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結婚の究極の目的

平成10年 4月 1日(水):初稿 平成17年 2月 6日(日):更新
●初めに

 鶴亀通信第2号の男女特集の内容特に結婚の究極の目的について読者の方々より色々ご意見を頂きました。
 「結婚の目的は、老後にある」との意見については賛否両論が有りました。目的が老後なんて悲しい、結婚の目的は現在の「夫婦共同での現在の子育てにある」、子育てが終わり、夫婦が合わない場合は場合離婚してもよいという極端な意見もありました。

1.結婚の究極の目的第2考

 私が述べた結婚の目的「明るく楽しい老後をむかえること」とは、あくまで「究極」の目的です。夫婦揃って明るく楽しい老後を過ごして「お前(あなた)と一緒に過ごして本当に"いい"人生だった、本当に有難う。今度又一緒になろうな」と感謝しながらこの世をおさらばする結婚生活を送ることです。
 究極の目的である「明るく楽しい老後」を迎えるためには、実は、「今、現在」の努力が大事なのです。現在の努力の重要さを引出すために「老後」を目標としたのです。今の、子育てなどの夫婦共同生活全般をお互いの存在を感謝しあいながら送れないようでは、老後の感謝など、到底、あり得ないからです。

2.結婚生活継続による幸福度意識の変遷

 現実に、老後を迎えた夫婦で双方揃って上記のように思う夫婦が果たして何割あるでしょうか。私の感想では、現在の60代以降の夫婦100組に本音を聞いたら夫側は50人位でも妻側は、せいぜい10人程度かなと思います(それも甘いかな)。
 その根拠の一つに60代以降夫が先に亡くなると妻が元気で長生きするのに、妻に先立たれると夫も後を追うように亡くなる例が多いとの統計があります。これは、老後において妻は夫が亡くなるとせいせいして元気百倍になるのに、夫はガックリきて元気10分の1に萎んでしまうことを示しているのではないでしょうか。
 又、結婚の幸福度のアンケートで、30代の夫妻共には平均80%だったものが、50~60代になると夫側は、80%代を維持しているのに、妻側は20%に減っているという調査結果もあります。

3.妻からの離婚の申出

 以上の様に統計的には結婚生活に対する不満は結婚生活が長くなる程、妻の方が強くなるようであり、私も離婚相談を受けて実感します。実際、離婚申出は、調停においては70~75%は妻からの申出です。調停に至らない協議離婚の場合の統計はありませんが、妻からの申出の方が圧倒的に多いような気がします。
 弁護士に依頼するまでにこじれたものは妻からの申出が更に多くなるようで、私の扱った離婚事件でも夫からの離婚の申出は数えるほどしかなく特殊案件として良く覚えております。しかし女性からの申出は件数が多過ぎて良く覚えていません。夫からの相談でも妻から離婚を要求され、自分は離婚したくないので困っているという相談が多いのです。

4.離婚予備軍の急増

 結婚生活も長くなると、相手に無関心となり、相手が「何を考え、何を欲しているか」全く無頓着なまま夫婦共同生活を送っている方が多くなります。前記のアンケート調査の結果から分るように、この「無頓着」は特に男性側に多く、その結果、結婚生活に強い不満を抱くのは女性が多いのでしょう。
 不満を持った女性は、着々と離婚準備を進め、具体的には夫の給料から自己名義の積立てを増やし、又、退職と同時に財産分与として退職金の半額を頂くことを虎視眈々と狙っています。
 私の事務所もこの様なケースでの離婚の事件が増えつつあり、現在夫が40代後半から50代以降の夫婦の夫が定年退職時にこのケースが更に増えそうな予感がします。この世代は意識改革が遅れているからです。
 60代に入り定年退職と同時に、妻から三下り半を突き付けられ、挙げ句に退職金半分を取られた夫は、その先の人生真っ暗ですね。なんとか真っ暗な人生は避けたいものです。

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