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相手に逃げられないためには

平成15年 2月 1日(土):初稿
■初めに
 前回は、人間の紛争の根本は、お互いの考えの行き違いにあり、離婚事件について言えば、夫婦関係が破綻に至る究極の根本原因は相手を「良く見ていなかった」ことに尽きること、又、離婚を言い出す側は妻側が圧倒的に多く、日本も平成13年の結婚件数に対する離婚件数の割合は3分の1を超え、2組に1組は離婚する離婚大国アメリカには近づきつつあることを強調しました。

■相手に逃げられないためには
離婚で嫌になって逃げる側の割合は、妻4に対し夫1で、圧倒的に妻の方が多く、今後益々妻の方から逃げる割合が多くなるのではないかと思っています。妻の方が逃げる割合が圧倒的に多い理由は、これまでの家庭構造にあります。多くの家庭は夫が外で働き、妻は内で家事や育児を担当します。するとどうしても夫は、自分が妻を食べさせている、養っていると勘違いし、妻に対し上位に立っていると思いこみ、妻の動向に殆ど関心を持たず、妻が「何を考え、何を求めているか」について全く無頓着になります。
その結果の生じる不幸の典型例が、定年離婚です。子供達も巣立って、会社も定年になると同時に、妻から三行半を突きつけられ、夫は、「なぜだ!」と狼狽します。既に子供は巣立ち、これからの余生を妻と穏やかに過ごしたいと思っていたところ、妻から見捨てられ、60歳過ぎて独身に戻らざるを得ない夫の心境を察すると胸が痛みます。
このような事態にならないためには、夫は日頃、妻が「何を思い、何を求めているか」について、アンテナを張って注意しておく必要があります。この相手が「何を思い、何を求めているか」についてアンテナを張ることはは、実は全ての人間関係に当て嵌まります。妻も夫に逃げられたくなければ、夫が「何を思い、何を求めているか」を注意しなければなりませんし、又子供が、非行などに走らないようにするためには、親は子供が「何を思い、何を求めているか」について注意を払う必要があり、取引を成功させるためには、取引相手が「何を思い、何を求めているか」について注意深く考察し、その求めに柔軟に対応していく必要があります。

人間洞察力を育てるには
この自分と対峙する相手が「何を思い、何を求めているか」を見極めることを、難しく言うと「人間洞察」とも言います。度々繰り返しで恐縮ですが、私は、世の中で成功する一番の鍵は「人間洞察力」をつけることと考えております。この「人間洞察力」の優れた持ち主の典型は、天下を取るまでの「羽柴秀吉」でしょう。さると呼ばれた「木下籐吉郎」時代の、主(あるじ)「信長」に対し、或いは自分の家来達にする洞察力は、正に天才の一語です。
現代でこの「人間洞察力」の天才は、田中角栄氏でしょう。その長女真紀子氏は、「人間洞察力」と言う意味では、父角栄氏の足元にも及びません。
では、この人間洞察力をつけるにはどうしたらよいかですが、実は、大変難しく、私自身、50年生きてきて、未だに右往左往しています(以下次号に続きます)。
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