し業種の増加・反映が弁護士需要を更に大きなものにして、東京では大型渉外事件等大型ビジネス事件で大きく稼ぐ弁護士が増えて、弁護士とは儲かるものとの誤解?も膨らんだように見えます。

○これから弁護士数が急速に増えることが決まっていますが弁護士需要は却って減っているようにも見え、増えた弁護士が食えるようになる弁護士需要の喚起を如何に行うかが大きな課題です。
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