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鶴亀通信第7号送付に当たってのご挨拶

平成12年 9月 1日(金):初稿 平成18年 5月 3日(水):更新
○「鶴亀通信」第7号送付に当たってのご挨拶文です。

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(平成12年9月1日記)

 2000年も秋に入り、ようやく涼しくなりつつありますが、皆様にはお元気にご活躍のことと思います。
 さて、今回は9ヵ月の間隔で小松亀一法律事務所報「鶴亀通信」第7号を発行致します。

 最低年2回発行の公約を実現するためには6月末日までには年間第1号を発行すべきですが、遅れて申し訳ございません。しかし、今の内に第8号は平成12年中に発行することを予告いたします。こう言って自分を追いつめないと発行できないものですから。

 鶴亀通信編集方針は従来通り、①素人向け法律解説書のダイジェスト版にはしない、
②理想論、机上の空論は出来る限り排除して、現実の実務に基づき、たとえ独断と偏見と言われようと、私自身が考えていることを素直にお伝えすることです。

 第7号は「男女問題特集その6」家庭学校・戦場論となりました。
 第6号で男女特集は一旦終了し、第7号からは親子特集に入りますとの予告しておりました。多くの方から、親子特集も楽しみにしていますとの励ましていただきましたが、ご期待を裏切ってしまい、申し訳ございません。

 何故更に男女特集としたかと言うと、6月30日付日経新聞の「離婚25万組 最高に」
という記事を読んだからです。

 この記事によると平成11年の離婚件数が約25万0500組で過去最高となり特に際だっているのが熟年離婚の伸びということでした。
 同居期間別では10年未満約14万4000組(前年比1.6%増)、10~20年未満約5万4000組(同4.2%増)、20年以上約4万1000組(3.4%増)。数の上では離婚に対する抵抗感が薄れてきた若い世代が多いが、増え方は中高年の方が激しくなっています。

 離婚訴訟も増加傾向が続き、平成10年には約6700件で、平成2年の1.8倍になっています。離婚率(人口千人当たりの離婚組数)は、2.0で米国の4.3(平成8年)には及びませんが、フランスの1.9(同),ドイツの2.1(同)と同水準になっています。

 私の相談実務においても、離婚相談は多く、今後益々の離婚数増加が予想されます。相変わらず女性からの離婚請求例が多く、男性の意識の遅れを痛感します。

 よくあるのが妻からの離婚請求に対し、夫が何で俺が離婚されなければならないと頑張るケースです。夫は、酒を飲んで暴力を振るうこともなく、ギャンブルにのめり込んで借金を作るでもなく、外に女を作るでもなく真面目にやってきた俺がどうして離婚なんだと言う男が実に多くいます。

 私の取扱例でも、妻からの離婚請求で、夫は離婚理由がないとして頑として離婚に応ぜず、妻が訴えを提起し、第一審では、決定的な離婚理由はないが、夫婦の気持ちの乖離が大きいとして婚姻破綻を認定し、離婚が認容された事案がありました。

 ところが控訴審で、修復の可能性は認められないが、明確な離婚理由がなく、別居期間も3年に充たないから現時点では離婚は認められないと逆転判決となり、驚いて、最高裁に上告し(正確には上告受理の申立)、渾身の上告理由準備書面を書きましたが、離婚不許可の判決を貰い、別居期間5年経過を待っている事案があります。

勿論、離婚がダメとの判決が下されても妻の気持ちが戻るはずがありません。妻はいつまでもぐずぐず言って自分を苦しめるだけの夫が益々嫌になるだけです。然るに夫は離婚を頑なに拒み続けて不毛な人生を送っています。私が夫の代理人ならそんな我が儘な妻はさっさとやめて新しい妻を探した方が良いですよとアドバイスするのですが。

 5年間の別居期間が経過すれば妻に不倫等の特別事情がない限りは先ず離婚は認められます。
 先の統計からもこの事案の夫のような不幸な例が益々増えるだろうと思い、これを避けるための心構えとしての、家庭学校論、更に突き進めて家庭戦場論を、展開しました。

 妻からは家庭戦場論なんて言ったら、小松家は一体どうなってるんだと世間から好奇の目で見られるとの危惧を示されましたが、先ずはお読み頂き、ご意見・ご批判等忌憚のないご感想等頂ければ望外の喜びです。
以上:1,739文字

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