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映画”蜘蛛巣城”を観て-三船氏演技に感嘆するも何故か感動なし

令和 7年12月 7日(日):初稿
○令和7年12月6日(土)は、ツルカメフラメンコアンサンブルの練習日でしたが、練習終了後、夕食を取りながら、恒例の映画鑑賞で、最近購入したばかりの4KUHDソフトで1957(昭和32)年製作映画黒澤明監督作品映画「蜘蛛巣城」を鑑賞しました。これはLD・DVD・BDいずれも購入しておらずこれまで鑑賞したことがないと思っていましたが、ラストの矢が飛び交うシーンはかすかに記憶があり、昔、TV放映されたのを観ていたのかもしれません。

○映画コムでは、「シェイクスピアの「マクベス」を日本の戦国時代に置き換え描いた、戦国武将の一大悲劇」と解説されています。が、「マクベス」を聞いたことがありますが、読んだことは無くネットでは、シェイクスピアの戯曲『マクベス』は、実在のスコットランド王マクベス(在位1040年 - 1057年)の生涯に基づいた悲劇で、「マクベスは、3人の魔女から自分が王になると予言されます。妻のレディ・マクベスにそそのかされた彼は、現国王ダンカンを暗殺し、王位を奪います。しかし、その座を守るために更なる悪事を重ね、妄想と罪悪感に苛まれ、最終的に破滅へと向かいます。」と解説されています。

○映画「蜘蛛巣城」は、上記解説のとおりのストーリーで、「マクベス」に当たる主人公鷲津武時役を三船敏郎氏が見事に演じています。3年後昭和35年製作映画「悪い奴ほどよく眠る」での淡々とした演技とは違って、目を剥いてのギラギラとした迫真の演技で狂気の世界を見事に演じ、ラストの夥しい矢に射られて滅するシーンの迫力は圧巻でした。三船敏郎氏は不器用との評価も聞いたことがありますが、その演技は、単なる技術を超えて、役柄の人間的な側面や感情を生々しく表現する力に満ちており、それが時代や国境を超えて高く評価され続けているとの評価を納得します。不器用とは、おそらく演技では無く自らの実際の生き方と思われます。

○この映画で三船敏郎氏の演技力の凄さは実感しましたが、感動したかと言われると首をかしげざるを得ません。残念ながら、後々の映画「乱」映画「影武者」に通じる、何か面白くない、という感想で終わりました。私の感性の低さのせいと思われますが、映画「七人の侍」・「用心棒」・「椿三十郎」・「赤ひげ」等に通じる痛快さから生じる感動がありませんでした。

『蜘蛛巣城』(1957)予告編 [HD]


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